自然の大切さと厳しさを実感しながらの森作業
新年を迎えて間もない1月11日の足尾・松木沢、10時の気温は1,5℃でこの時期にしては暖かい。中倉山などの高い山は雪に抱かれているが、臼沢の森は芽吹きを待つ早春の雰囲気を見せている。
昨日の森作業は、8日夜半に暴れまわった強風の後始末が主なものでした。一つ目は、作業小屋の前の薪にかけておいたトタン板2枚の捜索だった。発見されたのは、下のビニールハウス脇と松木の杜に架かる橋の下でした。おまけに、橋の上にかけてあった金属製の渡り板も飛ばされ落下していた。
二つ目は、松木の杜のシラカンバにまいた幹ガードの多くが風でなぎ倒されていた。松木渓谷の風の強さを舐めてはいけない。
一番の悩みは、散水作業に欠かせない水が枯れてしまっている事。既に一カ月近く続いている。昨日も朝一番に福原スタッフが見に行ったが、沢筋には一滴の水も流れていないという。沢水が涸れているのは初めてのことで、沢筋にブナ等の落葉広葉樹の森があればこの様ことにはならないだろうと思わずにはいられない。現在、散水用のタンク3本のうち1本が空となったので、水を無駄にせずにジョウロで散水をしている。
休息時間に私たちはこの状況について話し合った。結論は、①各家庭から散水用の水を持
ち寄る。②松木川から汲み上げる。(関係個所に打診が必要)となつた。②の案が可能かどうか?確かめてみた。取水はなかったものの可能であることが分った。
中倉山に太陽が隠れると急速に気温が下がり、”暗くならないうちに早く帰りなさい”とせかされるこの時季。スタッフは青空に紫色した足尾ジャンダルムのシルエットに別れを告げ帰途についた。
本日の作業は、松村(宗)、小川、福原の各スタッフと筆者でした。(報告 橋倉喜一)
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