2020年11月20日 (金)

秋の応援隊活動を振り返り、年末から新年の森作業へ準備万端

 小春日和の本日(20日)、応援隊第4回役員会をサポートセンターで開きました。新型コロナウイルス感染が急激に増え続ける中で、マスク着用、アルコール消毒、換気等の対策を今まで以上に引き締めて会議を行いました。

42020uff0e1120  役員会では、第8回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭(10/25)と応援隊結成5周年記念慰労懇談会・祈念植樹(11/7~8)に間して、全スタッフから感想を出し合いました。総合的には、コロナ禍の中での取り組みではあったがひとり一人が積極的に担った結果、成功に導いたという意見がありました。植樹祭では、植樹リーダーとして育樹指導が良かった点が報告されました。その他の感想・意見については、役員会がまとめて、市役所、植樹祭実行委員会に反映させていくことにしました。また、今後の事業計画については、提案通りに了承され、役員会は終了しました。

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20201120_2  昼食は、岩橋恵美さんの手づくりトン汁とおにぎりのセットを美味しくいただきました。

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20201120_5  役員会終了後、松林、東城スタッフは雫育苗場に向かい水撒きとタンクへの給水作業を行いました。足尾から届いたシロダモにも早く環境になれるようにやさしく水撒きしました。育苗場には松林、道中内、岩橋スタッフが組み立てた新倉庫が設置されていました。設置ありがとうございました。

2020uff0e1120  (報告 東城敏男)

2020年11月19日 (木)

心に植えた森づくり15年の宝物・・・その④

 「列車と動物衝突増加」という新聞記事を読んだ。その中で「シカが嫌うライオンのふんから抽出した成分を含んだ特殊な液体」を散布したら効果が出ていると書いてあった。どの位の効果なのかと疑問をもった。

1_2  今頃から来春までの間、禁猟区の足尾・松木沢では鹿、ウサギ、猿たちとの知恵比べだった。森づくりは誰もが初めてのことであったので、その知恵などはそう簡単に湧いてこなかった。TVやラジオ、新聞等のニュースで知ったことは、即、話し合った。そのひとつにライオンの尿が効き目あるという話になったが、高価なために断念した。

Photo  後になって、日本の鹿はライオンの匂いを嗅いだことはなく、その恐ろしさも知らないのだから、効き目は最初だけではないかという話になった。

Photo_2  効果があったのは、鹿は蹄が敏感なので漁網が良いというニュースを聴き、理事の岩橋さんが使わなくなった漁網を探してくれた。「臼沢の森」周囲に設置してある柵の外側に漁網を張った。しかし、漁網の効き目は2年~3年間だったと記憶する。網が劣化すると効き目がなくなることを知った。

8  スチール製の柵も劣化すれば、動物は少しの隙間に体当たりをして森に侵入した。15年経って、森の木々は大きくなり、鹿が食べたい柔らかい葉や幹に口が届かない。いつもなら、この時季は獣害対策に気をつかう足尾スタッフだか、鹿が森内に侵入しても気持ちに余裕がある。

10  初挑戦だから知恵を持ち寄って話し合ってきたと言うが、内実は、知りえた事を足尾の場で実行してきただけである。とは言え、様々な情報を知ろうとするスタッフの情熱がなければそれはできなかった。森を育てるということは、自然界の不思議で魅力的なメッセージを森づくりの心得や形にしていくようなものかもしれない。

3 (理事・高橋佳夫)

住民の暮らしを森が支える防潮堤づくりをやり抜く

 今月7日、筆者は南相馬市を訪れた。当会のアドバイザー故・竹内巧さんが津波に耐え抜いたシロダモのどんぐりを拾い、苗を育て、森の防潮堤に植える予定であったが、それは実現しなかった。そのどんぐりを奥様から預かり、足尾でシロダモを育てた足尾スタッフ。

5 その苗を里帰りさせ、森の防潮堤に植えられなかった故・竹内さんの願いを叶えようと、南相馬市に向かった足尾スタッフの代表たち。

20201108        足尾スタッフ

 2013年から始まった南相馬市の「鎮魂復興市民植樹祭」。この事業をサポートしている市民応援隊は今年で結成5年を迎えた。言うまでもなく、苗木は植えただけでは草との競争に負けて、衰弱または枯れてしまう。総延長約14㌖の森の防潮堤づくりは、毎年、木を植えるたびに草刈り等の育樹活動が増える。市役所の作業ではとても追いつかない育樹作業をサポートしてきた応援隊。

1 応援隊代表と足尾スタッフ

 7日は、市民応援隊の慰労懇談会に足尾スタッフも出席させていただいた。5年間の活動を振り返り、今後も継続される森の防潮堤づくりへ抱負を語りあった。植樹祭毎に増える育樹作業には多くの市民が参加してくれる状況ではないが、応援隊活動を5年間もけん引している胸の内を垣間見ることができた。

2  “海岸沿いに植えられていた松の幹や根に家屋が壊された反省として、森の防潮堤は深根性の木々が良い”、“原発事故で被災した家族捜索ができなかった悔しさと悲しみを秘めている”、“原発反対と声を挙げていた頃の自分が避難生活を強いられて、自分の生き方にもどかしさをもっている”等々を感じとることができ、この気持ちは風化させてはならないと思った。

4  懇談会会場からは、森の防潮堤周辺を走っているが、「森を見に来ている市民を目にする」という報告に、会場はシーンとなり、会場には充実感が漂っていた。百年後の命を育む森が愉しみである。ちなみに南相馬市民が消費している電力の70%は再生エネで賄われているそうだ。

4_2 (理事・高橋佳夫)

2020年11月15日 (日)

秋晴れ 足尾まだ、つづく紅葉

今日の足尾は、快晴 気温8℃(9:00)コーヒーを飲みながらの打ち合わせ。 Photo Photo_2臼沢の森 Photo_3中倉山 Photo_4松木渓谷 Photo_5みちくさの庭では、動物によると思われるネット柵の被害 Photo_6ネット柵修繕 Photo_7草により、緑のネット下が捲り上がっているのを、ペグで固定 Photo_8作業終了。鎌田さんは、作業小屋ストーブの煙突清掃、窓拭き、モップかけと一足早く大掃除をしてくれました。みちくさに戻ると男女ハイカーが途中ガレ場あり先に進めず帰ってきました。 Photo_9

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東京からの男性ハイカーは、孤高のブナを見にきましたが、道を間違い多くのシカに出会いましたと言って帰られました。

Photo_11宇都宮からの男女は、ダムから散歩がてらにここまできました。

本日の舎人 鎌田さん、弘永さん、報告小川でした。(本日の放射線量 0.119μsv/h)

2020年11月14日 (土)

ポカポカ陽気に誘われ、サルの群れが“みちくさの庭”で豪華ランチ

 本日は11月14日(土)、雲一つない青空が広がっています。9時の気温は10℃でしたが、昼には19℃に上がり、ポカポカ陽気の1日となりました。

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 “みちくさ”のオープン準備で舎内の掃除、ストーブの灰を片付け、お湯を沸かしました。

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 午前中、松村宗さんは、ストーブ用の薪づくりをしてくれました。筆者は、紅葉が深まりゆく杜の様子を確認しに新松木、民集の杜に足を運びました。

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臼沢の森も紅葉から徐々に茶色へと変化し、葉を落とし始めています。

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新松木の杜では、モミジが紅く色づき、ブナの葉は黄から茶色へと変化しています。

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民集の杜をのぞくと、木が中ほどから折られています。確認するとクリの木です。クマが木の実を食べに来ていたようです。モズの巣は、ヒナが巣立った後に落ち葉が積もっていました。

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 昼頃になると、みちくさの庭にサルの群れがやってきました。すいすいと柵を超え、子ザルは網目から中に入り、緑の草を頬張っています。20匹はいるでしょうか。柵の外にも別な群れがやってきましたが、威嚇され、先の群れの食事が終わるまで待機のようです。自然界のソーシャルディスタンですね。子ザルは索道のワイヤーで遊んでいます。

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 晴天で陽気もいいので、食後の休憩、毛づくろいも行い、くつろいでいます。2時間ほど“みちくさ”し、中倉山に陽がかげるのを見計らって移動していきました。

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訪問者は、群馬から来た登山者3人組が外のベンチで休憩。話を聞くと「中倉山に登りに行ったが途中で体調を崩し、松木渓谷へ行く途中でサルの群れに遭遇。怖くなって引き返してきた」そうです。サルが“みちくさの庭”で遊んでいるうちにと、松木渓谷に向かいました。

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 13時30分頃、土浦から来た男性が立ち寄ってくれました。足尾には何度か来たことがあるが、松木村まで入ったのは初めてとのこと。「山の奥にこんなところ(みちくさ)があるなんて知らなかった」と、松木渓谷を楽しんでいただきました。

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2時になると中倉山で陽が陰ります。一気に気温が下がり13℃です。ハイカーも足早に帰っていきます。

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 松木の杜(森)も日ごとに秋が深まり、冬の到来ももうすぐです。落ち葉の中にも季節の移ろいを感じます。森ともの皆さんの来舎をお待ちしております。

Pb140337本日の放射線量 0.113μsv/h、舎人は松村宗雄さん、筆者・清水でした。