「森びとエコ散歩」目黒・自然教育園の森を歩きました!
11/12は森びと「エコ散歩」を開催しました。気持ち良い秋空の下、総勢17人で目黒自然教育園を歩きました。今回は夏に引き続き第二回目。案内人は、森びとアドバイザーで東京農業大学の名誉教授でもある中村幸人さんです。
最初は路傍の植物の知恵についての解説から。動けない植物がどうやって移動するのか、そんな知恵を実際に植物に触れて見ていきます。一つ一つの植物に名前があり生き方があり、適した環境がある。なぜその植物がそこにいるのか、そんな説明を聞きがら歩きました。
世界中の森を見てきた中村さんは、日本ほど豊かな植生に恵まれた場所はないと言います。森を守ることも日本だからできることなのだとか。砂漠では守ろうとしても守れませんものね。
日本の場合、何も手を加えなければ、冬が4度を下回らなければ常緑の森、それより寒ければ落葉の森、いずれにしても放っておけば森になるそうです。私たちが森を守る一番の方法は、とにかく壊さないことなのかもしれませんね。
森が森であるということは多様性が高く、さまざまなものが平衡して安定しているということ。人の技術よりはるかに太陽エネルギーを効率よく取り込み、豊富な有機物を作りだすことで多くの命を支えています。「地球上で何十億もの時間を費やされて安定してできたシステムに間違いがあるはずがない」人にも多くの恵みを与える森を目の前にして、私たちはもっと自然から学ぶ必要があるように思いました。
・サオトメバナと聞くといい感じしますけど・・・ヘクソカズラでした。
今日の教育園はいつもより森さんぽを楽しむ人で賑わっていました。残念ながら紅葉はまだまだ先のようですね(このぶんだと紅葉が年明けってことになりかねません・・・)、来年は12月を目途にこの会を開催しようと思います。
・松井さんが配ってくれたお菓子はみんなをほっこり。近くの子供たちにもおすそ分け。
本日参加された皆様、ありがとうございました。森を守る短命の木々、カラスザンショウやアカメガシワといったパイオニア(先駆樹種)の生き方。マツカゼソウとシカの関係、乾燥したヤブタバコの臭さ、カラムシの学名・ニベアの語意(”白”)。タブノキ(やや湿)とスダジイ(乾燥)との関係。イイギリの赤い実が急になくなる理由。森に入ってしまう外来植物”トウネズミモチ”の問題・・・。とても盛りだくさんの情報量でしたが、楽しんでいただけたでしょうか。そのうえで貴重で大切な森の存在に少しでも心を寄せて、何かを持ち帰っていただけたら嬉しいですね。
・お二方から感想を頂きました!YOUTUBEでも報告いたしますね。
閉園が間近になり、質問時間も取れず済みませんでした。聞きたい事があればなんなりと事務局の方にお知らせください。また、感想やご意見もお待ちしております。次もまた楽しく、そしてためになる森さんぽを企画いたしますので、その際はまた是非ご参加ください!!(事務局 小黒伸也)
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