2021年12月15日 (水)

15年間踏まれ続けた「芯棒の強い」階段杭に感謝し、65段を修繕しました。

 今日は12月15日(水)、今年最後の森作業集中日になります。霜が降りた森びと広場の9時30分の気温は4度です。

 今日の森作業には、第一期インストラクターの坂本昇一さんが参加をしてくれました。10時からの作業打ち合わせの中で、足尾の植樹地を見て、森の生長に感激し、献身的に育樹活動に取り組む森びとスタッフ、サポーターに感謝の気持ちを伝えてくれました。

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 今日の作業は、臼沢の森の階段修繕です。2人1組のペアを組み、DとEの区画を2組づつ上下に分かれて修繕することにしました。Dは加賀・福原ペアと大野・坂本ペア。Eは鎌田・小川ペアと松村宗・山本ペアです。済賀、筆者清水は、杭運びを担当します。早速、軽トラック2台で臼沢の森に向かいました。各自、カケヤ、スコップ、トウグワを持ち臼沢の階段を登ります。気温は低いですが、陽射しが暖かく、階段を登るだけで汗ばみます。

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 林内の木々は葉を落とし、林床は落ち葉のじゅうたんが敷き詰められ、寝転がると気持ち良さそうです。 

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 本日の修繕場所に到着し、各ポジションに分かれて作業を開始しました。階段修繕作業が始まると森の中には、カケヤで縦杭をたたく「コーン、コーン」という音が響き渡りました。古い杭を外し、土を削り太い横杭が収まるように水平を出し、縦杭を打ち込みます。

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 みなさん手慣れたもので、手際よく階段づくりを進めますが、古い横杭の長さ120cmの所に、90cmの新しい横杭を収めると、縦杭を打ち込む土の中に岩があり、打ち込む場所を変えたり、掘って岩を取り出したり、カケヤの柄が折れたりと、思わぬ苦労も発生しました。

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Dsc02465 15年前に切り出したヒノキの間伐材は、外側から腐食し細くなっていましたが、芯棒が残り、私たちの登り降りに耐えてくれました。人間も、多少のことではへこたれない人に対して「芯が強い」と表現しますが、森に寄り添った暮らしの中から生まれた言葉ではないかと感じました。

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 作業開始が10時30と遅くなりましたので13時まで階段修繕を行いました。Dの区画に30段、Eの区画に35段作ることができました。残りはDが2段、Eが10段です。杭の残りが25セットになりました。次の作業日の25日で、準備した200段の階段修繕に目途がつきそうです。気持ちのいい汗をかくことが出来ました。集合写真もみなさんいい笑顔です。

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 下山して、13時30分過ぎに昼食をとり、昼食後の休憩時間に刈り払い機とチェーンソーの整備を行いました。

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  14時30分から来年の森作業について打ち合わせを行い、本日の森作業を終了しました。

 今日は、松村宗雄さんから下仁田ネギ、筆者からワッフルのお菓子の差し入れがありました。下仁田ネギは鍋にしていただきます。松村さんありがとうございました。

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 帰り際、「里親植樹」に申し込んでいただいた坂本さんを「臼沢西の森」に案内し、手作りの植樹地と植えた苗木を見ていただきました。来春新緑の時期に、ぜひ森の観察にお越しください。

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 本日の参加者は、坂本さん、鎌田さん、松村宗雄さん、山本さん、福原さん、大野さん、橋倉さん、加賀さん、済賀さん、小川さん、筆者・清水でした。(報告:清水 卓)

 

2021年12月14日 (火)

冬晴れの中、応援隊のみんなが力を合わせ森作業

 今日は12月14日(火)です。昨日は爆弾低気圧の影響で南相馬市は大荒れの一日でしたが、今日は快晴の穏やかな一日となりました。応援隊8名は10時に原町区雫育苗場に集合し、今月初めての集中作業を行ないました。

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 雫育苗場の10時の気温は10℃です。育苗場を見渡すと防風柵が倒れており、昨日吹き荒れた風の強さに参加者一同驚きました。

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 まずは、岩橋恵美スタッフが入れてくれたコーヒーを飲みながら、今日の作業の打ち合わせを行ないました。今日は、苗木を守るための越冬対策として、防風ネットを暴風柵の側面と屋根部分に張る作業と、苗木の整理作業を行うことにしました。みんなで協力をして防風ネット約100メートルを張り、結束バンドで止める作業を行ないました。

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 作業終了後は、30分程、植樹会場の苗木の成長を見て感じたことや森作業を通じて感じたことなどを出し合い、意見交換を行なってきました。

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 今日は渡部代表からスタッフ全員に自宅で育てたミカンのプレゼントがありました。毎回ありがとうございます。

 次回は18日(土)10時から、南相馬市役所の方々にも参加していただき森作業を行います。その後、12時から南相馬市市民活動サポートセンターで年末慰労会を開催します。

 コロナ禍の2021年でしたが、力を合わせ、鎮魂の思いと未来への願いを込めてつくり出してきた鎮魂復興市民植樹祭を振り返り、2022年も「いのちを守る防潮堤の森」を育てていくために抱負を語り合いたいと思います。

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 本日の参加者は、渡部代表、松林副代表、菅野副代表、東城スタッフ、道中内スタッフ、松本スタッフ、岩橋(恵)スタッフ、筆者・岩橋でした。

(報告:事務局 岩橋 孝)

2021年12月12日 (日)

暖かな日差しの中で森作業

 本日は12月12日、足尾・松木は、5℃(8時40分)でした。二十四節季七十二候では熊蟄穴(くまあなにこもる)です。日々寒さが増し、クマも冬ごもりで穴にこもる時期になりました。

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 作業小屋に一足早く入ってくれた小柴さんが、薪ストーブに火を入れくれました。しかし、作業小屋に小柴さんの姿がありません。テーブルの上にメモがあり「水が出ませんので、取水口を見てきます。お湯は沸いています。」と書かれていました。

 作業着に着替えていると小柴さんが戻ってきました。「取水槽が空だったが、少しすれば水が流れてきます。」と報告があり、いつもながらやることが早い小柴さんから元気を頂きました。

  早速、本日の作業打合せを行いました。午前中は「臼沢の森」の階段修繕用の杭材を仮置き場のF地点に荷揚げし、午後は小柴さんの担当となる新植樹地の湿地の大雨時の排水対策案作りと新植樹地の整備を行うことにしました。

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 軽トラに背負子を載せて「臼沢の森」に向かいました。「臼沢の森」の入り口に到着して階段を登り「臼沢の乙女(シラカバ)」上部の修繕杭仮置き場に到着。背負子に修繕杭を背負い、大汗をかきながら次の仮置き場のF区画まで荷揚げし、昼食前に全ての杭を荷揚げすることができました。本日で修繕杭の200本の荷揚げが終了となりました。

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 15日の森作業日「森の育樹デー」では階段の修繕に集中できますので、古希世代から還暦世代への階段づくりの技術継承も考え、ゆとりを持って作業を行いたいと思います。

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 昼には気温も14℃に上がり、昼食後の休憩をしていると小柴さんが「サルが多く移動している」と言うので、松木川の方を見みると、多くのサルが松木川の下流に向けて移動していました。この時間にサルがこのような行動をするのが珍しいと思い、「みちくさの庭」を見に行くと、獣害ネットに絡まり身動き出来ない子ザル発見しました。小柴さんと2人でネットから外し、柵の外に出してあげました。サルも学習能力を発揮して近づかないようになると良いのですが、エサの少なくなる冬は動物たちも必死です。越冬する動物たちも生き抜くことができる森を育てていかなければと思いました。

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 その後、新植樹地の湿地エリアに移動し、大雨時の排水対策案作りを現場に立って検討しました。その作業の後は、新植樹地の整備を行いました。大きな石を人力で脇に移動しました。石は大きく重たくて、これも二人で大汗を流しながら黙々と作業を進めました。中倉山に陽が隠れ、気温も下がってきましたので、本日の作業を終了しました。

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 本日の作業者は小柴さんと筆者・済賀でした。小柴さんごお疲れ様でした。

(報告者:済賀正文)

2021年12月10日 (金)

花嫁街道整備を通じて温暖化防止へ心をひとつに

勤労感謝の日(11/23)は、暦の上では「小雪」で雪が降り始める頃でしたが、千葉県南房総市では小春日和にめぐまれました。私たちは、新日本百名山の「烏場山」に上る途中の階段が崩れているということで、その階段の補修ができないかと思い、その下見と準備を兼ねて現その場に行ってきました。階段用の間伐材を準備し、本番では作業がしやすいように準備してきました。Dsc_0074 23日の南房総市付近の紅葉はまだ早く、登山道の足元では小さい花が咲き、訪れるハイカーの目を楽しませていました。森の中で間伐材を作っていると、木々の緑が目に優しく、木々から発せられるマイナスイオンと枝が運ぶ風の音で気分が落ち着きました。Dsc_0068Dsc_0077 その上、メジロやウグイスの鳴き声を聴いていると日ごろの疲れが癒されていることが感じます。喧騒な街で生活している私にとっては、森の恵みのパワーが元気の素になることを嬉しく思います。Dsc_0058Dsc_0065 10月に行った地球温暖化にブレーキをかけられないかと行った地域の方々との森作業の意味を来年につなげていきたいと思っています。シニア世代が心をひとつにして、花嫁街道の整備を通じて次世代への恩返しつくりだしたいと思っています。年末から新年にかけても想定外の異常気象の猛威を気にしながら、できることを継続していきたいと思います。各県FCの皆さん、健やかな新年を迎えてください。Dsc_0072
(森びと千葉県ファンクラブ・相川、武田)

2021年12月 9日 (木)

世界を旅する“小友沼”の渡り鳥

 10月の地元紙には「朝空を覆う」「小友沼に渡り鳥2万5千羽」という記事と共に、朝日に照らされて羽ばたいて行く無数の渡り鳥の写真が掲載されていました。小友沼は、秋田県能代市にあり、国内有数の渡り鳥の飛来地として有名な場所です。

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 渡り鳥は、9月中旬頃から小友沼を経由し、宮城県や新潟県に南下して冬を越し、翌年の3月下旬頃から繁殖地であるロシアのシベリアやカムチャッカなどを目指し北帰行します。その途中で、小友沼で羽を休め、再び、北を目指します。その時も、10万羽もの渡り鳥の勇壮な光景がみられます。11月30日(火)に小友沼に行ってみました。この日は、最高気温、15.1℃で10月~11月上旬の気温となり、冬の能代には珍しく、風もなく穏やかな一日でした。すでに渡り鳥は、南下したようで静かな小友沼になっていました。

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 周辺のカシワは、特徴である葉を落とさず茶色に色づいていました。また、観察小屋が設営されており、中には入ることは出来ませんでしたが、様々な野鳥の写真が貼ってありました。驚いたのは、その観察小屋の側面に、トンボが数匹へばりつき、貴重な日差しを浴びていたことです。夜の気温は5℃以下となる中、生き延びている姿に感慨を覚えました。寒いとはいえ、温暖化のおかげで命を繋いでいるのだろうと想像しました。小友沼で野鳥の観察活動を行う“おとも自然の会”によると「例年に比べ、マガンは7~10日、ハクガンやハクチョウは20日以上飛来するのが早く、近年の異常気象が影響しているのではないか」とのことでした。

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 私達の地球温暖化を防ぐ取組みは、人間のためだけでなく、季節を敏感に感じ、何万キロも旅をする渡り鳥やトンボなどの生態系を守るためにも、大切な取り組みだと認識することのできた一日でした。

(秋田県FC:今村 博)