2022年5月 1日 (日)

森びとアーカイブです。

森びとの各種文書、オピニオンなどを掲載していきます。

やってみて分かることを改めて実感

 里山は人の営みのもとに草原から森林まで様々な代償植生が見られます。原生の状態では出現しない日本の人里を豊かにする植物たちで構成されています。

20220501_070928_3    先日、研修講師として横浜市の舞岡公園に出かけてきました。横浜市の職員、地元の指定管理の方、生物調査会社の方など10数名と観察を楽しみました。雑木林は長いこと放棄され、アズマネザサに覆われていたのですが、年に1回の刈り取りのおかげで、ササの背丈が短く、疎らになり、ハエドクソウ、ヤマユリ、ホウチャクソウ、ヌスビトハギ、オケラ、キンラン、ケスゲなど、雑木林の多年生の林床植物が蘇っていました。ところが面白いことに隣の刈り取り地では、同じように年一度の刈り取りなのですが、よそ者の一年生植物のミゾイチゴツナギとツユクサのほかは、雑木林の林床は復活していません。この違いが何なのだろうと管理者に聞きましたら、同じ一回の刈り取りでも、貧相な方は夏の刈り取り、豊かな方は冬の刈り取りということでした。

9784865783360    なるほど、冬なら常緑のササだけ刈り取れるけど、夏だと成長した多年生草本類も一緒に刈り取ることになるわけです。ササの勢いを止めるには栄養分が地上部に集中する夏に刈り取るのが効果的なのですが、他の林床植物には良くないのがわかりました。やってみて初めて分かることが、生態学には沢山あるということですね。(代表・中村幸人)

2022年4月27日 (水)

少し肌寒い潮風の中、140本の補植を行なう!!

 昨日(26日)は、一昨日と違い気温18℃と少し肌寒い天気です。原町区雫育苗場に集合した応援隊8名は、岩橋恵美スタッフの入れた温かいコーヒーを飲みながら、作業の打ち合わせを行いました。

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 本日の作業は2班に分けて行うこととし、1班6名は1キロほど離れた第4回植樹祭会場の北側マウンドにムラサキシキブの苗木100本とシャリンバイの苗木40本の補植を行ないました。

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3 2班の2名は育苗場農園に牛ふんと化成肥料を入れて、耕うん作業とキクイモの苗木40本の植え付けを行ないました。

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5 最後に散水用タンクに給水を行ない、作業は終了しました。

6 作業終了後のミーティングでは、当日79歳の誕生日を迎えた松林副代表の健康を祝して、渡部代表の発声で乾杯を行ないました。松林副代表からは「体の続く限り森の防潮堤づくりしていきたい」との力強い言葉がありました。

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8 6月5日開催の「第10回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭」には応援隊と全国の植林ボランティアとで2万本の植樹をしていきます。多くの皆さんの参加をお待ちしています。

 本日の作業参加者は、渡部代表、松林副代表、菅野副代表、東城スタッフ、道中内スタッフ、佐藤正廣スタッフ、岩橋恵美スタッフ(筆者、事務局 岩橋 孝)

2022年4月24日 (日)

新たな組織体制で森づくりへの再出発誓い合う

 昨日4月23日、福島県ファンクラブは、福島県南相馬市情報交流センターにて総会を開きました。昨年の総会以降、新型コロナウイルス感染拡大等による「自粛と我慢」で活動が思うようにいかない時期が続きました。しかし、今年度は新たなシニア世代が活動できる組織体制と規約の一部改正の議論づくりを目標に準備を進めてきました。総会では、新型コロナウイルス感染拡大防止のためマスク着用、消毒、3密対策に留意し、従来の形式にとらわれず、自由闊達な意見交換ができる環境づくりを心掛けました。

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 岩橋副代表の議事進行で総会は進められました。最初に、森田事務局メンバーの逝去に対し全員で黙とうをささげました。享年61歳の若さで逝ってしまった無念さと、彼の意志を受け継ぎ、「命を守る森の防潮堤づくり」に頑張っていこうとお互いに誓い合いました。

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 続いて、福島県ファンクラブ代表の東城より、『私たちには、やらなくてはならない課題は山積されていますが「山と心に木を植えよう」を合言葉に、森びとプロジェクトの活動に参画し、応援隊の仲間や森びと各県ファンクラブとの連携で、地球温暖化防止にむけて一緒に活動を推進していこう』と挨拶がありました。

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 お忙しい中、来賓のあいさつにかけつけてくれた金子恵美衆議院議員、高野光二県会議員大変ありがとうございました。

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 斉藤事務局からの経過報告、今後の事業計画、規約の一部改正について一括提起され、全体で確認し、森びと福島県ファンクラブ総会は無事終了しました。

 総会終了後、事務局の武藤・柏木スタッフと共に植樹会場の視察と森の散策を行いました。10年前にどんぐりを拾い、ポットで育ててきた幼木がこんなに大きく生長し、5m近い森へとなっていることに驚きと感動の様子でした。6月5日には第10回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭に積極的に参加していく決意が改めて話されました。

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(第3回植樹祭会場:2016年3月27日原町区・タブノキの前で撮影)

 森びと福島県ファンクラブは、森びとプロジェクト、応援隊の仲間と全国の植林ボランティアのみなさんと共に、6月5日開催の第10回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭を担ってきます。よろしくお願いします。

 森びと福島県ファンクラブ事務局のみなさん、応援隊のみなさん大変お疲れさまでした。

(報告  東城 敏男)


緊急事態宣言のないWithコロナのGWへ

 本日の足尾・松木沢の天気は曇り一時雨、気温は15℃ありましたが、風が吹いていたため、身体を動かしていないと肌寒い一日でした。

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 10時過ぎ、2人組の女性が作業小屋裏を歩いていましたので、森作業に来た済賀さんが声をかけると「糞を見てどんな動物がいるのかを調べている」そうで、松木沢へ向かっていきました。

Photo_4 午前中は、済賀さんとりんねの森に獣害柵を張ることになりました。土の下には大きな石があり、打ち込むにも苦労しました。

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 鹿やイノシシが柵内に侵入しないよう、針金でしっかりと柵を留めました。

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  10枚張り終えたところで、お昼休憩にしました。

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 午後は済賀さんが森びと広場に向かう坂がデコボコしていましたので、土を入れて平らにしてくれました。

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 新型コロナウイルス感染拡大から3度目のGW(ゴールデンウイーク)に入ります。自粛の反動で大出を振って外出したいところですが、今週末からのGWは前線や低気圧の影響で、残念ながらGW前半は雨、GW後半には晴れが予想されています。GWの予定として密集・密接がなく、安全な距離を保つことができて楽しむことができる足尾・松木沢への散策を計画されてはいかがでしょうか。

Photo_10 本日の作業者は済賀、舎人は小林でした。