やっている“つもり人(びと)”から駆け足で“つくり人(びと)”へ
1時間に100㎜の雨が降ることが当たり前のような気象になった気がする。中国でも強風と豪雨で被害に遭い、日本でも九州地方から関東、東北そして北海道へ豪雨が襲っている。これが当たり前で仕方がない、ということでは「世紀末には生存が不安定な時代」が確実に迎えてしまう。
大人たちは、未来を生きる若者たちに何を引き継げばよいか、とのんびりしている時ではない。
桐生市の樹徳高校生から「体験植樹」の感想が届いた。ほんの一部を紹介するが、感想を読んで、足尾で森づくりをやっている私たちは子供たちへの引継ぎをやっている“つもり人”でいたが、生徒たちからは更なる“つくり人”へ飛躍しなくてはならない、と元気と勇気をいただいた。
2年生のSさんは、「私が、このボランティアに参加すると決めた時は、“ただ樹を植えればいいんでしょ?”というような浅はかな考えでした。 しかし今日のオリエンテーションの高橋さんの話を聞いて、私の考え方が180度変わりました。“森に生かされている”と、 正直こんなふうに考えたのは初めてでした。私たちは1人では生きる事はできません。そんな大事なことを普段忘れて生きています。 2100年には生存が安定しなくなる。自分たちがこれから生きていく未来は私たち自身が変えていかなくてはならない。“誰かがやってくれる”ではなく、“自分がやる”という精神でこれからこういった活動に積極的に参加していけたらいいなと思いました。10年後、森になった姿であの苗木に会いたいです。素敵な1日をありがとうございました」。
(理事 髙橋佳夫)
コメント