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2011年12月 6日 (火)

“ほどほど”に生きないと自滅の道を驀進するかも

Pb282517  今日は、先月届いた『ペシャワール会報』(NO109)を読みました。誌上では、現地代表の中村哲さんが現地で進めている河川工事と砂漠開拓の進捗状況を報告していました。現地での厳しく生々しい生活が報告されていました。その文で私たち人間に語りかけている人類の課題を紹介します。

Pc062567 現地で農業が営める土は沖積層ということですが、この層は「数十億年かけ、植物の光合成で大気の炭素が地下に収まって酸素が増え、生物が住める絶妙な環境が築かれた。近代の経済活動は、それを瞬時に打ち壊してしまった。自然が地下に眠らせたものを人工的に呼び覚まし、応分の報いを受けたということです。恐ろしい話ですが、科学が立証ずみなのに、何故か大きな倫理・自然観としての人の意識に反映されない。ここに問題があるような気がしてなりません。原子力に至っては、亡国的という以上に反生物的。他生物も巻き込む無理心中としか思えない。化石燃料から放射性物質に至るまで、組織された人の業欲は恐ろしいと思いました」。

Pb292520 この報告を呼んで、『サルと人と森』が脳に浮んできました。業欲が爆発すると戦争に発展します。アフガニスタンは毎日戦争の犠牲を聞かない日はない、と中村さんは述べています。戦争は傷つけ殺し合いながらひたすら人間社会も生物社会も自滅させます。自然の摂理から遊離して「組織された人の業欲」が原動力となった「近代文明」も自滅の道を進んでいることに警告している中村さんに、拍手をおくります。

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