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2011年4月 2日 (土)

自然は「友人」と考えてきた日本人

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 事務所の近くには飛鳥山公園があります。JR王子駅の西側にある丘が公園で、これからは桜の花見で賑わうところです。今日は3・11大震災後はじめて群馬県の自宅(山小屋)に行き、震災被害の有無を見てきました。まだ残雪がありましたが、標高1300㍍付近の森でも春に向かっていました。その帰りに飛鳥山公園の桜を見ながら帰宅しようと公園に入ったところ、園内は花見をしている皆さんで賑わっていました。あまりの賑わいでのんびりできないので、公園の外れにある庭園を散策しましたらサンシュユとマンサクの花(写真中)がひっそりと咲いていました。

1  サンシュユは春を告げる花木の代表的な樹木だそうです。約300年前に薬用として待ちこまれたそうです。葉に先駆けて黄色い花をつけます。薬用は秋に付ける赤い果実から種を取った果肉を乾燥させて煎じて耳鳴り、目まい、頻尿、疲労回復、腰痛等に用いると言います。果実酒も作れるそうです。

 ところで大震災被災地の報道を見ると、鉄筋コンクリート建築が巨大津波で倒壊流失した地域に松や桜そして梅などが流されずに生きていました。海岸近くの松は折れていましたが、折れた幹の下はしっかり残っていました。その梅や桜の花が咲いた様子も報道されました。樹木の根の力強さにびっくりしています。東大名誉教授の神野直彦さんは「自然を敵だと見なし、自然の支配者として君臨したいという野望の結果は、原発事故に象徴されている。自然を友人と見なして、ただ手をこまぬいていれば明るい未来がやってくるという受動的希望でなく、意思と責任との一体感のある能動的希望を携えれば、被災地に人間と自然との生命が躍動する理想郷を必ずや築くことができる」(3・28日付け『日本農業新聞』)と述べています。

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コメント

 家にテレビが無いので、どうも子供達は地震や津波の被害の凄さ、恐ろしさがわからなかったようなので、新聞社の出している写真誌を見せながら話をしました。
 津波で建物が流されている写真を見せた時に長男が「なんで木は流されていないの?」と聞いて来ました。自分は「木は地面に根が張っているからじゃないかな?」と答えました。そうすると「じゃあ植樹すれば流されないんじゃない?」と言って来ました。
 小学1年生でも理解出来る事をどうして大人は理解しようとしないのか?って思います。宮脇先生の言うように今からでも遅くないと思います。子供達が安心して住める世の中を作るために、木を植える事はもちろん、原発にもNO!って言える世の中にして行きたいと思います。

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