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2019年1月 5日 (土)

「地球温暖化にブレーキをかける運動」に強くアクセルを踏む年に

 明けましておめでとうございます。

 2018年は、「観測史上最大」「これまで経験したことのない」という言葉が頻発するなどの豪雨、記録的猛暑、非常に強い勢力で上陸した台風など気象災害に見舞われた1年であり、異常気象が定常化しました。また、「想定外」といった従来の常識が通用しない態様や規模で日本のみならず世界中で人類に牙を剥いてきました。

20190104_235459 昨年、気候変動適応法が法制化され、自治体主体で気温の上昇や集中豪雨などの被害に備える防災をしていくようになりました。しかし、日が浅いこともありますが、市民が異常気象の増加を食い止める意識へ向くことには繋がっていません。
 私たちが応援している福島県南相馬市での「いのちを守る森の防潮堤づくり」は、再び襲うかもしれない津波に対して、コンクリートの防潮堤だけに頼るのではなく、その土地本来の樹木を利用した植樹で津波の力を弱めようという多重防衛といものです。津波の歴史を後世に伝える役割を持つとともに、行政と市民とが一緒に作ることで未来を担う子供たちや孫たちの新しいふるさとづくりでもあります。  

 市民で作っている「応援隊」がその中心的な役割を担い、行政と議論をしながら植樹祭はもとより、育樹・育苗活動をコツコツとすすめています。時には各地から預かっているポット苗を枯らしてしまったこともあり、人間の都合に合わせていては森づくりはできない苦い教訓も味わっています。継続することは大変ですが、自然災害が頻発する今こそいのちを守る森づくりは、大きな意義を持っています。

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写真上:応援隊の皆さん

 現在、地球温暖化防止に向けては「非国家主体」の取り組みが広がりを見せ、ボトムアップの行動が大きなうねりになりつつあります。アメリカでは、“We Are Still In”、日本では緩やかなネットワークとして“気候変動イニシアチブ”が発足し、イオン㈱をはじめとした企業や横浜市等自治体、エネ経会議など300以上の団体が名を連ねています。昨年10月にはアメリカでGlobal Climate Action Summitが開催されるなど、確実に地球温暖化防止への関心が高まってきています。政治との連携や政府の後押しをしながら、この相乗効果で地球温暖化防止が進むものと思います。なんと言っても主役である市民の闘いが未来の進路を左右します。

81 私たちはこれまで通り“山と心に木を植える”運動を継続するとともに、地球温暖化にブレーキをかける為のボトムアップの運動づくり(市民フォーラム等)の継続を通じて、政治の主役である市民の意識を「森と生きる暮らしから政治を考える」という意識へ変革していきたいと思っています。

Photo1 かつて、作家・落合恵子さんから「市民運動は暮らしの一部です」と伺いました。私たちは、深刻な問題となっているプラスティック製品は極力使用しない、マイバックの使用、食とエルネルギーの地産地消の推奨など、身近でできる二酸化炭素排出の削減を暮らしに取り入れる活動を拡げ、実践していきたいと思っています。

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今年もどうぞよろしくお願い致します。事務局長 小林敬

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