「何もしないことは許されない」!市民の意思を力へ
COP10が閉会しましたがその結果を読むと、100年後の生物多様性を憂いている皆さんにとっては残念な結果ではないかと思います。私もそのひとりですが悲観はしていません。なぜなら、私たちと共に“山と心に木を植える”活動が多くの皆さんに支えられていることと、昨日の講演を聞いて自信と勇気をもったからです。
昨日、公益財団法人イオン環境財団から招待されて「生物多様性みどり賞」を同財団から受賞した3名の「受賞者フォーラム」に出席できました。受賞者は、生物学者・探検家・映画監督であるジャン・ルミール生物学者(カナダ)、グレッチェン・C・デイリー博士(米国)、エミル・サリム博士(インドネシア大統領諮問会議議長)でした。
ルミール氏は、南極での現場調査で知り得た消えゆく生物と生物多様性の危機を報告し、今、私たちは「明日、どう生きるかだ。何もしないことは許されない。今、変化の風が吹いている。日常の小さなアクションが政治のチェンジへつなげよう」と訴えていました。デイリー氏は、「森に頼ってきた日本の文化、アジアの文化を欧米へ拡げてください」と私たちに提案していました。サムリ氏は、世界の開発は生態系の保全と経済の両立を提唱していました。
質疑を聞いていて分かったことは、100年先の地球の生物多様性を向上させていく運動の理解には時間がかかるが市民の意思を政府の意思へ高めていかなくてはならない、ということが各国の課題となっていることでした。また、課題克服にはデイリー氏が述べた「研究者は社会に出て学ぶべきだ」ということが重要な点だと感じました。フォーラムを終え、もっと市民の意思を高めてアクションを起こし、この意思を大きな力に創りだしていくことの大切さを改めさせられました。
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