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2011年6月13日 (月)

心に焼き付く遠い故郷の人と森との生活

Photo 12日の「遊働楽舎・みちくさ」には4名の訪問者がありました。午後に訪れてくれた日光市細尾町在住の星野さん夫妻は、「下野新聞を見て、ご先祖が住んでいたこの旧松木村に来た」と言っていました。話によると、星野さんの父親は生後1週間後に松木村が廃村になり、村を追われたと言います。親から伝え聞いていることは、「この辺りは養蚕が盛んだったが、亜硫酸の被害を受け木がなくなり、燃料となる燃やす物もなくなり根をむしりとって煮炊きをしていた」と話してくれました。また、お祖父さんは村人の仲間たち数人と国会議員だった田中正造に会いに行ったそうで、その際につけていた日記が現存し、一部が足尾の資料館に保存されている、と言う話も聞かせてくれました。

P6131868 星野さんは、「何年前になるだろう。私の祖先がこの場所に住んでいたと云う。この場所に来たことがあるが、それから40年近く経つのか?本日で2回目の訪問である。案内板(森びと制作の松木村の歴史の看板)を読み、その絵を拝見したら涙が流れた。何故か胸が一杯になってしまい、何も書けなくなってしまった。当所に立ち寄って当地の住んでいた大体の場所も分かった。」(抜粋)と、『森ともノート』(訪問者ノート)に書いてくれました。

P6131856 岡安さんとともにご夫妻の話をうかがい、こんなに感激していただけて本当に私たちの活動がほんの少しお役に立てて嬉しく思いました。小さな森ではエゾハルゼミが大合唱です。当時の村人は、ツツジやミヤマサクラ等の花に心を和ませ、自然(森)に感謝していたのだろう、と想い描きました。星野さんご夫妻の話を胸の奥にしまい込みました。(報告:舎人・小林、岡安)
P6131866

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