2024年11月12日 (火)

足尾・松木郷の紅葉がやっと綺麗になってきた。

 11月12日(火)、今日は筆者加賀が「杜番」で足尾森作業に応募していましたが、一緒に作業してくれる人が現れずにいましたが、深津哲さんが手を挙げてくれ、中止することなく作業ができることになり深津さんに感謝です。

 秋晴れの清々しい天気で、8:30、気温8℃、風もなく寒くはありませんだした。

P1050652_2 松木郷を見渡すと、紅葉が一段と進んだような気がします。やっと鮮やかになって来ました。

Img_0003_2 「民集の杜・西」では桜と紅葉が一度に見られ、何か得した気分になりましたが、気候がおかしくなってきていることの現れなのかと思いました。

P1050658_2 「臼沢の森」も色づきが広がってきています。

P1050655_2 本日の森作業は、9日にJREU大宮OB会が「りんねの杜(赤土・湿地)」の草刈りをしてくれましたが、残っている所の草刈りをすることにしました。

 鎌を持って、二人で手刈りで始めましたが、中々はかどりません。そこで、刈り払い機を使うことにしました。草に埋もれている苗木を切らないように、私が棒で苗木を指して切らないように気を付けて刈っていきました。それでも、篠竹が刺さっていない所の苗木を見逃して、2本ばかり切ってしまいました。根っこが残っているので、新たな芽が出ることを期待しながら竹を刺しておきました。Img_0008_2

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Img_0020_2 11時半に「りんねの杜(赤土、湿地)」の草刈りは全部終了しました。

 午後からは、9日に見た「民集の杜・東(もみじ平)」の色があまり綺麗でなかったのですが、その後どうなったのかを見てみたいと思い、散策をすることにしました。行ってみると鮮やかなモミジの赤が目に飛び込んできました。深津さんは「3日しか経っていないのにこんなに違うんだ。すごく綺麗になった。来てよかった。」と感動していました。

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 2時過ぎには、中倉山に陽が沈み気温が一気に下がってきました。今日の作業は少し早いですが、これで終わりにしました。

 本日の作業者は、深津哲さんと筆者加賀でした。(報告:加賀春吾)

2024年11月10日 (日)

シニアの力で未来への道筋を創り出そう!

 今朝の足尾・松木は今シーズン一番の冷え込みで、朝8時30分の気温は4℃でした。「みちくさ」入口の柔らかい土には霜柱が出来ていました。真っ青な空の下に、今日はJREU大宮OB会の皆さんが植樹地の下草刈りに見えることになっています。 

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日程は、①これまでに作った杜の観察、②大宮地本OB会が2年前に植樹した「りんねの杜」の草刈り、③それらを通じて感じた思いを述べあうというものです。そんな中で私がうれしく思ったことがいくつかありました。

1つ目は、「民集の杜・東」でのこと。暑い日が続いたことで、私たちが〝モミジ平”と呼んでいる林の木々が鮮やかさを失っていた。見学をしても喜んでもらえないのではないかと思っていましたが、高橋アドバイザーの一言で全く別な景観を見ることができました。髙橋さんから、「ここから見てごらん!、コケの緑と紅葉の赤と、空の青さが何とも言えないから!」と言われ、みんなは膝をつきながらローアングルで写真を撮っていました。そんな光景を見ていて、私はこの森を手入れしてきて本当に良かったと思いました。

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Dsc_00982つ目は、草刈りをしているときでした。作業は短い時間でしたが、誰もが一生懸命でした。自分たちが植樹をしたという場所のせいかもしれませんが、「大きくなってくれよ!」という思いのこもった作業のように見えました。

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3つ目は感想を述べあう場面でした。命の危険にさらされようとしている異常気象の中で、①若い人たちに何を伝え、何を残すのか!②感じた事をどうするのか?③危機感を感じたら自分から行動しよう!等々、私が思い悩んでいたことを皆さんも同様にもっていることが分って、うれしく思いました。

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 インタビューを受ける福田会長(上の写真)Dsc_0134

今日の短い時間でしたが、私は19年間の森作業を頑張ってきた甲斐があったと、心底から思いました。仲間の皆さんと心を同じくすることができ、私はこの喜びを今後の活動に生かし、頑張っていこうと思います。皆さん!ご苦労様でした。

今日の森作業参加スタッフは、加賀、橋倉、高橋、済賀、林子、報告は橋倉喜一です。

2024年11月 8日 (金)

森びとシニアの仕事納め

 足尾町の朝6時の気温は2℃、フロントガラスは凍りつきました。森の手入れをする松木沢は快晴、8時頃の気温は4℃、早速、部屋を暖めて打合せ。今日(11/8)は、今年最後のシニア1期の森の手入れ日なので運営委員会副代表・清水さんと大野さんが激励に来てくれました。B 作業内容と担当は事前にラインで提案していましたので、冷えた身体が温まったところで作業開始。トラックに積んできたシダレザクラとリンゴを荷台から降ろし、2グループに分かれて植えました。シダレザクラは「みちくさ」の窓から見える所に、リンゴは「果樹園」内の陽の当たる場所に植えました。99

2 3 清水さんと大野さんは「みちくさ」の側溝で怪我をしないようにスチール製の網を張っていました。

P 9 Photo 昼食後は、柳澤さんのつる植物講義。本日植えたツタウルシとボタンヅル、チョウセンゴミシ等に関するツルとツタの違いを学びました。6 その後は、「民集の杜・東」内のカエデエリアに向かい、紅葉と苔の絶妙な美しさのバランスを確かめました。例年だと今日(11/9)頃が一番の見頃なのですが、今年の紅葉と苔の美しいバランスはいまいちでした。春一番に咲くレンギョウの花が咲いていましたので、人間活動が原因の異常気象に草木が適応できないようです。Photo_2

7 小屋に戻ってからは半年間のシニア1期の森の手入れを振り返り、森づくり20年を迎える来年の森の手入れを話し合いました。15時、「森びと広場」は陰って冷えてきましたので、今年最後の森の手入れを終了しました。

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 本日の森作業は、鎌田、松村(宗)、橋倉、柳澤、済賀、福原、清水、大野、そして筆者・髙橋でした。シニア1期の皆さん、半年間の森の手入れお疲れ様でした。

2024年11月 4日 (月)

樹々の紅葉と「孤高のブナ」から元気をもらい「希望のブナ」の生長を観察

 11月3日(日)に開催した「足尾・中倉山のブナを元気にする恩送り」には39名(登山班35名、地上班4名)のボランティア、森びとスタッフが参加し、「孤高のブナ」の根を守る活動と昨年4月29日に植林した「希望のブナ」の観察を行いました。台風21号の影響で雨の心配がされましたが、前日夜に雨も上がり、快晴の下で開催することが出来ました。

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 朝6時30分の気温は6.3℃と寒く、まだ薄暗い「仮設駐車場」に森びとスタッフが集合し打ち合わせを行い、参加者を迎える体制につきました。大野運営委員、橋倉スタッフが足尾ダムゲートにスタンバイ。参加者を確認後、「足尾に緑を育てる会」様からお借りした松木川を渡った右側の広場(仮設駐車場)に誘導しました。

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 駐車場では乾燥させた黒土と草の種子の入った袋(植生袋)のセットを山頂に運んでもらうよう黒土5ℓ入りを60袋準備。加賀スタッフ、山田サポーターが受付けを担当し、山内サポーターが参加者の体力に応じて黒土の荷揚げをお願いしました。

 到着順に7時頃から順次中倉山登山口を目指して出発しました。紅葉を見に日光に行く観光客で道路が混雑し、集合時間に間に合わない参加者の到着を待ち、最後尾を山内サポーターが努めました。

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 40分ほどで登山口に到着。登山口からはつづら折りの急坂が続き、昨日の雨で登山道がぬかるんでいないか一歩一歩確かめながら、小石や落ち葉で滑らないように慎重に登りました。今回は登山経験者が多く、不慣れな方をサポートし、休憩を取りながら登りました。

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 最初の尾根に到着し、木々の葉が紅や黄に色づいているのが見え、目の前のツツジにはピンクの花が咲いていました。休憩と水分を補給し出発。直登の坂を上ると遠くに「孤高のブナ」が見えました。

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 紅葉の遅れを心配していましたが、中倉山の南斜面の木々が黄色や紅に色づき、参加者の皆さんから「素晴らしい眺めですね」と自然が織りなす「風景」を堪能しました。

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 南斜面の迂回コースのミズナラの林を抜け、視界が広がると斜面の上に「孤高のブナ」、斜面下に「希望のブナ」が目に飛び込んできました。

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 10時40分、最後尾のグループと山内サポーターが到着し、済賀スタッフの司会で保護作業を開始。山田・山内サポーターの説明と実演を受けた後、二人一組となり種の入った袋に黒土を入れ、ブナの根が伸びる東側の「崩壊地」に張り付けていきました。雨で流されないように針金のペグを刺し、地面と接着するように踏みつけました。気温は20℃に上がっていました。

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 11時過ぎには作業を終え、南斜面を下がり「希望のブナ」の観察を行いました。獣害防止柵のおかげで食害もなく、枝は10㎝程伸び、樹高は120㎝に。緑だった葉も黄色から茶色に変化し、冬の備えに入りました。

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 森びとプロジェクトより筆者・清水からお礼を述べさせていただきました。その後、ブナの保護活動への協力・助言をいただいている林野庁日光森林管理署・中村昌有吉署長より挨拶をいただき、参加された中から、群馬県水上町の松原さん、宇都宮市の北岡さん、神奈川県の大津さん茨城県古河市の小林さんより感想をいただきました。

「山登りをやっている人は自然に関心ある人は多い。お役に立てればと思い参加した。体力の続く限り来年も参加したい。」「森びとスタッフからブナ保護活動を知り参加しました。人間が壊した自然を人間の手によって蘇らせる、元の原状に戻していくことを、山岳ガイドを通じて次世代の子供たちに伝えている。何か力になればと参加しました。」「黒土が重く、しんどいなという気持ちで登っていましたが、景色も素晴らしく、孤高のブナを見て今後も守り続けていかなければならないと思いました。」

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 「孤高のブナ」の生きる中倉山の山頂に立つと、100年前に人間の経済活動によって発生させた公害によって荒廃した山肌が目に入り不安になります。眼下には廃村に追い込まれた松木村跡とボランティアの手で育てられた広葉樹の色づく小さな森が育ち未来への希望が膨らみます。

 参加された皆さんと、次世代の子供たちが生きることが出来る「地球」環境を残さなければならないという思いを合わせることが出来ました。「孤高のブナ」の“無言の語り”に耳を傾け、「人間のいのちと自然環境を大切にする心を育む森づくり」を進めていきましょう。

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 午後3時には参加者全員が下山し、怪我人もなく終了することが出来ました。「中倉山のブナを元気にする恩送り」に参加いただいた皆さま、大変ありがとうございました。

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次回の開催は2025年4月29日(土・祝日)の計画です。ご参加をお待ちしています。

(報告者:清水卓)

2024年11月 2日 (土)

秋の空気が澄んで晴れ渡る中で「貨物の森」育樹活動

 11月1日(金)の天気は晴れ。8時時半の気温は15℃でしたが昼には20℃と暖かな1日となりました。今日は、JR貨物労組の森ともの皆さん10人が、5月に続き2回目の育樹活動(草刈り)に来てくれました。

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 サポートする森びとスタッフは、加賀さん、清水さんと筆者の大野。8時30分に森びと広場に到着して、参加者用のヘルメットや軍手、ノコギリ鎌などを用意しました。また、草刈りが早めに終わった時のことを考え、シカ、ウサギの食害を防止するため幹ガードの取り付け作業行う事にしました。幹ガード、鉄筋、針金、ハンマーを準備し、軽トラックに積みこんで準備完了。

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 準備が出来たので3人でコーヒーを飲みながら一日のスケジュールを確認し、ダムゲートにJR貨物労組の皆さんを迎えに行きました。作業小屋に9時45分頃到着し、筆者から熱烈歓迎のあいさつをしました。貨物労組の仲間たちからは、ペットボトルの水2箱とお菓子、ドリップコーヒーの差し入れを頂きました。

 打ち合わせを終え、臼沢の森の上部に「貨物の森」があるのでヘルメットを着用し、手袋、ペットボトルなどを各自が持って臼沢の森に向かいました。

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 臼沢の森入口で軽トラックの荷台に積んである荷物を全員が手分けして持って階段を登りました。鉄筋32本(約20キロ)を背負子で荷揚げしてくれた方は、途中で少し休みましたが「貨物の森」まで登り切り真下。その姿を見た私は感服しました。

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 現地に到着し、草刈り組と幼木に幹ガード取り付け組に分かれ、加賀さんの合図で作業に入りました。急な斜面のため草刈り中でも足が滑ります。草と幼木を見極めながら怪我をしないように気を付け作業をすすめ1時間30分位で草刈りは終わりました。そして、31本の幼木に幹ガードを取り付けることが出来ました。

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 12時30分に作業小屋に戻り昼食をとりました。昼の休憩を取った後、森びと清水副代表から感謝が述べられ、JR貨物労組関東地本の菊池委員長から『2009年から始めた「貨物の森づくり」、時間はかかるが木々が生長するようにしっかりやっていく』と挨拶がありました。

 その後、民集の杜(東)に入り、モミジ平の紅葉と林床に生える「冬の花ワラビ」を観察。次に、民集の杜(西)に入り、林床に広がる苔の感触を楽しみ、木々の生長によって保水力が高まり森の植物が豊かになっていく様子を観察をしました。

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 作業小屋に戻って、一日の感想をそれぞれからいただきました。

 参加者からは「半袖でいられる気候に異変を感じた」「昨年より木が大きくなっている。貨物の森が森になるのを見たい」「5月に幹ガード設置した木が大きくなり、幹ガードから枝葉がはみ出していた」「手を入れることによって木は育つ」「足尾に来たことがない人を誘いたい」「5,6年ぶりに来たが木の生長を実感した」など感想が出されました。東條さんのまとめでは「森づくりは、地球温暖化や原発推進の問題を考えるきっかけになる。豪雨災害が起きているが輸送をつかさどる私たちの仕事もままならなくなる。貨物の森を見て100年後、200年後の森を想像する。負の遺産に森をつくったと言えるよう森びとの皆さんとの交流をしていきたい。」と話されました。

 参加された皆さんは、地道ですが森づくり活動が重要であり、負の遺産を「希望の森」にするため、皆に広めていかなければと感じて帰路に着きました。JR貨物労組の皆さん、お疲れ様でした。またのお越しをお待ちしています。

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 本日のJR貨物労組の「森の育樹作業と観察」サポートは、加賀春吾、清水卓、そして筆者の大野昭彦でした。<報告は大野昭彦>

 

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