2023年3月 6日 (月)

春が近づいていることを予感させる今日の森作業!!

 本日(3月6日)南相馬市の天候は曇り、気温16℃と割合と暖かい日でした。春が近づいていることを感じる一日でした。3月になり初めての森作業を行ないました。

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  応援隊7名は10時に雫育苗場に集合し、事務局・山田悦子さんの入れてくれた温かいコーヒーを飲みながら作業打ち合わせと、2月27日に開催された南相馬市鎮魂復興市民植樹祭実行委員会の報告を行いました。実行委員会には、清水副代表と東城スタッフと筆者が参加してきました。約1時間程度の実行委員会でしたが、森びとプロジェクトとしての今後の活動について清水副代表から発言されました。 このところ南相馬市は強盗傷害事件で全国的に有名になりました。私の家を含めて一般の家庭でも防犯意識が高まり、戸締りなど気をつけるようになってきています。

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 本日の作業は、育苗場内の環境整備と苗木への水撒き作業、培養土の荷下ろしと貯水タンクへの給水作業でした。このところ南相馬市は毎日のように乾燥注意報が出ているので、苗木たちに十分に補水をしました。

 作業終了後、東日本大震災・原発事故から12年目を迎えるにあたって、被災した私たちも当時のことを忘れそうになっていることを反省し、大震災と原発事故の教訓を後世に語りつぐこと・風化させないようにしていくことを会員で話し合いました。

 第11回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭は、2023年6月11日(日)12時~15時 ※雨天決行 南相馬市原町区北泉地内で植樹面積0.4ha、参加人数約1,500名、植樹本数約20,000本で開催することに決定しました。出来るだけ多くの市民ボランティアや森びとプロジェクト会員の参加をお願いいたします。今年もみんなの力で第11回鎮魂復興市民植樹祭を成功させましょう!!

 3月11日には東日本大震災から12年目となり、第1回植樹会場での鎮魂植樹を予定しています。また大津波により亡くなられた菅野副代表のご家族のお墓参りを行ないます。

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 本日の参加者は、渡部代表、松林副代表、菅野副代表、山田事務局、小川事務局、道中内スタッフ、筆者・岩橋でした。(報告 岩橋孝事務局)

 

 

 

「民集の杜」の名を刻む石の設置が完了しました。

 桃の節句の3月3日、足尾では(株)山田組様の協力をいただき、緩斜面の植樹地の杜の名前を刻む石の移動・設置を行いました。石の移動には4名の社員が駆け付けてくれました。

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 私たちは、少しでも地球温暖化にブレーキをかけたいと願い2005年から、煙害や山火事によって木々が枯れ荒廃した足尾銅山・旧松木村跡地で森づくりを行っています。

 多くのボランティアや会員の皆さんと植樹してきたこの森を、“負の遺産”から未来の子供たちや森に暮らす生き物たちの“命を守る森”に育てたいと願い活動を進めています。

Dsc047561 2022年4月 民集の杜

 本年は、多くの方々に生長した森・杜を観察していただき、すべての命の源が森であることを体感してほしいと願い、森の育樹と観察の準備を進めています。

 現在の「松木の森」、「新松木の杜」の名称を、多くの皆さん(民)と協力し合い、長い年月をかけて育ててきた豊かな緑の森を「民集の杜」に統一します。そして、杜内にある石を杜の入口に移動し「民集の杜」という名を刻み入れます。

 山田組の皆さんが重機を操作し、手際よく石の移動を行ってくれました。危険を伴う作業に携わってきた長年の経験による職人の技を見せていただきました。

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 早春に開花する木々のミツマタやコブシ、ツツジやサクラなど、昆虫や野鳥が受粉の手助けをします。そのお礼に木々は樹液や実を恵み、命をつなぐ巣の場所と材料を提供しています。林床では菌糸や土壌動物が土づくりを行い土壌を豊かにしてくれます。降り注いだ雨を木々や土壌動物たちが濾過し、私たちに恵みの水を与えてくれます。

Dsc046611 2022年4月 みちくさの庭・ミツマタ

Dsc046851 2022年4月 松木の杜・サクラ

Dsc045861 2022年4月 松木の杜・コブシ

Dsc046991 2022年4月 新松木の杜・レンギョウ

Dsc047481 2022年4月 民集の杜・サクラ

 木を植えることで変化する生態系・すべての生き物のつながりを五感で感じ、“人間は森に生かされている”ことが実感できるよう杜の案内をしたいと考えています。

Dsc047441 2022年4月 民集の杜・ツクシ

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 石の移動終了後に、作業小屋でコーヒーと桜餅をほお張りながら、社員の皆さんと交流を深めました。(株)山田組の皆様、当団体の活動にご理解、ご協力をいただき感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

(報告 大野昭彦)

2023年3月 1日 (水)

“山と心に木を植える”活動を地域に政治に

 東日本大震災から12年。毎年、世界中で災害が起こっている。2月にはトルコ、シリアでの大地震で5万人もの人々が犠牲になった。3年に渡り新型コロナウイルス感染が世界中で猛威をふるう中、世界の人口は80億人を超えた。

20200226_155015 一方、日本は少子高齢社会で人口減少に歯止めがかからない。64才以下の引きこもり人口は110万人、不登校の児童生徒は25万人となっている。毎日のように凶悪犯罪のニュースで社会不安が増している。Photo

 日本国憲法を蔑ろにし、人をモノ扱いする新自由主義政治が横行してきた結果が日本国を貧困化させてきたのだと思う。国民の生活を守るために、正規労働者を増やし、消費税を廃止することが求められていると思う。政治の責任は国民が夢や希望をもって生きられる社会をつくることだと思う。

(代表・桜井勝延)

2023年2月25日 (土)

冬の青空の下での森作業進む!

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  本日(25日)の足尾・松木は4℃(9時50分)で風も無く快晴です。今日は、日光市在住の山田浩さんが森作業に参加してくれました。松木の青空を見上げて「気持ちが良い」とにこやかな顔で言っていました。ダムゲート入口には、日光市から有害駆除実施に伴う注意喚起の掲示が出されていました。

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 森びと広場の地面は、まだ凍土の状態です。作業小屋の薪ストーブが身体の芯まで暖ためてくれます。ホットコーヒーを飲みながら本日の作業打合せでは、午前中はりんねの森の砂地と改良地の境と赤土地と湿地の境に目印として色違いのタグ付け、りんねの杜での苗木の育成状況の調査場所にトラロープで地面に目印をつける作業です。午後は、エコ散歩の新松木の杜の中の散策路作りです。

Img_4903 作業に必要な物を一輪車に乗せてりんねの森に向かいました。

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境界線の色違いのタグ付けも皆で手分けして苗木の支柱の篠竹に取り付けました。作業をしながら苗木を見ると新芽が出ているのが多くあることが分かり根付いているようです。植樹時に参加者が丁寧に植樹をした気持ちが苗木に乗り移っているのかなと思いました。

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Img_4883 Img_4885 午後の作業は、新松木の杜を春には桜で、秋にはモミジの咲くことに思いを寄せて案内したいと桜の木に目印を付けました。桜の木が多くあることに改めて驚きました。冬の時期に白樺の木肌が青い空に照らされて白さが一段と輝いていました。散策を終わり新松木の杜の中で感想を出し合いました。

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Img_4899 Img_4901福原さんから美味しいイチゴの差し入れがありました。ごちそうさまでした。

Img_4886 本日の作業者は、松村健さん、松村宗さん、福原さん、山田さん、弘永さんと筆者(済賀)でした。

(報告者:スタッフ済賀正文)

2023年2月23日 (木)

明日は、足尾銅山が閉山して50年

 明日(2/24)、足尾銅山が閉山して半世紀を迎える。当時の銅山労働者や生活が潤っていた企業城下町の町民にとっては様々な想い出があると思う。私にとっては、1990年後半から始めた足尾の歴史を学ぶ研修から現在も続けている足尾の森づくりを数えると、足尾町にお世話になって30年ほどが経つ。Dscn0377 足尾町での想い出は語りつくせないが、私は、よく言われている負の遺産をそれとして遺すだけではなく、未来を生きる私たちの財産に遺していくことを大切にしている。Pc194146 東京都から九州地方まであると言われている長い坑道に滲みこむ水はそのまま渡良瀬川に流せない。現在も、古河機械金属㈱がその水を中和させている。水は私たちに欠かせない大切な自然の恵み。反面、大雨は濁流となって、人や家、木々や農作物を流して生活を脅かした。自然界の恵みに感謝する気持ちを忘れて亜硫酸ガスを排出してきた歴史は、命を守る循環システムの母体である森をハゲ山にした。Dscn0080  重金属が多く含んだ荒廃地を、人が手入れをすると、全ての生き物の命を守る草木が育ち、その恵みを吸収する生きもたちの社会が築かれる。何もしないと、半世紀以上経ってもヘビノネコザ等しか生えない。P1272617

 生活が潤っていたと言われている足尾町民の陰には、鉱山労働者の健康と生活を守る戦い、銅山の操業停止を求めた農民の闘い、さらには戦争政策の犠牲になった中国人や朝鮮人の苦痛の叫びがあり、その背後には富国強兵をすすめた政治家と一部経済人がいた歴史を忘れてはならない。(顧問 高橋佳夫)