植樹祭の舞台づくり:未来を生きる森ともの心を耕す・・・その③
当委員会の植樹祭は木を植えることは当然ですが、“心にも木を植える”ことも忘れない。どんな木を植えていくのか、事務局やスタッフは悩みながら準備を進める。
例えば、いつもの弁当の包み紙にしても、“中倉山のブナを元気にする恩送り日”(4/29)の記念写真を印刷することで、“人は森に生かされていることを感じ取ってほしい”と願い、腰痛の塚崎さが登頂して写真を撮った。それを「トーク&トーク」で紹介した。
コンニャクと味噌汁は、担当の岡部さんが1カ月前から食材調達先を調査、コストと味を調和させて、本番前の4月と5月に味見にうるさいスタッフに試食してもらった。“地球温暖化にブレーキをかけていくことは身近な食材からできますよ!”、ということを感じ取ってもらうために調理した。
昼食後の「トーク&トーク」のシナリオ案は2カ月前から練られていた。今年は、女性の方々に多く登場してもらうことを念頭において、事務局の唐澤さん(女性)がシナリオ制作に挑戦。数度の書き直しをされながら直前まで奮闘。進行役の清水さんや筆者からアドバイスを受けて、本番を迎えた。本番中の唐澤さんは、コンテナの陰で必死になってメモをとっていた。来年に期待したい。
サポートしてくれた森びとインストラクターへのレクチャーは、前日と本番の朝のバスの中。事務局の宮原さんが日光から足尾間のバスの中で行った。どんなことを伝えるのか、現場と事務所との「報連相」は欠かせない。机上の空論にならないように、“心に木を植える”ことは現場から、と三度も書き直しを行ったサポーター用の「植樹祭の心構え」。
現場では、半年前から「臼沢の森」の入り口に置く、銘石にスタッフの魂を刻んできた。宮脇昭最高顧問のメッセージも入魂し、銘石として設置することができた。“少しばかりの人間の努力が積み重なると未来の暮らしの基盤(森)ができますよ”、と感じてほしいとスタッフ達が建立した。
未来を生きる“森とも”の心を耕すには、まず、舞台をつくる事務局やスタッフの心に木を植えなければならないようだ。“森づくりは人づくり”がなければ長続きしない。(報告 髙橋佳夫)
コメント