2018年10月 2日 (火)

自然の猛威を“いなす”知恵はないものか

 巨大台風が過ぎ去ってひと安心と思ったら、25号が発生しました。「どくだみ荘」足尾銅山で働いていた社員の社宅で、とても古い建物です。台風24号の暴風に耐えられるのか心配でしたので、一昨日は深夜に起きて台風が過ぎ去るのを待ちました。2時半過ぎには暴風雨が弱まってひと安心でした。

2_640x480  昨日の8時過ぎ、森づくり事業の現場周辺の様子を見に出かけました。足尾ダムは大量の土砂が混じった雨水が轟音と共に大量の雨水を流していました。

1_640x480  現場に着いて周囲を見回ると、ヤマザクラの太い枝が折れていました。その横に生きていたアキグミの枝も折れてみちくさ畑まで飛ばされていました。

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5640x480  「みちくさ庭」に植えたヒガンバナ等の草が心配でしたので現場を見てみると、思ったとおり雨で土が流され球根が露出していました。

7640x480  カワニナを放流していた池も心配でしたので見てみると、沢水が流れていませんでした。取水口に行ってみると手の付けられないほどの水が勢いよく流れていました。

6_640x480  球根に土をかけてから崖の上から松木川を見下ろすと、緑化工事用に造られていたがっしりした橋が流されていました。

8_640x480  足尾松木沢の現場から自然の猛威(巨大台風)を紹介しました。露出した球根に土を盛っていた時、アオダイショウが顔を見せました。1㍍程の蛇でしたが、暴風雨で流されてきた餌でも探しているのでしょうか。

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3_640x480  柿も強風で落ちてしまいました。この柿は時間が経つと熟して、イノシシや昆虫たちの餌になることでしょう。自然界には無駄がないようです。

10_640x561  それにしても巨大すぎる台風には人の技術力は歯が立たないようです。”いなす”と谷中村人の”揚げ船”を思い出しました。自然に寄り添って生きる先人の知恵を現代に活かすことができないかと思った。(報告 髙橋佳夫)

2018年9月30日 (日)

嵐の前の静けさの中で、造園作業の第一歩が終了!

Photo  昨夜の天気予報を聞き、今日の足尾の天気は午前中が嵐の前の静けさと判断。森作業スタッフ達は現地に8時半着、9時には作業開始でした。

Photo_2  周囲の山肌は霧に覆われていましたが10時過ぎると霧は晴れ、造園作業に力が入りました。昨日、カワニナが放流された池の仕上げの石積みが本日の作業。重い石を移動するのは堪えますが、無理せずに石を池に積み上げました。

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Photo_6  玉砂利を池の周囲の道に撒こうとなり、砂利を一輪車で運んで池の周りに撒いて洒落てみました。スタッフは積み上げた池と玉砂利が敷かれた散策道を見て満足そうでした。

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Photo_9  今日は台風上陸を予想して早目の帰宅にしました。サバ缶の出汁で調理した温麺で身体を温めて、帰路に着きました。

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Photo_11  筆者はビニールハウスや小間物が暴風に飛ばされないような対策を施して「どくだみ荘」に戻りました。ブログをアップしているとキリギリス?が部屋に顔をだしました。虫たちも台風の接近を感じて避難してきたのかと思いました。

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Photo_13  国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、「約20年後に世界の平均気温が1.5度上昇し、環境への悪影響が深刻化する」という報告書をまとめた。大雨、台風の巨大化などで暮らしが脅かされていますが、私たちはその対策と同時に気温上昇にブレーキをかけていかなければならない。本日の作業は、加賀、松井、仁平そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

早ければ来年に足尾・松木沢に蛍が乱舞する?

本日は生態観察チームの今年度2回目の観察会の日でした。
今回は新”みちくさの庭”の池にホタルが舞うことを想定して、その餌となるカワニナを2ケ月前にみちくさの横のビオトープ池に放流したその後の生態調査でした。
講師に山本生態観察メンバーのお知り合いの地元でホタルの会の事務局長をされている高橋潔さんにお越しいただきました。
まず最初に、高橋さんは専門家ではないといわれますが、ホタルの飼育をこれまでやられていたという経験から、その経験談を交えホタルの生態について説明していただきました。

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ホタルの生態について初めてしることばかりでした。特に、光るのはさなぎから羽化して、交尾をする1ケ月ぐらいの短い期間であるということ。幼虫の時は、水中で、体に合ったきれいな水に住むカワニナを食するということなど。
その後、2ケ月前に放流したカワニナを調査しました。5か所に網の中に入れたカワニナと、網の外に放流したカワニナを調査しました。

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Img_9476_2 今年は暑かったためでしょうか、藻がたくさん生えていて、そこにカワニナがいました。
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すると放流したカワニナから生まれたとみえる稚貝がいました。

Img_9479_2 親と比べるとこんな感じでとてもかわいいです。

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Img_9489_2 集計した結果、放流したカワニナに対して、生存率はおよそ34%でした。その中で稚貝がみられたのは、21%(放流した数に対する稚貝の数)ほどでした。この結果より、カワニナはみちくさの池で十分生きていけると考えました。スタッフ一同とても安心しました。これで心置きなく新みちくさの庭の池に放流ができます。

1_2 現在、山本生態観察メンバーが自宅でホタルの飼育をしてますが、来年、幼虫を放流できることが考えられるようになりました。また一つ足尾での楽しみが増えました。
まだ”みちくさの庭”はその完成にスタッフ一同で作業中ではありますが、松木にホタルがとぶことが一つの希望となりました。来年がとても楽しみです。
高橋講師、今日はありがとうございました。これからもアドバイスの程お願いします。

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本日の観察メンバー 高橋講師、山本、宮原 

(報告 事務局員 宮原哲也)

 

2018年9月29日 (土)

足尾の楽園地“ハートランド松木沢”つくりへ歩がすすむ

 台風24号の進路が気にかかる本日の森作業。森びと広場の柿と栗の実が間もなく食べ頃の様ですが、台風でその実が落ちてしまうのかと心配です。

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Photo_2  今日は久しぶりに弘永さんがボランティアに来てくれました。天気は秋雨でしたが、作業は昨日の続きで「みちくさ庭園」造りでした。コーヒーを飲みながらの打合せでは運び入れた庭木等を植えきろうとなりました。松木村跡地の生態観察チームは庭園に造っている池にカワニナを放流する予定なので、なんとしてもその環境を整えたいと作業をしました。

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Photo_5  昼過ぎには池に沢水が溜まるようになり、生態観察チームは7月に放流していたカワニナ調査を終了させてカワニナを池に放流しました。

Photo_6  午後3時には庭木等を植えきり、「みちくさ庭園」の形が頭に描けるようになってきました。舎人(清水、松井)も含めてゲンジボタルが乱舞することを願って記念の写真を一枚。

Photo_7  松木村跡地の未来の楽園として「ハートランド松木沢」が一歩すすめることができた秋雨降る日でした。本日の作業は、松村宗、弘永、仁平そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2018年9月28日 (金)

「みちくさ庭園」の形がボンヤリと見えてきた足尾・松木村跡の庭

 床から起き上がった頃は足尾キャニオン方面が濃い朝霧でした。鎌田スタッフと待合せる頃には霧は晴れ、透きとおった青空が二人を迎えてくれました。透きとおった青空の下で足尾ダムの河原をじっと見つめているとカワガラスが忙しそうに餌を探していました。

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Photo_2  今日の森作業は筆者と鎌田さんで昨日の続きで「みちくさ庭園」造りです。まずは玉砂利を軽トラ2台分購入し、みちくさ沢に玉砂利を敷く準備。次に、庭木を庭園内に移動して、沢の西側に植えました。

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2  鎌田さんは玉砂利をみちくさ沢に敷き、沢に水が流れる準備をしました。作業はちょっとした打合せをしただけで、てきぱきと手馴れた手順で順調にすすみました。

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Photo_6  森からはモズがキィキィー!という鳴き声が聴こえ、秋の雰囲気を充分に醸し出してくれました。

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Photo_8  玉砂利運びと敷く作業と30年以上生きてきた庭木を植える作業は重労働です。疲れを残さないように気を付けて15時半に作業終了。足尾ダムの河原に映えるススキを見ながら帰路につきました。(報告 高橋佳夫)