2022年10月13日 (木)

深まる秋の中、最後の「里親植樹」の準備!

 今日の足尾は曇り空。夜半に降った雨で朝霧が山々を包み、何とも言えない雰囲気を醸し出しています。朝8時30分の気温は12℃。鎌田スタッフがすかさず薪ストーブに火をつけました。

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 今日の森作業は、19日に迫っている最後の「里親植樹」の準備です。苗木にとって命となる土を運び上げます。かなりハードな作業ですが、今日の涼しさがメンバーを助けてくれました。

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午前中の作業は予定通りすすみ、臼沢ゲート前に積んであった黒土の山はなくなりました。

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午後は2班に分かれ、ひと班は6月下旬の酷暑で苗木を枯らしてしまった苗床の整理で、日除け用の寒冷紗を張ったところは効果が出て、476本の苗を再生することが出来ました。葉を落としてしまった320本の苗木の中で、再生出来そうな苗木の様子を暫くみることにしました。
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 二班は、臼沢西に向かう作業通路階段の整備です。重い荷を背負って通るので傷みが激しく、修理後の出来栄えは上々で、安全に通行できます。 

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 ハードな作業を癒してくれるのは日毎に深くなる秋に輝く自然です。色づき始めたモミジ。

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 森びと広場のカラタチも黄色い光を輝かしています。


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 ”みちくさの庭”に今年植えたコキアも赤く色好き、来年が楽しみです。

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 リンドウも紫色の蕾を輝かせています。


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 中倉山を背にしてモミジの赤と緑のグラデーション。カツラの黄色の鮮やかさ。間もなく来る秋本番が待ち通しく思う深くなりつつある秋の松木沢渓谷の入口です。松木沢にお出で下さい。

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 今日の森作業のメンバーは、鎌田、大野、加賀、福原、の皆さんと報告の橋倉でした。

中倉山ブナ保護の事前調査完了!

  本日(10月12日)は、11月3日に開催する中倉山ブナ保護の事前調査で「無言の語り木」に会いに行きました。大津茂美さんとブナを目指しました。

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途中、紅葉の始まりを楽しみながら、曇り空ですが風も無く山を歩いていると体が温まり快適です。

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Dsc08526 登山口から1時間50分で稜線に1本だけ立っているブナに会えました。枝先を見ると少し黄色い葉になっていました。

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今年6月のブナ保護時に種入りの袋に黒土を入れて張り付けた場所を見ると草が元気に目を出していました。少しですが確実に土砂流出防止が出来ていることを確認できました。

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Dsc0853011月3日に資材を持参してブナの根を守りに来ることを約束しました。今回の事前調査で少し残念なことは、ブナから中倉山の頂上までの稜線の道で土砂崩壊が凄いスピードで進んでいることが見えました。多くのハイカーが訪れていることの証だと思いました。この崩壊をどうにか止めることが出来ないかと感じました。

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Dsc08539 中倉山山頂付近の稜線から登ってきた元気なミズナラの原生林が見えました。

Dsc08536 下山時にケガをしないように慎重に下りてきました。

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 本日のブナ保護事前調査は、大津茂美さんと筆者(済賀)でした。大津さんありがとうございました。                 

                                (報告者:済賀正文)

2022年10月11日 (火)

里親植樹の補植が終了しました。

   本日(10月11日)の足尾・松木の天候は、晴天で12℃(8時20分)でした。爽やかな風が心地良く感じ作業には、良い季節です。

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   本日の最大の作業は、コロナで昨年から開始した足尾現地に来れない方に変わり私たちスタッフとサポーターが植樹させて頂く「里親植樹」で獣害等で枯れてしまった苗木を全て補植する作業です。9日の補植作業に続き午前中に47本の補植が出来て全て終了しました。事前に補植する場所に赤色テープを巻いた篠竹を目印に置いてありましたので作業はスムーズに進みました。

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 更に苗木を植えた根元に乾燥防止と雑草防止の唐草で布団の様に表面の土を覆いました。根が大地に根付き新芽が出るのが楽しみです。補植が全て終了し里親植樹を申し込んで頂いた方々との約束が実現出来てホットしました。苗木は順調に生長していますので新芽が出る季節になりましたら足尾・松木にお越しください。お待ちしております。

 予定より早く終わりましたので、落石で破損した土留めの修理が未完成の場所が3か所発見されましたのでその補修と植樹用の黒土の搬入をして昼食にしました。

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  午後も黒土の搬入で、今日一日で116体を臼沢西の植樹地内の階段下まで運ぶことが出来ました。14Lの黒土袋は水分を多く含み背負子で運びますが多変重たいので途中休憩をしながら運搬しました。里親植樹地の苗木の生長の凄さを見ると黒土がいかに大事か実感していますので、この作業は苗木の生長には必要なものなので辛さよりも楽しみの方が多く感じました。

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 本日の作業者は、福原さん、加賀さん、大野さんと筆者(済賀)でした。

                              (報告者:済賀 正文)

2022年10月 9日 (日)

静かな秋の足尾の森作業

 本日(9月9日)の足尾・松木の天候は、曇りで12℃(8時20分)でした。風は無く肌寒い感じです。

Dscn8504  薪ストーブで暖をとりホットコーヒーを飲みながら8時30分から早めの打合せです。午前中は臼沢西の里親植樹地の補植苗木の確認です。午後は、臼沢西の植樹地の落石によって破壊された土留めの修理と今年最後の里親植樹地に黒土の搬入です。加賀スタッフとの二人作業です。

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作業中に聴こえるのは松木川の水の流れ、動物の姿も鳴き声もなく、静かな秋を感じて黙々と作業をしました。本日確認された補植しなければならない苗木の数は49本で、補植は11日に行う予定です。    早めの昼食を済ませて午後作業では、落石で破損した甲羅板を新しの物と交換し、鉄筋で固定しました。

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これで前日話し合った土留めの修理が全て完了しました。その後は19日に行う里親植樹の場所に黒土を運び込みました。黒土の袋は、水分を含み大変重いものでした。体力を気にしながら予定した黒土の運び入れを終えました。

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二人の森作業は予定した通りのことを安全に終了出来ました。最後に、橋倉さんから食後のフルーツとして柿を頂きました。ありがとうございました。

Dscn8499  本日の作業者は、加賀さんと筆者(済賀)でした。

                                 (報告者:済賀 正文)

森と人に学ぶ足尾の森作業

 今日は10月8日、育樹デーの初日です。足尾の朝8時半の気温は13℃、昼には23度まで上がりました。天気は晴れのち午後曇りでした。 先日、りんねの森に植えた幼木が心配になり、朝一番で見に行ったら、元気に根付いているようで、ひと安心しました。

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Cimg0024 【りんねの森に植えた元気な幼木たち】

 いつものように、ホットコーヒーを飲みながら本日の参加者5人で森作業の打ち合わせをしました。予定では、森に生かされていることに感謝する「臼沢の森の草刈り」でしたが、JR貨物の組合員の皆さんが育樹する植樹地に苗木の補植することにしました。午後は、臼沢西の森の里親植樹地で昨年ウサギやサルの食害で枯れ、抜かれてしまったところに苗木を補植をすることにしました。

 苗床に移動し、トレーにブナやミズナラ、トチノキ、イロハモミジなどの苗木を100本を選び、トウグワ、ツルハシ、ノコギリ鎌などを軽トラックに積みこみ、臼沢の森に運びました。森の入り口からは、背負子と籠に苗木を乗せJR貨物の植樹地に向かいました。対岸の中倉山の北斜面からはシカの透き通った鳴き声が松木渓谷に響きわたっていました。

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 植樹地に到着し、現地では植えるところのススキやヨモギなどの草をノコギリ鎌で綺麗に刈って、トウグワで穴を掘り苗木を丁寧に植えました。

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 2009年に植樹を行った場所ですが、シカやウサギの食害にあい、草に覆われ苗木を枯らしてきてしまった場所でもあります。補植をしながら皆さんが考えたことは、冬の獣害柵の点検と来春の草刈りを真っ先に行うことでした。

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 昼食後は、まず里親植樹地の補植のために、補植した箇所がだれが見ても分かるように、全員で苗木を支える篠竹に赤のテープを120本巻きました。軽トラックに、シラカバ、ヤマザクラ、モミジ、ブナ、ミズナラなどトレーに分けた120本の苗木を積み込み、臼沢西の森に向かいました。

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 道具や苗木を背負って臼沢西の森入口から植樹地の中に入っていくと、獣害防止柵が破壊されていました。そして階段を登っていくと上部の獣害柵も支柱の単管は折れ曲がり、土留めも何か所か壊されていました。先日の台風、大雨により、大きな岩が上から落ちてきて柵が壊されたようです。

   

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 直ちに、獣害柵と単管、大ハンマーなどの材料を取りに行き、修復することにしました。福原さん、清水さんが修復作業に取り掛かりました。済賀さん、鎌田さんと筆者で補植しました。

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 思わぬ事態にも、何が「大事か」の機転を利かせてすぐに対処出来たのは、長年の経験と勘、そして森作業で学んだことが肌に沁みこんでいるからではないかと感じました。今日はいつになく体力を消費し学ぶことができた1日となりました。お疲れ様でした。

Cimg0045 【臼沢の森入り口のイロハモミジが色づき始めました。】

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 今日の森作業は、鎌田、福原、済賀、清水、そして筆者は大野でした。 

 (報告 大野昭彦)