日本の木の文化は自然の力を蘇らせること
キャンパスフォーラムの第1部・講演の二人目の講師はロア・ウイリアムさんでした。ロアさんは、宮大工修行中のフランス人です。ロアさんは、フランスでも建具の職人修行をしていましたが、フランスでは木材は使い捨ての考え方でしたのでそれに疑問をもち、木をそのまま使う仕事をしたいと思い、フランス修行時代は屋根裏で日本の木の文化を学んでいた、と言います。
そのロアさんからは、「宮大工の修行は一生かかる。自分が建てた建物は10年、20年、30年後も調べて学ぶ。雪が多い地方、雨が多く降る地方そして地震に耐える建築が、こうした地方に合った材木を選び、活かして建てると長持ちする。木が長持ちするのは、木の選定と腐りにくい木にする道具の選定だ。その道具で木は作られ、その道具は日本の砥石によって磨かれている。日本の文化は刃物と砥石の文化だ。それを巧みに活かしているのが日本人の技術だ」、という主旨の話をしてくれましした。
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