凄まじい勢いを感じさせる幼木の根
「木は根、根は土」と言います。どんなに丈夫な木でも土が悪ければ大きく育ちません。“この土は悪いから”、と言って、木はそこから他の地に移動することはできません。ゆえに根は、水や酸素等を求めて、岩の割れ目などに何十㍍も伸びていきます。それが地中の中では土砂崩壊を防ぐことにつながり、表土では生物たちの餌や住居につながっています。枯れても柱になったり、和紙になったりして、何百年も生きつづけて人間を癒やしてくれています。
上の写真のように、昨年秋に蒔いたドングリは、経った一年で80㌢もの根を小さなポットに張り巡らします。苗木分け作業は、「ドングリに元気を与える作業です」、と言っていますが、作業を振り返ってみると、文字通り生命(いのち)の森づくりだなあー、と実感します。
本日も小雨でした。雨ですと土に水分が多く含み、ポットの中も水浸しとなり、根は窒息状態です。この状態から根を守り、少しでも元気になるように少し乾いた土をポットに入れています。本日は、560本の苗分けをしました。また、今年植えた樹木の調査をするために、調査樹木を特定する作業も行いました。今年植えた樹高30㌢以下のブナでも、写真のように黄色の葉に衣替えしているようでした。やがてこのブナは巨木となり、私たちへ豊かな心と安心を恵んでくれるのだろうと思うと、小雨降るなかでの作業にもやり甲斐を感じます。
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