2025年5月11日 (日)

風は強く雲が速い、みちくさ訪問者を待つ

本日の足尾、8時50分気温16度、晴れていましたが、風が強い一日となりました。

朝、田城さんと二人で、「みちくさ」オープンの準備をし、打ち合わせを行いました。田城さんから、昨日は雨で誰も来なかったと聞き、今日は晴れているので訪問者が来ることを願って9時30分にオープンしました。

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しかし、一時間が過ぎても、「みちくさ」の前を通り過ぎてウメコバ沢方面に行く人は誰もいませんでした。

今月16日にJREU 本部の人たちが「松木郷の森」に来てくれます。その時に使用する長テーブル11台とパイプ椅子33脚の拭き掃除をしました。暫く使っていなかったので、こびり付いたホコリを濡れ雑巾で三度も拭きました。

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それから昼食をとりました。食べながら、田城さんが橋倉さんと「お花見の会」に来てくれた足尾町民の星野さん家に、シャクナゲを見に行った話になりました。1mから3mのシャクナゲが沢山あり、帰り際に「いつでも取りに来ていいよ」と言われたというので、食後にどこに植えたら良いのか、二人で民集の杜や森びと広場を散策しました。森びと広場に行くと、八重桜の花が散り地面が花びらの絨毯で足元がフカフカで気持ち良かった。

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森びと広場北斜面の「こころの園」でひと際目立つ花がありました。それは、「貧乏草」と言われている花でした。二人で少し抜いて整地しました。私は、家に帰ってネットで調べたら、「名前がハルジオン、多年草、荒れた土地でも生え、草刈りしても根を抜かないと翌年も生えてくるほど強い生命力を持っている」と書かれていました。 

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 「みちくさ」に帰ってくると、足尾町民の髙橋橋栄一さん他2名と橋倉さんが来てくれました。「花見の会」の時に「あまりにも美しい松木に感動し、友人二人を連れてきた。」と。嬉しい限りです。苔テラスのウワミズザクラの木の下で、「松木郷の森」に多くの方に来ていただきたいと、話が弾みました

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森づくり20年の「松木郷の森」と花が、少しずつ町民の方と繋げてくれ、人間は森に生かされている、“森は友だち“と感じた一日でした。

本日の舎人担当は、田城と大野でした。

<報告者は大野昭彦>

荒廃地に木を植えて20年、森を再生する懸命の試みを墓前に報告

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≪2009年5月 足尾・ふるさとの森づくり≫

 5月10日(土)、NPO法人森びとプロジェクト委員会を立ち上げ理事長として「森づくり」を牽引された岸井成格さんのお墓参りに行きました。時がたつのは早いもので、岸井さんが「天空の森」に旅立って7年(2018年5月15日逝去)になります。

 霊園の参道を歩くと、前日からの雨に洗われた霊園の木々の葉がつやつやとし、緑鮮やかです。

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 11時にお墓に到着すると霧雨の中、阿部さん、岩田さん、小林さんが伸びた草と“どくだみ”を摘み取っていました。筆者は、伸びた柘植の木の枝を剪定しました。墓石に落ちた葉を取り除き、水で洗い流しきれいにすることが出来ました。

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 お墓に岸井さんの好きだった日本酒(純米酒)をお供えし合掌。小林さんが5月4日TBSテレビ・サンデーモーニング“風をよむ”で紹介された森びとの活動(旧足尾銅山跡地に立つ「孤高のブナ」煙害で焼失した森を再生する懸命の試み)を報告しました。

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 番組では、現在も広がる足尾の荒廃地2400haの中で、森びとが木を植え手入れをしてきた20年の森が5.6ha、わずか0.2%と紹介されました。先人が緑化活動を行ってきた、むき出しの岩場や急斜面の多い松木川源流の荒廃地を緑化する難しさも20年の活動で知りました。

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≪2025年4月29日 中倉山のブナを元気にする恩送り 孤高のブナと北斜面に広がる崩壊地≫

 同時に、岩や小石の多い草地を耕し黒土と腐葉土など、わずかな栄養を与えて苗木を植え手入れを続けると、苗木自らが砂地に根を伸ばし、落葉が栄養として還元され、木々の競争で生長していくことも知りました。そして、木々が生長すると風や小鳥、アリや動物たちが木々や草花のタネを運び、森の仲間を増やし、森づくりを加勢してくれることも知りました。

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≪シロガネスミレ≫

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≪苔に包まれるフデリンドウ≫

 20年前、岸井さんが「臼沢の森」に植えた苗木は樹高15mに生長しています。落石を押さえ雨水を根に溜め、二酸化炭素を吸収し、多くの生きものの命をつないでいます。

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≪2025.5.6掲載 下野新聞社提供・承認済み≫

202556_4 ≪2025.5.6掲載 下野新聞社提供・承認済み≫

 岸井さんが「地球温暖化にブレーキをかけよう!」とスタートした森づくり。人間の経済活動によって「気候崩壊」と言われるほどに温暖化は進行し、世界各地に被害をもたらしています。墓前に立つと「食い止めるヒントは0.2%の森にあるぞ」と岸井さんの声が聞こえてきます。そして「愛する人の命を守るために木を植えよ!足尾から世界へ」と麦わら帽子に長靴姿で荒廃地に木を植える宮脇昭先生の姿が目に浮かびます。

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≪2005年5月 第1回足尾・ふるさとの森づくり≫

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 “煙害で焼失した森を再生する懸命の試み”はまだまだ続きます。松木郷の森を「母なる森」へ、森を愛する多くのボランティアの皆さんと手を携え、山と心に木を植えていきます。

(運営委員 清水卓)

2025年5月10日 (土)

雨に濡れて 新緑輝く松木郷で

 5月10日(土)午前9時40分の松木郷は、気温14℃、雨が降りしきっています。

 大変お世話になっている足尾町民の方が、残念ながらご逝去され、橋倉さんと田城でお焼香をあげさせていただきました。心よりご冥福をお祈りいたします。(合掌)今日のみちくさは940分と遅めのオープンでした。

Photo_21 みちくさに着いた途端、アナグマに遭遇。思わずパチリ、動画も撮りました。アナグマは視力が弱く、加えて雨のため人間の匂いが消されて近づきやすいと、以前済賀さんに教えてもらいましたが、正にその通り。愛らしい可愛い姿を堪能できました。

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Photo_24 朝は、いの一番にコーヒーカップ・森びとフラッグを出してから、みちくさはオープンします。今日は雨なので、「仁平村長」は小屋の中です。

51 今日は雨なので、水源の様子を見に行きます。

Photo_25 雨の日は、ハイカーの来訪は極めて稀です。そこで、頃合いを見計らって民集の杜・東に入って、雨に濡れた苔の様子を見に行きました。

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Photo_27 足元の苔を見ながら歩いていると、白や紫の小さな花々が咲いていました。

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 杉苔が見事です。10

 上の写真は、地衣類の仲間と思われます。

Photo_30 昼近くになったのでみちくさに戻ります。途中、20年目の臼沢の森が、新緑に輝いていました。

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Photo_32 昼食を済ませた午後は、516日に予定されているイベントの準備をしました。椅子や机が汚れていますが、明日のスタッフに拭き掃除を引き継ぎます。

Photo_33 15時に先日の「お花見の会」で、シャクナゲを寄贈していただけるという町民の方の家に下見の約束をしています。みちくさは、早めのクローズです。

15 お宅を訪問すると快く歓迎していただき、感謝です。そして、広大な土地に数多くのシャクナゲがありました。背丈の倍はある大きなシャクナゲもあり、驚きました。

16 シャクナゲに加えてツツジも頂けるということで、来年は松木の里がより華やかになりそうです。町民の方曰く、「もっと森びとプロジェクトの皆さんが、松木で地道に緑化に取り組んでいることを多くの人たちに知ってほしい。小学生や中学生にも見せたい。私だけでなく、皆の感想です。」と言って広げてくださっているとの事でした。私たちも励みになり、感謝です。次回は草木に詳しいスタッフと一緒に移植作業にお邪魔させていただく約束をして、お宅を後にしました。今日は雨のせいか、来訪者はありませんでした。本日の舎人担当は、橋倉と田城でした。(報告者 田城)

2025年5月 6日 (火)

GW最終日は、冷たい雨でした

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   足尾は、朝から弱い雨でもう一枚羽織らないと寒いです。銅親水公園の駐車場は混雑していなく5台くらいの車がありました。

Dsc00544_2 GW最終日の雨の日、登山者やハイカーは少ないのかと思いながら「みちくさ」をオープンさせました。まず、薪ストーブに火を入れました。

Dsc00554 外の温度は11℃ですが「みちくさ」の中は21℃です。

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Dsc00555自然界からの贈り物で温かくなる薪ストーブには感謝です。

初めに来舎されたのは、雨のなか山から降りてきた5名の皆さんです。雨で濡れた身体を薪ストーブと暖かい飲み物で温めて頂きました。話を聞くと、昨日、一緒に登っていた仲間が、滑落してドクターヘリで緊急搬送されたそうです。残念ながら帰らぬ人となってしまったと悲しいお話をされました。お悔やみを申し上げます。皆さまが無事に帰宅されることを願いました。

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「みちくさ」の中で「ドクダミ茶」を飲むティーポットは民泊・「和朗庵」さまから寄贈して頂いたもの。初めて飲む「ドクダミ茶」は、香りはありませんが飲むと少し薬の様な感じ、体には良さそうです。そんなことを感じながら出会いを待ちましたが、昼食以降の来舎の方はいませんでしたので早めに帰宅しました。

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多くの皆さまの来舎をお待ちしています。

Dsc00547本日の舎人:橋倉さんと筆者でした。

    (報告者:済賀正文)

嵐の前の静けさ?

 4月29日の中倉山の恩送りとその取材の放送(5月4日)とイベントが目白押し?でしたが、今日は、連休が後半に入り、銅公園付近では駐車場に入りきらない車の列が長く延びて、中倉山登山は大いに賑わっている様子でした。松木沢を訪れる方は稀で、いつもと変わらない様子でした。

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久しぶりの舎人なので放射線の測定や水源地の見回り等をマニアルに添ってオープン準備を行いました。水源地の対面にある植樹地苗は育っているように見えましたが、獣害用の幹ガードが無いので少し心配です。

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「民集の森」の右隣の枯れたようなヤシャブシも青々と葉を広げて春本番を実感できます。

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「民集の森」の前に落ちた枝んなどを片付けながら「みちくさ」に戻り、訪れた方々に楽しんでもらおうと用意してあるハンモックを実際に装着?してみました。しかし、風が強いせいかなかなか安定しません。三点支持にしたら面白味がなくなってしまうかも知れませんが何とかしなくてはと思いました。

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午後からは、宇都宮市からの山友達4名が寄ってくれました。ジャンダルムの見学に来たとの事でした。

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その後にも越谷からの家族ずれの方も見えられました。

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済賀さんは、果樹園の前で幹ガードの補修を行い午後からは、「輪廻の森」の草刈りを行っていました。

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私も空いている時間に橋倉さんから獣害ネットの組み方を教わり広場の木の幹ガードを交換しました。

植樹開始から20年の節目の年を迎えて今年は色々な計画が予定されていますが、しっかりと担っていこうと思います。(舎人 橋倉と坂口・作業は済賀・報告は坂口)