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2020年4月12日 (日)

木々の生長を実感する「枝伐り」。杜から、ウイルスに負けない元気をもらいました。

 今日11日の松木渓谷は青空が広がり、絶好の森作業日和です。
9時の気温は6度と低めでしたので、鎌田さんがストーブに火を入れてくれました。朝の森作業打ち合わせは、やはり「新型コロナウイルス」に対し感染防止に向けた対策の情報交換からです。医療現場で働く皆さんの命がけの対応に思いを馳せ、各スタッフの体調の確認をして民集の杜の枝伐りに向かいました。

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午前中は2015年の植樹地の枝切を行いました。
民集の杜は、開墾後に黒土、腐葉土、バーク堆肥、炭を攪拌し土づくりを行った杜なので、植樹した木々の生長も良いのですが、種が風で運ばれたヤシャブシの生長も早いようです。また、葛のツルが木に絡みついているのでツルを外そうとすると、ツルが林床に根を張り剥がすのにも一苦労です。林床に光を当て草木層を元気にし、樹木の生長を促すためにヤシャブシを刈り取り、枝伐りを行いました。作業がはじまると夢中になってしまうのであっという間に昼の時間です。

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 昼食後は、民集の杜の2014年の植樹地の枝切りを行いました。この場所は、JREU千葉とJREU高崎の組合員の皆さんが植樹をしてくれた場所です。枝切を進めていくと、加賀さんが他の樹木より大きく生長し枝を伸ばしたヤナギの木を見つけました。どのように枝切をするかを投げかけられましたが、私たちが植えた樹種ではなく、風か動物が運んだと思われるので生長を見守ろうとなりました。荒廃した土地に私たち人間が働きかけると、足尾の動物たちや自然も協力してくれるようです。育樹作業の疲れも吹き飛び元気をもらいます。(しかし、手首や腰の痛みは後日やってきます。)

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 杜に入り枝伐りを行っていると、伐るエリアは決めてもルートを決めたわけではないのに、各スタッフが伐り進む場所を確認しながら進んでいきます。目の前の枝を切りますが、意識は全体に向ける・フォローすることが「無意識」に行われているようです。15年の森づくりは「目配り・気配り・心配り」を森びとスタッフに植え、育ててくれたことを感じる育樹作業となりました。

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 民集の杜の枝伐りが終わり出口に向かう途中、獣害柵のポールが折れ金網が倒れている箇所が発見されました。杜内に侵入したシカが、柵外に逃げようとして折り曲げたのではないかと推測を立てました。次週の森作業の時に修繕したいと思います。

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松木の杜では、桜の木が蕾を膨らませ、2分咲きの状況です。開花が楽しみです。“みちくさの庭”ではミツマタやスイセンが花を咲かせています。桜の開花を待ち望み、“花見”を楽しみにする人間社会では新型コロナウイルスにおびえる暮らしが続きます。ここ松木では花と虫たちの命をつなぐ営みがスタートしています。私たち人間も森に寄生してしか生きられない、生物社会の一員であるということを受け止め、ウイルスの脅威に向き合わなければなりません。

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 本日の森作業は、高橋副理事長、鎌田さん、松村宗さん、橋倉さん、加賀さん、清水でした。

 (報告:清水 卓)
 

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