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2008年8月20日 (水)

大人の責任で森のプロ育成を!・・・08キャンパスフォーラム~その③

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 地球の自然と社会環境が病んでいる現状が足立記者と藤原先生から訴えられた第1部。この否定的な現状に対して若者たちが挑戦している報告は第2部で行われました。
 一番バッターは岩手県から参加してくれた盛岡農業高等学校の4名の生徒達。生徒達からはチェンソーを使った間伐から製材そして椎茸作り等の実習、誰でも、どこでも簡単にできる森づくりを目指したペットボトルを使った苗木作り、強酸性土壌で木々の生長が厳しい広大な旧松尾鉱山跡地でのダケカンバ植樹の報告がされました。彼らは、近い将来は森の専門家を目指したい、と述べていました。
 近藤教諭からは、全国的に“森”と“林”がついた学科のある高校が減少の一途をたどっている現状、そのうえ森の専門家を目指している生徒達の進路選択の前には分厚く大きな壁が存在していることが訴えられました。「50年代には本校からも多くの先輩達が県内の林業関係、県庁などへ就職できましたが、ここ数年は3~4名程度でしかありません。行政も林業支援に手を打っていますが、林業の低迷で就職先がない、と言っても過言ではありません。また、就職できた本校のOB生徒の賃金は月14万円程度であり、そのうえ労働環境が厳しいという状況では森の専門家を育てられません。森林で働ける社会を切に願っています」と、先生は訴えていました。
 数年後、林野庁は法人化されようとしています。そこには地球の未来を守る若者たちの「森のプロ育成」が見えません。林業の衰退は政治の結果です。地球が病んでいることも政治の結果であり、それは大人の責任です。第2部では、生徒達から大人達へ政治課題が突きつけられました。100年後、若者たちが森とともに生きられる環境は、大人達のできることからはじめる「実践」にかかっているようです。

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コメント

政府は温暖化防止や環境保全といいますが、それは口先だけなのですか。林業や漁業、農業の優秀な人材・技術の必要な職業は継続して残す努力必要だと思います。

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