2018年9月13日 (木)

暮らしの知恵は森の中から湧いてくる

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Photo_3  朝9時、森びと広場の気温は16度、天気は晴れでした。天を見上げると青空が少し見えていました。今日の作業は、先日行われた「みちくさの庭」造りの続きで、おがわを造る準備で、「見本になるように」と言われましたが、現場で考えながら造りました。

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Image1  水の流れを緩やかにするため、所々に簡易の堰きを造りました。小さな土留めみたいなものなので、小川さんの手さばきは早かったです。地に水が浸み込まないように再利用のビニールを敷きました。

Photo_6  お昼を食べながら、私が「岸井さんを偲ぶ集い」のリースが良かったという話しをすると、それに関連して高橋さんから、年始は門松、お盆はきゅうりやナス、十五夜ではすすきなど、日本人は植物を暮らしに取り入れている話がされました。先人は森で暮らしていたので、日本人の文化は森によって育まれてきたことを学びました。また、狩猟民族のように獣がいなくなれば移動して、獣のいるところで狩りをする暮らす民との文化の違いを聞き、日本人の知恵や文化は森の暮らしから始まっていることを考えさせられました。

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Photo_7  午後は、総延長30メートル程のおがわの10%ほどが出来ました。まずは見本ということで、いろいろ考えながらつくりました。スタッフの皆さんの知恵で、さらに生き物たちが棲みやすい環境になってほしいと願っています。

Photo_8  小川さんの車で足尾町を走っていると、”おがわを楽しみにしてますよ”と言わんばかりにカモシカに遭いました。心の中で、「任せておけ!」とあいさつを交わして帰路につきました。今日の作業は、小川さん、高橋さんそして筆者でした。(報告 福沢 猛)

南相馬市・森の防潮堤育樹作業(9/15除草)にご協力を

 南相馬市の浜風もなんとなく秋の匂いがしているようです。今日(9/13)は役員会、会場は雫の育苗場です。

Img_1453  会議は岩橋事務局から、活動経過と年末までの森づくりの事業計画について提案があり、渡部代表からは先日、「岸井成格さんを偲ぶ集い」に参加したことが話されました。出席者は、岸井さんの志を受け継ぎながら鎮魂復興植樹祭の応援を継続していくことにしました。

Img_1455  年末までの事業計画を意思統一し、今月15日に予定している第3回森の防潮堤除草作業を万全な準備で行っていくことを話し合い、役員会を終了させました。

Img_1456  会議後は、シロダモの苗分け、育苗場周辺の草刈り作業、タンクへの給水、補植苗木の選別、水かけを分担して行いました。

Img_1458  その後、15日の除草作業の現場をチェックしました。現場は昨年の10月に植樹したばかりの場所ですが、苗木よりも草が大きく伸びていました。この自然界の競争を参加者に見ていただき、苗木は草の背丈よりも生長させていくことの大切さを伝えていきたいと思いました。

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Img_1464  秋晴れの下で、新しい南相馬市のふるさとの基盤となる防潮堤の森を、除草ボランティアの皆さんと楽しくできることを願って役員会は解散しました。今日の作業は、渡部、松林、菅野、山田、岩橋、佐藤、原田、東城で行いました。(報告 東城敏男)

2018年9月12日 (水)

足尾・松木沢の静かで飾り気の少ない秋を共に楽しむために草を刈る

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Photo_2 足尾ダム付近のヤマボウシとエゴノキ

 雄鹿が雌を呼ぶ遠吠えが聴こえる季節になりました。朝8時、森びと広場の気温は16度、天気は曇りでした。

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Photo_4  サクラの葉が化粧をはじめ、コオロギの鳴き声がいたる所から聴こえ、草の中ではカマキリが卵を産む準備で忙しく動き回っている様子を見ていると、秋の気配が日ごとに深まっていの感じがします。

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Photo_8 足尾グランドキャニオンとコナラの団栗

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Photo_11  松木の杜を歩いてみると9問前に植えた、コナラ、クリ、ナツツバキが実をつけていました。背後に足尾グランドキャニオンを映してどんぐりを付けている写真は9年ぶりです。クリは植えてから3年間で小さな毬栗を付けてくれていました。今では、あちこちで毬栗を沢山付け、生き物たちに恵んでいます。

Photo_9  6~7年前に植えたポポーの生長は遅いようですが、甘い実を食べられるのが楽しみです。 

Photo_12  今日はそんなことを想い描きながら、足尾・松木渓谷を訪れる方々との出会いの受け入れに少しばかりの気配りをしました。

Img_2567_2  みちのく事務所からは写真が送られてきました。8日奥州市の植樹祭が開催され、今年も事務所スタッフが参加してきたそうです。

Img_2561  森びとインストラクターの及川さんが植樹アドバイスをしています。(理事 高橋佳夫)

2018年9月11日 (火)

彼岸花が届けてくれた7年半年前の霊魂は忘れられない

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Photo_8  今日(9/11)の「みちくさの庭」予定地には深い赤が鮮やかな、大きな彼岸花が開花していました。秋の彼岸には少し早く、東日本大震災・フクシマ原発事故の月命日という忘れられない日に咲いてくれました。種を蒔いてくれた松村宗男さんの顔がとても素敵でした。

Photo_2  本日の気温は21℃という涼しい秋晴れの天気の中で、作業は「みちくさの庭」造りの前段準備でした。午前中は開墾する前の培養土を蒔く作業、午後は細いおがわの整備と18日のJREU大宮OB会の皆さんの育苗作業の土つくりをしました。 午前中は「涼しくて良いね!」という声が出るほどの秋風に気持ちが和らぎました。それでも水分補給は忘れずに、1時間ごとに休憩をとりました。

Photo_4  作業はカナヘビやトノサマバッタを脅かしてしまいましたが、心の中では「みちくさの庭」が完成する頃にはどんな生き物が顔を出してくれるのかと想像しながらすすめました。

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 午後は、亡き竹内さんの願いが宿ったシロダモの苗をポットに分ける土を、福田スタッフ案通りに土を配合しました。多分、この土は水はけよくフカフカに仕上がったので、苗たちも心地よさそうです。土は水分が含んで重たくなっていましたが、「セメントよりはずっと軽いよ。」と、山中さんがリードして混ぜ込んで下さいました。

Photo_7  仕事を終えた後は、荒れ地に咲いてくれたヒガンバナを忘れまいと、全員でヒガンバナの前で記念写真を撮りました。本日のメンバーは、サプライズで一週間早く来て下さった山中さん、加賀、鎌田、高橋、橋倉、松村健、松村宗(敬称略)そして太宰でした。

2018年9月 8日 (土)

熊の悪戯(いたずら)?が至福に思える森づくり

P8082747  午後の足尾・松木渓谷入口、雨雲の切れ目から覗く青空が美しい。舎人の加賀さん、小川さんそして鎌田スタッフと立ち話し。4日以降、本日(8日)までには強風が吹き荒れたという。みちくさの入口屋根の波トタンが吹っ飛び、池には濁った水に混じって泥が堆積していたという。「みちくさ」オープンから7年経ったが、初めての被害であった。

P7101142  透きとおった秋の青空がと雨上がりの風にのってツクツクボウシの鳴き声が聴こえてきた。帰り支度をしながら再来週18日の育樹・育苗作業の準備の話し、獣害用柵の置き場などの検討をしていると、鎌田スタッフは近くのウワミズザクラの折られた枝を見て、「熊の仕業が嬉しい!」とほほ笑んだ。至福の瞬間であった・・・。

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P8082743  足元ではコオロギも立ち止まり、スタッフ達の立ち話に首を傾けているようであったが、その言葉に3人は頷いているようだ・・・。このような瞬間を大切にしたいし、多くの森ともと共有していきたい。(理事 高橋佳夫)