2022年7月12日 (火)

熱波・干ばつの奥にある”命のつながり”の悲鳴

 アメリカ・ヨセミテ公園の森林が延焼中。幹の間を車が通れる程の太さの幹、樹高は60㍍を超える巨木のセコイアに燃え移るのかと心配です。必死になっている消防隊員の消火作業中の海外ニュースを観ていると、胸が熱くなります。セコイアとの出会いは12年前、私はヨセミテの森に立つと人は森に生かされていることを教えられました。

P7101312  5月上旬、パキスタン北部で氷河湖が決壊して洪水が発生しました。原因は熱波で氷河が解けたと言われていますが、その後もインドやパキスタンでは気温50℃を観測しました。イタリア北部の標高約3300㍍の山頂では氷河が崩落し、ハイカーが命を奪われました。その他にも猛暑の影響は観光業や農業にも打撃を与え、北半球の人々の生活を脅かしています。2 Photo 先週末、足尾・松木渓谷入口でのんびりすることが出来ました。松木川から吹き上げる涼しい風が運ぶカジカガエルや蝉の声を聴きながら、草花の密を吸う昆虫を見ていると、私の存在は川、風、昆虫、草木の一員に過ぎないことを実感できました。

 2013年に故・宮脇昭先生からいただいた『森の力』を読み返し、「いのちを守る循環システムの母体は森である」、「人が森をつくり、森が人をつくる。・・・人生において、社会、国家、人類、生物において、何が一番大切なのか。それは“いのち”です。」ということから、参議院選挙後の政治動向を見ていきたいと思いました。Photo_2

Dscn7723 今週末(7/16)は故・宮脇昭さんが天空の杜に旅立ってから一年です。足尾グランドキャニオンと草花、虫たちが発している予兆に少しでも近づけられた気がしている私です。(顧問 高橋佳夫)

2022年7月10日 (日)

臼沢の森、最上段の草刈り終了しました。

 今日(10日)足尾松木の気温は8:20で23℃ありました。余り風も無く快晴の空を見ると、今日も30℃を超す暑さになりそうです。

 打ち合わせは、いつもの作業小屋ではなく、「うんしゅう亭」で行いました。とても涼しく行うことが出来ました。本日当初の予定では「りんねの森」赤土エリアに植樹をする予定でしたが、このところの異常な暑さで植えても直ぐに枯れてしまうことが必定だろうということで、植樹は延期することとし、「臼沢の森」の最上部、昨日草刈りをした残りの部分の草刈りをすることとしました。Img_3718 軽トラに、刈り払機2台と草刈り鎌を積み込み、熱中症予防の水、経口補水液を各自持参し「臼沢の森」に入りました。中に入ると外とは5℃位の温度差がありそうで、「うわぁ、涼しい~。」と歓声が上がりました。刈り払機と途中の出入り口の修理のための道具を持って600段の階段を登っていきます。筆者は、昨年の階段補修以来の階段登りで息があがりました。昨年修繕した階段は、周りと同化して少し黒くなっていましたが、大変登りやすく皆が新しくして良かったねと言っていました。

Img_3722 Img_3723 最上段に着き、少し休憩をしてから鎌田さんと濟賀さんは刈り払機で、苗木を切らないように気をつけながらの草刈り、大塚さん、大野さん、弘永さん、小黒さん、小林さん、加賀(筆者)は、横一列に並び下から鎌で草を刈っていきました。草に埋まっていた苗木周りの草を刈り取り風通しを良くしてやると苗木が気持ちよさそうにそよいでいました。私たちもまた、涼しい風に当たり休憩を取りながらの作業をしました。Img_3738
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Img_3732 Img_3733 Img_3739 12時少し前に、最上段の草刈りが終了し達成感で一杯、笑顔の記念写真を撮り下山しました。途中で中間の出入り口の修理をしました。

Img_3741 Img_3745 昼食後は3班に分かれて、お盆を迎える旧松木村にあるお墓や、祠に花を手向けて足尾のご先祖様に感謝とお礼をしてきました。

Img_3747その後、下のビニールハウスの今後の使い方を現地でミーティングをし、そのための作業には何があるのかなどを打ち合わせました。

Img_3751 Img_3750 本日の作業はこれで終了しました。お疲れさまでした。今日の作業者は、鎌田さん、大塚さん、大野さん、濟賀さん、弘永さん、小黒さん、小林さん、筆者加賀でした。(報告:加賀春吾)

野草の花と昆虫に癒される足尾・松木沢

 今日は朝から29℃の気温で、湿気が高かく、蒸し暑い「みちくさ」オープンでした。10時頃になると、北寄りの風が吹き出し、標高950㍍付近の「臼沢の森」から刈払い機のエンジン音が聞こえてきました。森づくりメンバーが草刈りを開始しました。Photo Photo_2

 「みちくさ庭」の手入れをしていると、西方面から足尾グランドキャニオンからロッククライマーの声が聞こえてきました。今年は、目立つネジバナを見ながら、野ばらやつる植物の手入れをしました。

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Photo_4 昼頃になると、男性3人のロッククライマーがウメコバ沢から戻ってきました。その一人からは「クマが出ますか」と訊かれ、「小熊が出没しています」と伝えました。「臼沢の森」や「松木の杜」では小熊の目撃情報が続いています。Photo_5 Photo_6 本日松木沢には、ハイカー、ロッククライマー達10数人が歩いていましたが、「みちくさ」への訪問はありませんでした。Dscn0134  昼過ぎには沢風が吹き上げてきましたので、蒸し暑さが和らぎ、蝉とウグイスの鳴き声に、オカトラノオと蝶の動きやシオカラトンボの眼を見ていると不思議な気分になりました。Photo_7 能線量は0,11μSvでした。(舎人は高橋佳夫)

神奈川県ファンクラブの皆さんが森作業で汗を流してくれました。

 本日(7月9日)の足尾森作業に神奈川県FC15名の皆さんが来てくれました。足尾ダムゲートに9時待ち合わせ。2台のレンタカーで到着した皆さんを青空が迎えてくれました。

 「うんしゅう亭」で森びとプロジェクトから歓迎の挨拶をしました。森作業の打ち合わせをした後、足尾の植樹に初めて参加する方もいましたので、早速、スコップなど道具を準備しました。先月“みちくさ”に立ち寄ってくれた熊森協会の方が育てた苗木(コナラ)を神奈川県FCの皆さんが持参してくれたので、苗木を持って「りんねの森」に向かいました。

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 済賀スタッフから、植樹の仕方を実技指導しました。その植樹地は、芝生の様な草が生い茂っていたので、スコップで穴を掘り、土をよく混ぜてから丁寧に植えました。

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 その後、手袋とヘルメットを着けて、ノコギリ鎌を各自が持って、スッタフから森の案内をしながら「臼沢西の森」に向かいました。そして、参加者の中に「里親植樹」に申し込んでくれた方が居ましたので、その苗木を探し「あっ、これだ。元気で頑張っている!」とほほ笑んでいました。

 その植樹地の周りの草を1時間ほど参加者みんなで草刈りをしました。

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 終了後、下山して「臼沢の森」に入り、M&Mのベンチのとこまで登りました。そこでは、林内を心地よい風がすり抜け、自然のクーラーを「実感」でき最高の気持ちになりました。17年前、「足尾・ふるさとの森づくり」に参加された皆さんと一緒に植樹し、スタッフ・サポーターの皆さんと共に育樹活動をしてきた森に感動し、感謝しました。下山して、昼食にしました。

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 午後は、神奈川県FCの皆さんと交流会を行い、森びとプロジェクト高橋顧問から、「人間は森に生かされている」ことを考える大切さとお礼がのべられました。

 その後、神奈川県FC全員の皆さんから「やって来て良かった」「恩返しをすることが大切」「すごい森になった」「いい汗をかいた、また来る」「森に入って涼しいと感じた」「人は森に生かされていることが実感できた」など感想をいただき、交流を深めました。

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他のスタッフ・サポーター4人の皆さんは、同時間に「臼沢の森」上部の草刈りを行いました。午後は、りんねの森の「湿地ブロック」の水路整備を行いました。

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 神奈川県ファンクラブの皆さん、そしてスタッフ・サポーターの皆さんお疲れ様でした。

本日の森作業は、柳澤、鎌田、松村宗、弘永、加賀、済賀、高橋、そして、大野でした。

(報告 大野 昭彦)

 

2022年7月 9日 (土)

森の恵みに感謝するシニア達の心が弾んだ足尾・松木沢

Photo_2 久しぶりの「みちくさ」管理当番の「舎人」。天気は暑くなく、8時の気温は24℃の晴れ。部屋の拭き掃除をしながら訪問者との出会いを待ちました。Photo_5 Photo_6 Dscn0134 午前中は、「みちくさ庭」の散策と小さな畑の草刈りをしました。庭に咲く草花と足尾グランドキャニオンを紹介します。Photo_3 Photo_4 Photo_7かぼちゃの花が咲きました
 森作業は鎌田さん、松村宗さん、柳澤さん、弘永さんたち。4人は「臼沢の森」の草刈りをしてくれました。Photo_8Photo_9 最初は涼しい階段を登っていきますが、草刈り現場に着く頃は汗がにじみます。途中の木々は鹿や猿に樹皮が食べられ、痛々しいコナラが目立ちました。Photo_10 Photo_11 Photo_12Photo_13 作業は、苗木よりも大きく伸びている草を、刈り払い機と釜で刈りすすんでいきました。標高950㍍付近の急斜面の草刈りですから、草で足が滑られないように、そして蜂に注意しながらの作業をしてくれました。Photo_14 Photo_15 午後の作業は、秋に植える植樹場所に雨水が流れて土砂が堆積しない対策用の水路をつくる準備をしました。森作業担当の皆さん、お疲れ様でした。Photo_16 Photo_17 今日の出会いを「みちくさ」で待ちましたが、本日はひとりもいませんでした。11時頃、庭から「臼沢の森」を見ると、神奈川県ファンクラブの方々15名が、「臼沢西の森」の除草作業をしていました。神奈川FCの皆さん、ありがとうございました。Photo_18 午後、雷雨が来るかと思いましたが、暗雲だけが松木沢を覆っていました。本日の放射能線量は0,11μSvでした。(舎人は高橋佳夫)