“見て、見ぬふり”をすることはできない!
田中正造は、衆議院議員当時の演説で、「世の中に訴へても感じないというのは、ひとつはこの問題が無経験問題であり、また、目に見えないからという不幸もございましょう」さらに彼は、「まず鉱毒で植物が枯れる。魚が取れぬ。人の生命が縮まる」、「銅山に毒があれば動植物に害を与へるということは古来学者の定論で、農商務の官吏がみな正直であればそれでよろしいのである」、「銅山の毒が何にさわるのかいうくらいの事は分かりきっているのに、農商務省が分からないというは不思議千万」と言っていた。
地球温暖化にブレーキをかける運動が日本で拡がらない今日の状況は、112年前程の社会状況と変わらないのかもしれない。
ところが世界の学生たちは地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」遵守をすべての国と地域に求めている。そのきっかけをつくったのはスエェーデン高校生のグレッタさん。「若い人たちは未来が奪われようとしていることに、怒るべきだ」と活動を続けている。
共感の輪は、ベルギー、英国、フランス、イタリア、ドイツ、インド、オーストラリア、カナダ、アメリカ、チリ等へ拡がっている。日本の学生も動き出しているが、拡がりは淋しい気がする。
当会は昨日、理事会議を開き、世界の若者達の勇気あるアクションに連携し、地球温暖化防止の要望書を議論し、「G20」前に、安倍首相へ届けていくことにした。さらに、国連が9月に開催予定の「気候サミット」へも要望書を届けていくことにした。「座って待っているだけでは未来はやってこない」というグレタさんに呼応して。(理事 髙橋佳夫)
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