2018年10月 7日 (日)

地球を暖めない暮らしにシフトすることはできないか!

Pa063425_640x480  台風24号の猛威は足尾でも体験した。15年以上も強風に耐え抜いてきた松木沢の草地に生きるアキグミの幹が折れ、キツネや虫たちへの恵みを遮断した。苗を育てている当会にとってはその栄養である沢水が、ホース内に詰まった泥で苗床まで水が流れてこなくなった。「地球温暖化にブレーキを」と叫んでいる私たちの巨大台風と向き合う姿勢が問われていた。

640x438  巨大台風で運ばれた海水の塩分は電線等に付着し電車を止めてしまった。近くの住民は停電を強いられた。この火災は技術的に改善されただろうし、煙害対策の手を抜かなければ電車は止まらず、停電で不便な暮らしに遭わなくてもよかったかもしれない。

640x480  北海道札幌市内の地震による液状化は住めそうもない街にした。住民はこのようなことを想定していなかったと思う。住宅販売会社も想定外の事であり、その街づくりをすすめてきた地方行政も想定外のことであったと思う。想定外の異常気象は世界中の政治の問題となり、それは地球人の問題でもある。“これ以上、地球を暖めない暮らしにシフトしていこう!”という気持ちになって、地球人がスクラムを組む展望は切り拓けないのか。(理事 髙橋佳夫)

2018年10月 5日 (金)

これ以上、地球を暖めない知恵はあるはずだ!

2_640x480  台風や地震そして豪雨や熱波などの襲来を人間は止めることはできないと思う。その猛威は国を脅かし、それは私たちの生存問題に直結している。だが、生存問題を緩和させていくことは人間の知恵によって可能だ。気温を安定化させることは不確実性だが、気温上昇を抑える知恵はある。

640x480  地球を暖めている要因は世界各国から排出されている温室効果ガス濃度が濃くなっているからだ。メタンガスが排出されるとその濃度は約12年で薄くなるが、二酸化炭素は100年経っても4割が大気に滞留している。滞留を1割まで薄めるには1万年もかかるという。

Pa053328_640x480  気温の安定化に貢献している自然界(森や海)の二酸化炭素吸収力が、世界各国から排出されている二酸化炭素量に耐えられない。世界各国から排出されている二酸化炭素量の44%が吸収できずに滞留している。

640x481  生物社会の一員に過ぎない人間の暮らし方が“度が過ぎている!という視点から生きものの生存の安定化を考えると、知恵は頭に浮かんでくる。地球を温めている温室効果ガス排出を削減する、自然界の吸収力を弱めることを止める、それは森や海と寄り添う暮らし方へシフトする、その社会の仕組みを政治が築く。

Photo  地球は世界中の人達の知恵と実行力を私たちに呼びかけている気がしている。“地球人の恩送り事業”が求められている。世界の”森とも”からのご意見やアドバイスそして連携・連帯を期待している。(理事 髙橋佳夫)参考資料:『長期ゼロエミッション』エネルギーフォーラム新書、雑誌『天災と国防』寺田寅彦

2018年10月 3日 (水)

フィリピン・ルソン島ルボ村村民への緊急支援!

 巨大台風と地震の被害は日本ばかりではない。フィリピンを襲った台風22号、インドネシア諸島で発生したM7を超す地震は多くの島民の暮らしに打撃を与えている。亡くなった島民には謹んで哀悼の意を表します。また、被災された島民にはお見舞い申し上げます。

624x640 被害状況を知らせる新聞

 当委員会はフィリピン・ルソン島ルボ村の村民がすすめているふるさとの木による命の壮づくりを支援している。台風22号は比較的高地のルボ村にも被害を与えたという。

574x640 足尾で学んだ土留め柵で植栽地を作ったが台風で流されたのか

Rimg0107_640x480 村民を支える大切な森のモデルが見えてきたのに?

 現地NGOの報告らよると、ベンゲット州キブンガン郡ルボ村は電気やネットが回復していないところが多く、外部から村へ通じる道路が寸断された。村民の復旧作業でようやく開通したというが、村人の主要な現金収入源であるサヨーテ(ハヤトウリ)と主食の農作物が壊滅的な被害を受けた。住宅では全壊した家が3件、半壊が8件であったらしい。森づくりの苗木や試植したアルノス等の木も土砂崩れとともに流されたという。被害の概況はまだ不明であるが、村人は生活道路の補修作業に追われている。幸い人命に関する被害の報告はない。

Rimg0102_640x480  年末を迎え、現金収入源が絶たれ、かつ食料も被害に遭ったというから今後の暮らしが心配である。台風はベンゲット州イトゴンの金鉱山で働く40人をも生き埋めにした(ベンゲット・グリーン・アクションの被災状況より)。ルボ村村民救援に関して理事会で緊急に審議し、何らかの支援を行わなくてはならない。(理事 髙橋佳夫)

2018年10月 2日 (火)

台風一過の足尾で自然の猛威をまざまざと見せ付けられる

 9月は台風21号と24号が日本列島を縦断し、各地で大きな被害が出ました。そして、10月になっても台風の被害に怯えて生活をしていかなければならないようです。

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Dscf3095  今日は9時の足尾は気温19℃と涼しい秋晴れでした。橋倉スタッフが、日本児童文学者協会・理事の高橋秀雄さん誘ってくださり、今日の作業に加わってくれました。高橋さんは中国の砂漠に緑化をされている方で、苦戦をされていると伺いました。

Dscf3098  コーヒーを飲みながらの打ち合わせでは責任者の加賀さんから、今日の午前中の作業は臼沢の森での草刈り、午後は水回りの点検について提案がありました。

Dscf3093 準備を整えて、9時30分に臼沢の森へ出発。第2ゲート付近ではノスリの鳴き声が響いていました。

Dscf3103_3  2005年に植樹をした場所は、ご覧のとおり緑のトンネルです。

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Dscf3115  臼沢の乙女(シラカバ)の根に亀裂が入っており、谷方向に傾いていました。心配です。

Dscf3110  また、草刈りの場所に到着すると、加賀さんから大声で呼ばれました。急いで向かうと、フェンスに落石が引っかかっていました。加賀さん1人では石が重すぎて持ち上がりませんでした。

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Dscf3135  草刈り会場は、目を覆いたくなるほど草が伸びていましたので、すぐに作業をスタートさせました。

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Dscf3136  ヤシャブシも折れていました。

Dscf3121_2  蜂の巣を発見。加賀さんがスプレーを強力噴射で巣ごと撃退してくれましたので、一安心で作業もスピードアップ。

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 眼下に新松木と松木の木々の成長具合を見ることができます

Dscf3132  12時30分には草刈り終了。皆さんやりきった満足感で笑顔です。

Dscf3133  鎌田スタッフ曰く「今年はクリが大豊作なんだよ」。落ちていたクリの多くは実がなくなっていましたので、サルやリスが持っていったようです。

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Dscf3148  午後は、水回りの点検でした。みちくさ周辺も台風24号の影響がありました。

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Dscf3152  秋雨前線が日本付近に停滞しやすかったようで、曇りや雨のぐずついた天気が多く、川の水量が多く感じました。「みちくさ庭園」につながる沢水からのホースに土と水と空気が入ってしまい、水が出てきませんでしたので、 修繕に格闘しました。

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 本日の作業者は鎌田、松村健、橋倉、加賀、高橋、筆者でした。(報告 事務局・小林敬)

自然の猛威を“いなす”知恵はないものか

 巨大台風が過ぎ去ってひと安心と思ったら、25号が発生しました。「どくだみ荘」足尾銅山で働いていた社員の社宅で、とても古い建物です。台風24号の暴風に耐えられるのか心配でしたので、一昨日は深夜に起きて台風が過ぎ去るのを待ちました。2時半過ぎには暴風雨が弱まってひと安心でした。

2_640x480  昨日の8時過ぎ、森づくり事業の現場周辺の様子を見に出かけました。足尾ダムは大量の土砂が混じった雨水が轟音と共に大量の雨水を流していました。

1_640x480  現場に着いて周囲を見回ると、ヤマザクラの太い枝が折れていました。その横に生きていたアキグミの枝も折れてみちくさ畑まで飛ばされていました。

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5640x480  「みちくさ庭」に植えたヒガンバナ等の草が心配でしたので現場を見てみると、思ったとおり雨で土が流され球根が露出していました。

7640x480  カワニナを放流していた池も心配でしたので見てみると、沢水が流れていませんでした。取水口に行ってみると手の付けられないほどの水が勢いよく流れていました。

6_640x480  球根に土をかけてから崖の上から松木川を見下ろすと、緑化工事用に造られていたがっしりした橋が流されていました。

8_640x480  足尾松木沢の現場から自然の猛威(巨大台風)を紹介しました。露出した球根に土を盛っていた時、アオダイショウが顔を見せました。1㍍程の蛇でしたが、暴風雨で流されてきた餌でも探しているのでしょうか。

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3_640x480  柿も強風で落ちてしまいました。この柿は時間が経つと熟して、イノシシや昆虫たちの餌になることでしょう。自然界には無駄がないようです。

10_640x561  それにしても巨大すぎる台風には人の技術力は歯が立たないようです。”いなす”と谷中村人の”揚げ船”を思い出しました。自然に寄り添って生きる先人の知恵を現代に活かすことができないかと思った。(報告 髙橋佳夫)