2025年8月10日 (日)

森の中で考えるとアイデアが湧く!?

 8月9日(土)9時00分、黒い雲に覆われようとしているジャンダルムの姿がこれからの3日間、松木郷の雨模様を予感させます。これまで朝でも30℃を超える猛暑続きでしたが、今日の気温は25℃と久しぶりに過ごしやすく感じます。Photo

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 朝一番の涼しいところで、今日のコンビの深津さんと水源の泥詰まりと空気抜きで清々しい一汗をかきました。Photo_6

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    さて、運営委員になって1年が経った私は、まだまだ森づくりの素人。兎に角、森の中に入って様々感じることが課題です。深津さんが帰ってきてバトンタッチ。明日の集中作業日の下草刈り予定地の「民集の杜・北」を散策しました。北海道のMS会や桐生ローターアクト他多くの団体や個人によるご支援、ご協力で2014年~2018年にかけて39種類、36,102本の木々を植樹したこの杜。まだ10年前後ですが、鬱蒼とした森になりつつあります。Photo_7

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 その森に一歩踏み入れると、「兎に角涼しい!」と感じます。この1年で学んだことは、この涼しさは単に日影に入ったからではなく、「木々の発する蒸散による気化熱の放出」の効果によるものだという事。人間が暑ければ暑いほど汗をかいて体温調節するのと同じように、木々も暑ければ暑いほど盛んに蒸散するようです。この森が、地球上からものすごいスピードで消えてなくなっていることを考えたくありませんが、それが現実です。私たちは、子や孫にこのような状態の地球を引き継いで良いはずがありません。皆さん、一緒に森をつくりましょう!Photo_11

Photo_12明日は、「民集の森・北」の下草刈り、頑張るぞー!!

今日の舎人担当は、深津と筆者・田城でした。 (報告者 田城 郁)

2025年8月 3日 (日)

“猛暑”に包まれた「松木郷」、森は生き物たちの「避暑地」に。

 8月2日(土)、台風9号が太平洋側を北上し本土上陸が避けられたため、足尾「松木郷」には雲が広がり青空がのぞいていました。

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 大陸側と太平洋側の高気圧に挟まれた影響で“みちくさ”の9時20分の気温は33℃。直射日光を浴びると“焼けるような暑さ”を感じます。日本各地で35℃を越える気温が続き、41℃を越える地域も出ています。

 現在も草地が広がり日陰の少ない「松木郷」。足尾ダムゲートから歩いてくると40分から1時間ぐらいかかります。松木渓谷を目指すハイカーやクライマーの皆さんの「熱中症対策」を心掛け、窓を開けて風を通し、クーラージャグに氷を入れて冷水を準備しました。

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 水道から水が出ないので水源の確認に行きました。台風9号の影響で沢の水が増加して「取水口」が崩れてしまったかと思いましたが、砂でふさがっているだけだったので安心しました。「溜桝」に流れ込んだ砂を掃除して水が流れるようにしました。

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 「みちくさの庭」のヤマユリが咲いていたので、「民集の杜東」のヤマユリを見に行きました。森の中では「ホーホケキョ!」とウグイスの歓迎の鳴き声が聞こえます。

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 先週開花したヤマユリは花を落とし、他の一本株と3本株が開花していました。

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 ミンミンゼミの鳴き声が暑さを感じさせますが、杜内を通り抜ける風が心地よく、ヤマユリの花も気持ちよさそうです。

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 午後は、「こころの園」の階段周りの草刈りを行いました。連日の猛暑と午後からの降雨で草の伸びが非常に速いです。直射日光を浴びた体感温度は40℃越えです。水分を取りながら「下の出入り口」から「上の出入り口」まで刈りました。

 

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 山田さんは“みちくさ”の周りの草を刈りました。

 

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 森の中からシカが「暑い中ごくろうさま」と作業を眺めていました。

 

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 台風9号の影響か、「訪問者」はおりませんでした。コーヒー、お茶の他、「冷たい水」も準備しています。皆様のお越しをお待ちしています。

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 今日の舎人は、山田さん、筆者清水でした。

(報告 清水 卓)

2025年7月29日 (火)

日光・城山の草刈り第2弾!

 森びと・森ともの皆さん!酷暑の中いかがお過ごしですか?

    7月28日(月)、栃木県ファンクラブは日光・城山の草刈り第2弾を行いました。城山が初めての人4人を含め、11人の皆さんが参加してくれました。

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 ちょうど1か月前に刈り取った篠竹ですが、また背の丈以上に伸びていてビックリです。

Dscn2843 中に入ると、人の姿が見えなくなっていて、元から生えていた木や篠竹で、藪になっていました。

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 日陰で休憩をし、情報交換です。しかし、口をついて出るのは「暑い、暑い!」です。初めて参加した宇津木さんは、「こんな状況なら、もっと強力な道具と服装をしてくれば良かった!」とリベンジの決意をしていました。

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Dscn2840 また休憩中に、清水さんのアドバイスで、栃木県ファンクラブの「グループライン」を開設することが出来ました。コロナ禍以降、停滞していたファンクラブの活動を活発化するための、大切なツールになると思います。

Dscn2838 済賀さんも加賀さんも、汗を拭いたタオルを絞ると、ポタポタではなく滝のように流れ落ちます。久しぶりにそのようなシーンを見て、この異常な暑さはいつまで続くのか?やはり温暖化のせいだと実感します。

Dscn2839 草を刈って苗木に目印のピンクのテープを巻きました。本来なら、草刈りをする前にやっておけば、初めての人でも作業がしやすいのではないかという意見があり、次回の課題です。また、下の方の枝を落とすと上に伸びるし、作業がしやすくなります。

Dscn2837 作業はケガもなくお昼までに終了しました。まだまだ、作業は残っていますが、これだけ暑いとしばし待機です。苗木も大切ですが、高齢化してきている会員の健康が大事です。

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Dscn2848 まとめの中で、県ファンクラブの「総会」を9月8日の週に開催したい!と述べられました。調整をして、会員の登録を進め、開催出来ればと思います。

 草刈り参加の皆さん!暑い中本当にお疲れさまでした。

 今日の参加者は、本間、済賀、福原、宇津木、深津、田口、清水、田城、山本、加賀、橋倉(筆者)でした。

2025年7月28日 (月)

「松木郷」の生き物たちも猛暑と雷雨にビックリ!

 7月26日(土)足尾松木郷は晴れ。前日午後の降雨で朝9時の気温は25℃。天気予報では今日も日本各地で35度を超える猛暑日になる予想です。

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 「遊働楽舎」(愛称“みちくさ”)をオープンすると10時頃ジャンダルムに向かうクライマー2名が立ち寄ってくれました。“みちくさ”のオープン日を確認して松木川源流に向かっていきました。

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 「みちくさの庭」のシモツケ草やアジサイがツル(ヤブカラシ)に覆われているので、武田さんに“みちくさ”の番をお願いし筆者は草刈りとツル剥がしを行いました。鎌で草を刈っているとアブが頭の周りを飛び回ってきます。色がスズメバチに似ているので最初はドキッとしましたが、刈った草を振り回してアブを追い払いながら草刈りをしました。

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 気温も徐々に上がり汗だくです。水分を取りながら草刈りを行いました。

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 セミも暑さに負けたのかドウダンツツジの枝(日陰)にとまりました。カメラを近づけても逃げません。

 

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 今日も11時30分頃から雷が鳴りだし、松木川源流の山に入道雲が上がってきました。落雷防止のため区切りをつけて昼食にしました。

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 12時30分頃、屋根に当たる雨音が大きくなり40分頃から雷も鳴り出しました。午後は雷雨が続くかと思いましたが20分ほどで止み、晴れ間が出てきました。

 

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 「みちくさの庭」のヤマユリの蕾が白くなり始めたので「もしかしたら」と思い、「民集の杜東」のヤマユリの開花状況確認に向かいました。杜に入ると、まず通路のキノコが出迎えてくれました。腰を屈めて観察すると苔から“グミ”のような、かわいいキノコが顔を出していました。食べたくなりますが、食べられません。

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 2011年の杜に入りヤマユリに近づくと、1輪花開いていました。近づくと甘い香りが漂います。花の中を良く見るとハサミムシがとまっていました。雨宿りでもしていたのでしょうか。

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 ヤマユリを見ていると、ここでもセミが地上に降りてきました。バタバタと羽音がするので見ると、透明の羽に緑色の顔、鳴き声は「カナカナカナ」、1年ぶりに見るヒグラシでした。

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 ほかのヤマユリは蕾が白くなり始めたので開花はもうすぐでしょう。

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 15時前に登山者1名が立ち寄ってくれました。疲れた様子で「冷たい水いただけますか」と言う事で、お水を差し上げました。先週は3人で寄ってくれたそうですが、今日は時間が出来たので一人で来たとのことです。「丹平沢まで行って、カミナリが鳴り出したので慌てて降りてきました。6時間かかりました。」ということでした。雨の影響で下山ルートが滑りご苦労された様子でした。撮影された滝や、遠くに見える中倉山の“孤高のブナ”の写真を見せてくれました。多くの皆さんに見守られていることに感謝します。

 訪問者ノートに「丹平沢へ お水ありがとうございました T.T」と書いてくれました。

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 涼しくなって里に下りる時を待つトンボたちが空を舞っています。夏休みに「松木郷の昆虫観察」はいかがですか。来舎をお待ちしています。

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今日の舎人は、武田さん、筆者清水でした。

(報告 清水 卓)

 

2025年7月23日 (水)

草に埋もれた幼木たちに光が差した「JRFUの森」

 7月22日(火)、足尾・松木郷の朝は晴。9時の作業小屋の寒暖計は24℃。昼頃から天候が崩れる予報です。

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 今日の森作業は「臼沢の森」内に2009年から植樹・育樹活動を行っている「JR貨物労組の森」の草刈りと食害防止の幹ガードを幼木に取り付ける作業です。

 永島運営委員の呼びかけに応えてくれたJR貨物労組のリーダー6名の皆さんが森作業に参加してくれました。

 ミーティングを行い、草刈り鎌や幹ガード30枚、10本ずつに小分けした鉄筋60本、中ハンマー、針金、ペンチなど必要な資材を軽トラに乗せ、出発しました。

 

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「臼沢の森」入り口で資材を分け、体力のある若いリーダーが率先して背負子を背負ってくれました。長さ140cmの鉄筋は背負子で背負えないので二人で持ちました。

急な階段を一歩一歩登り、植樹地を目指します。汗が出てきますが、森の中を通り抜ける風が体を冷やしてくれます。

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 休みながら登り、10時に植樹地に到着すると、一同ビックリ!「JR貨物労組の森」は背丈ほどの草に覆われていました。5月に左側斜面3分の1程を刈りましたが、ここも草に覆われていました。雨と夏日が交互に来ていたので草も一気に伸びたようです。

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 資材を降ろし、一番下の段に鎌をもって横並びし、斜面上部に向かって刈り込んでいきました。前かがみになると草に隠れて姿が見えなくなります。急な斜面で、刈った草で足が滑ります。怪我をしないように、そして、熱中症にならないように、こまめに小休止し水分を補給しながら刈り進めました。幹ガード取り付けは済賀さんが担当してくれました。

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 森びとスタッフを含め12名で作業を行っているので早く終わるかと思いきや、カヤやイタドリが太く大きくなり、刈るのにも力が入り、ツルがはびこるなど想像以上に苦労しました。

 

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 11時30分を過ぎると遠くから雷鳴が聞こえ、松木川源流と中倉山方面には黒い雲が立ち上がってきました。徐々にカミナリの音も大きくなり、鎌を持っているので落雷の危険があるため作業を中止して下山することにしました。

 

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 下山を始めると同時にポツポツと雨が降り出し、最初は葉っぱが雨を受け止めてくれましたが、徐々に強い降りになり、階段の丸太で滑らないように慎重に降りていきました。

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 「天然のシャワー」を浴びながら小屋に戻り、昼食を取りました。

 

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 午後は、2010年にJR貨物労組の皆さんが植樹した「民衆の杜西」を散策しようと考えていましたが、強い雨とカミナリの稲光が止まないため、意見交換を行い草刈りや森づくりの感想を出していただきました。

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「8年ぶりに来ました。仁平範義さんが活動している頃に木を植えました。サンデーモーニングを見て職場で話し合い、仲間と草刈りに参加しました。森びとの活動に若い人を連れてきたい。」「初めて参加しました。森づくりは人間の都合ではなく、森を見て、継続して取り組むことの大切さを学びました。」「草刈りは10数年ぶり。1番最初に植えたところが樹高15mを超えていた。森びとの皆さんの地道な活動で森がつくられてきた。自然がないと人間は生きていけない、職場の仲間を連れてきたい」など、次回は若い組合員の皆さんと一緒に森の手入れを行っていくことが述べられました。年2回の森作業を計画しており、次回は関東地本の皆さんが担当のようです。よろしくお願いします。

草に覆われていた幼木たちにとって恵みの雨となりました。JR貨物労組のリーダーの皆さんお疲れさまでした。

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 気候変動の影響を受け、豪雨、干ばつ、氷河の融解、海面上昇、山火事など世界中の人々が被害を受け命も奪われています。「森は友だち!」を合言葉に、地球環境と人間(生物)の命を大切にする心を育む「母なる森」づくりを行っていきましょう!

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 いのちを守る「天然水」の差し入れをいただきました。ありがとうございました。

 本日の森作業参加者は、永島さん、大野さん、済賀さん、本間さん、JRFUから税田さん、梶村さん、癸生川さん、吉井さん、菊田さん、中島さん、事業協会から斎藤さん、筆者・清水でした。

(報告:清水卓)