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2013年9月 3日 (火)

自然の脅威からいのちを守る奇策は先人の知恵から?

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 昨日は埼玉県内と千葉県内で竜巻が発生しました。被害に遭った皆さんにお見舞い申し上げます。これで竜巻被害は三年連続となりました。日本をはじめ世界の人類は自然の脅威からいのちを守ることが急務となってきたようです。

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 明日は田中正造さんの100回目の命日です。一部の人たちの欲を実現するために自然環境や人命を奪ってきた人間の愚かな行為と戦ってきた正造さんと農民。その気持ちに近づくべく「心の森探訪」が7日開催されます。今から楽しみです。

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 ところで明治の先人たちは、「森林の民」であった日本人の文化を壊す輩に、社会に訴えてきたことがあります。例えば、南方熊楠さんは神社合祀反対運動時に、「さしも名高りし紀の国も木の国ならず、土崩れ山崩れ、洪水風害をもって常時となすに至り、少人数の懐が肥やすために村落は日を逐いて凋落し行けり」と訴えました。

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 寺田寅彦さんは、「自然の神秘とその威力を知ることが深ければ深いほど人間は自然に対して従順になり、自然に逆らう代わりに自然を師として学び、自然自身の太古以来の経験をわが物として自然の環境に適応するように努めるであろう。」「自然の充分な恩恵を甘受すると同時に自然に対する反逆を断念し、自然に順応するための経験的知識を収集し蓄積することをつとめてきた」(「日本の自然」より)、と述べています。

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 当会編集・発行の『サルと人と森』(大人の絵本)でも石川啄木は、人間本位の生き方に警鐘を鳴らしていました。先人の訴えにどう応えるのか、未来を生きる私たちは・・。

昨日、東京事務所に栗を届けてくれた千葉県森ともの皆さん、ありがとうございました。

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