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2017年12月30日 (土)

森と生きる未来の暮らしへ舵をきる“つくり人”に心を耕かされている森びと

 今年も高校時代に有権者となる生徒達と一緒に森づくりをしてきた。八幡平の森づくりでは盛岡農業高校生達と数年ぶりに幼木を植えた。盛農生の一人は「若者の自然や農業離れが心配される中で、この活動で多くの人々の視線が自然に向かっていることを実感し、とても嬉しく思いました。・・・勿論、自分もこうした活動に参加し、農業高校生として、地域の未来を担う役目を果たししていきたいと思います」、と述べてくれた。

Photo  南相馬市では相馬農業高校生達と一緒に「鎮魂復興市民植樹祭」をサポートした。今年は校長先生、市の教育長も一緒となって植樹祭を応援してきた。

Photo_2  足尾では桐生市の私立樹徳高校生と環境学習を3回行った。

Photo_3  ある生徒からは、「最近大雨による被害が沢山ニュースで報道されるのを見て、凄いなと思うけど自分のところは大丈夫だろうと思っていました。しかし、いつどこでなにが起きてもおかしくない。そんなことを常に頭に入れておかないと、もし起きた時に大変なのだと思いました。そしてまずは近所のところから調べていきたいと思いました。人間にはできないことを森はしてくれていて、人間はそれに助けられているので、森は大切なのだと思いました。その森を守っていく活動に参加できてとても光栄でした」(2年女子)と書いてくれた。

Photo_4  未来の暮らしを自分たちで選択する若者たちとの森づくり。サポートする私たちは真剣そのもので、森づくりから学んだ“森と生きる知恵”を伝えてきた。

Photo_5  今月、里山を探索した樹徳高校生のK君は夏の学習で得た事を実行している。ドングリを拾って校内で苗を育てている。一人ではなく、女生徒にも手伝っている。どんな森を描いているのかは訊いていないが、先生からは「相談にのってくれないか」と言われている。

Photo_8  フィリピン・ルボ村では鉱山開発で荒れ地にされた石ころだらけの地を村人が耕し、「足尾スペース」という苗床を作って、ドングリを蒔いて苗木を育てている。ふるさとの木による命の森のモデルづくりに挑戦している。

Photo_9                     足尾スペース

 ルボ村の村人も経験した事のない台風で自然の恐ろしさを体験した昨年。そして狭い段々畑で作る農作物には森の恵みが大切だということを先人から教えられてきた。

Photo_10  足尾で学ぶ生徒達も世界の異常気象の恐ろしさを感じている。また、人は森に生かされているということも実感している。

Photo_7  ルボ村の村人と足尾の生徒達は“つくり人(びと)”、彼らはひと粒のドングリから“森と生きる未来の暮らし”へ針路を切り拓いている。私たちの心が耕された嬉しい1年だった。(理事 高橋佳夫)

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