2023年4月29日 (土)

「孤高のブナ」の子孫「希望のブナ」を植える

Dsc08799 本日(4月29日)は、中倉山の孤高のブナ保護とこのブナの実生から育てた苗木(子孫)を植える日でした。朝6時過ぎ、足尾ダムゲート前にはボランティア3人が集っていました。ゲートキー担当の橋倉さんは急いでゲートを開けて集合場所に向かってもらいました。7時の集合ですが早めに集まってくれた方々の顔を見ていると、本日のイベントへの熱意が伝わりました。

 駐車場では種と乾燥した土が混じった袋を受け取り、参加者は登山口に向かいました。登山口では、ブナの苗木が食べられないように用意した獣害ネット、それを支える鉄筋を背負って稜線へ歩き出しました。鉄筋は2,5メートル程あり怪我のないように慎重に荷揚げしました。「孤高のブナ」の子孫の苗木運搬担当の大津茂美さんは、途中休憩もしませんでしたが、慎重に枝を折らないように気を付けて一番先に稜線に到着してくれました。大津さん、ありがとうございました。Dsc08763

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Dsc08767 登山途中ではアカヤシオに癒されました。

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 参加者41名が稜線に到着したのは10時30分過ぎでした。森びとスタッフの説明を受けた後、種と土が入った袋と那須拓陽高校生が持参してくた腐葉土を混ぜて、石ころだらけの地に張りつけました。

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Dsc08773「孤高のブナ」に会いに来た親子が飛び入りでブナ保護に協力してくれました。Dsc08774 その後、孤高のブナの根の露出している部分に貼り付けました。

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Dsc08785 本日は5ℓの袋で46袋を参加者のみなさんのご協力で貼りつけることが出来ました。

その後、「孤高のブナ」から約50メートル南側の斜面に全員が移動しまた。

Dsc08770「孤高のブナ」は、煙害に遭って枯れていった木々たちの悲鳴と廃村に追い込まれた松木村村民の悲しさ、悔しさそして怒りを幹に宿している”無言の語り木”です。今は、温暖化による異常気象に耐え抜き、二度とこのようなことをしてくれるなという人間へのメッセージを発信していると思います。しかし、雷雨や猛暑と乾燥、雪解けによって土砂が流されようとしていますが、負けるものかと踏ん張っています。このDNAを持つ子孫(苗木)を近くの地に植え、そのメッセージを将来世代に伝えてほしいと願い、日光森林管理署のご指導のもとに幼木を植えることにしました。実生を育てていただいた松村宗雄さんと日光森林管理署の徳川浩一署長でその幼木を植えて頂きました。

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Dsc08796 その後は、鉄筋を打込み、獣害ネットを固定する作業を参加者の皆さんの協力で完成させることが出来ました。Dsc08801

Dsc08802最期の点検は、日光森林管理署の皆さんが行ってくれました。
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 最後のセレモニーでは、森びと副代表の清水さんからこの幼木を「希望のブナ」と命名したいとの提案があり、参加者が希望のブナ!希望のブナ!希望のブナ!と唱和し、本日植えたブナは参加の総意で「希望のブナ」と命名されました。その後、昼食をとって下山しました。全員無事に登山口に到着しました。

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Dsc08810  「孤高のブナ」の命をつなぐ活動にご協力をいただきありがとうございました。この「希望のブナ」を皆さんと一緒に見守っていきたいと思います。(報告者:済賀正文)

2023年4月28日 (金)

ワクワクしながら明日の準備をしました

本日の足尾は9時50分時点で気温は19℃あり、天気は晴れで無風でした。
いよいよ明日に迫った「中倉山のブナを元気にする恩送り」に向けた最後の準備をしました。午前中は橋倉さんと済賀さんが準備をしてくれていました

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午後から大津さんと筆者が合流しました。打ち合わせの後、運び上げる乾燥させた土や孤高のブナの実生から育てた苗木を背負えるように背負子に固定し、搬入用の車に載せました。

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「孤高のブナ」子孫である未来を生きる「希望のブナ」です

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Line_p20230428_185919183_5 明日は新たな出会いもあるようですし、好天を期待するとともに、参加者全員で無事に恩送りができるよう祈りながら帰路につきました。

(報告:事務スタッフ・坂口真理)

2023年4月24日 (月)

北風の中、草刈り、枝払い作業で爽やかな汗流す

 本日(4月24日)、応援隊メンバーは前回(4/10)に引き続き2回目の草刈り、枝払い作業を行いました。場所は、原町区の第2回植樹会場(2015.3.27)で10時現地集合です。会場に向かう途中には菜の花畑の巨大迷路が無料開放されており、家族連れでにぎわっていました。

 打ち合わせを行い、草刈り班と育苗場での苗木のチェック・整理班に分けて作業を行うことにしました。

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 これまでの夏日から一転し、冷たい北風が吹くという気温差の中での作業となりました。早速、刈払機の点検・準備と帽子、保護メガネ、マスクの3点セットで安全操作を心掛けて草刈りを行いました。

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<通路には、セイタカアワダチソウが占拠、背負い刈払機や電動刈払機を駆使して草刈り作業>

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 小川さんは「電動刈払機は音が静かで操作しやすい」と、かなり気に入っていましたが通路の広さに対しバッテリーの容量が少なかったため、思ったより早い電池切れで終わってしまい不満の様子でした。ここの植樹会場は、昨年、心ない人によって不法投棄(家電や家庭ごみ等)された場所でもありました。市役所に相談すると、鎮魂復興を願う命の森を大切に育てていきたいという私たちの気持ちを受け止めて下さり、不法投棄対策がなされ今ではきれいに整備されました。応援隊はこれからも市役所との協働で“命を守る防潮堤の森”の育樹作業を進めていきます。

 草苅り、枝払い作業によって第2回植樹会場をきれいに整備することができました。

 青空の下での休憩タイムでは、岩橋さんが用意してくれたお茶を飲みながらくつろぎました。話題は、東京電力福島第一原発事故後の汚染水処理を巡っての住民説明会の話や、5月27日に開催される”地球環境危機下で「いかに生きるか」を考えるシンポジウム”の内容把握、植樹祭の成功に向けての話です。課題は山積されていますが、皆さんと力を合わせて取り組んでいきます。

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 松林代表からは「思い起こせば2018年にこの地にヤナギの木を2本植えました。あれから5年、見事に樹高4メートルに生長し感動しています」と話されました。岩橋さんからは「植樹していないタラの木が大きく生長しタラの芽の収穫ができました。この森は生き物たちの宝庫。探すといろいろな発見ができて楽しみですね」と感慨深い様子でした。草刈り、枝払いは全体の半分ぐらい作業を進められました。次回(5月2日)に継続して行うことを確認して会場を後にし育苗場へ向かいました。

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 育苗場では、道中内さんが苗木のチェック・育苗を済ませ、じょうろで水撒き作業を行っていました。これまでの夏日によりポット内は非常に乾燥しており、カラカラ状態でした。じょうろと水撒き機械を使用してたっぷりと散水を行いました。

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 4月28日には、南相馬市鎮魂復興市民植樹祭第1回実行委員会が開かれます。6月11日の第11回植樹祭の具体的な取り組みがスタートがします。私たち応援隊は万全な体制で全国の植林ボランティアのみなさんをはじめ、市民と共に取り組んでいきます。

<次回の作業は、5月2日(火) 第2回植樹会場に10時現地集合 草刈り、枝払い作業です。>

 お疲れさまでした。

 今日の作業の参加者は、渡部顧問、松林代表、菅野副代表、小川事務局、岩橋事務局、道中内スタッフ、筆者・東城でした。
 (報告 東城敏男)

エコ散歩を開催しました。

4/23(日)は森びと「第4回エコ散歩」を開催しました(一般財団法人日本鉄道福祉事業協会・森びとプロジェクト共催)。参加者は総勢20名。エコ散歩では初の『春』の目黒自然教育園です。昨年秋に引き続き森びとプロジェクトの植生アドバイザー・中村幸人(東京農業大学名誉教授)が案内人を務めました。

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今回は春植物を中心にした「春爛漫の森」をイメージしていたのですが、このところの暖かすぎる気候のためか、すっかり初夏のような雰囲気の森散歩となりました。

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前回に引き続き一つ一つの植物の名前や特徴、生き方。なぜここにいるのかという話からスタートです。植物は動くことができないので、動物以上に秩序だって生活するところが決まっているのだそうです。

Img_0697サワフタギの花

似たような森に見えるけれど、少しづつ環境に従って生きている植物が違っている。これが見えるようになるには、よほど意識的に植物を見ないと難しいのでしょうが、いくつかの特徴を覚えるとまた違った目で森を見ることができるようになるかもしれませんね。

Img_0688スダジイの林冠・・・最大限に太陽の光を独占しようとしています


このまま話し続けるとたぶん入り口から数十メートル歩くだけで一日が終わりそうな勢いでしたが、それにしても森の中にはこんなにたくさんの種類の植物があるんですね。そしてこのたくさんの生物がいる、といことが「さまざまな変化に強い」という森の特徴を生み出しているそうです。

Img_0700湿めった場所に生えるチョウジソウが満開でした

日本には7千種を超える植物がいて数え方によってはそれが倍にもなるそうです。ちなみにヨーロッパやアメリカでは森林性植物の多くが氷河期で絶滅してしまったと言う経緯もあって、日本に比して極端に種類が少ないのだとか。日本は南北に長い形が幸いして、多くの植物が南に逃れて絶滅を免れたと聞きました。そんな奇跡的な歴史ロマンを聞いたら、日本の森、もっと大切にしようと思いますよね。

Img_0696都内って感じしませんね。


「子供達の感性を高めるには森林は最適な場所です。もっと身の回りに自然があるべきです。」「いま、陸上において森林が減っているというのが大きな問題。」「「環境に優しい」と言う言葉でごまかして、本当に重要な生態系を壊していないか。」「日本は壊しすぎ。共生や安定といった中で文化をはぐくんでいく必要がある。」「「自然に近い森を残す」というのは、ある意味人間の知恵なのです。」今回もいろいろな話が聞けました。

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前回に引き続き参加くださった方も、初めて参加される方もみなさん熱心に話を聞いてくださいました。難しい話もあったかと思いますが、楽しんでいただけたでしょうか?アンケート用紙をお配りしておりますので、ぜひいろいろな意見をお聞かせください。ご参加いただき本当にありがとうございました。(運営委員 小黒伸也)

2023年4月22日 (土)

桜でいっぱいの足尾・松木!

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Dsc08758 本日(4月22日、8時40分、14℃)は、晴でしたが風が大変強い日でした。
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 みちくさ前や森びと広場などで桜を見て心が和みました。栃木市からご夫妻がみちくさに寄らずに通過しました。また、50歳代の男性が2人通過しましただけでしたので、みちくさに立ち寄る方はいませんでした。

 大野さんがみちくさ案内ポールと看板を新しい物に交換するためにペンキを塗ってくれました。

Dsc08755 筆者は、4月29日の中倉山ブナ保護で運び上げる乾燥した土を袋に入れました。

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Dsc08756 大野さんがみちくさにいるとサルの集団がみちくさ庭のアジサイの獣害ネット上で食料を探していました。

Cimg0283_1 その後、モミジの新芽を見つけて美味しそうに食べていました。モミジは新芽をほとんど食べられてしまい成長が遅くなるのかと心配になりました。

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Cimg0238_2 今、サクラを楽しむなら足尾・松木です。

 本日の舎人は、大野さんと筆者でした。

          (報告:済賀正文)