2023年12月 3日 (日)

秋の自然教育園を歩きました(第五回エコ散歩)!

今日(12/2)は東京港区にある自然教育園で第五回エコ散歩を開催しました。寒さもそれほど厳しくない穏やかな一日で、絶好の散歩日和となりました。昨年のエコ散歩では11月に開催したものの秋を満喫するには早すぎて、満を持して12月に開催です。それでもまだ色づき始めた感じでしょうか。紅葉が冬の時期でまだ早いなんてさすがは観測史上最も暑い年になっただけはありますね。

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この日参加してくださったのは11名。リピートしてくださる方も多く終始和やかな雰囲気のエコ散歩となりました。案内人は当会の植生アドバイザー中村幸人先生です。

Dsc05911 [サネカヅラ、赤い実は動物への食べていいのサインです。味はまぁまぁ。]

副代表の清水からは森の複層的な構成やこの森のニューヨーク市の実践(何と樹冠被覆率3割)を引き合いに都市にある森の重要な役割について話がありました。進行役(わたし)がふにゃっとしているので、ぴりりと引き締まります。

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みなさんの簡単な自己紹介のあと、お散歩が始まりました。

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「パラシュートで増えるタイアザミ、風が吹くとこんな感じ!人を利用して増えるヌスビトハギ、キンミズヒキ、いろいろな手段で植物は種を散布します。」

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「東京の大部分が300年放置しているとこんな森になります。この木(スダジイ)は土地本来なので安定しています。」

Dsc06023 「森はいくらでもあるから、無駄なもとの開発が進んできた。とても評価しづらいのだけれど森には非常に多岐にわたる価値があるんです」

Pc023775[ムクロジの実を探しています]

Pc023803[シュロが増えてます。ちょっと南国風じゃありません?]

案内人の中村先生から様々な話を聞き、普通に歩いただけでは見過ごしてしまうことをたくさん知ることができました。そして、ただでさえ少ない都内の貴重な緑は、人間のためにも護ることが重要なのだと気づかせられます。

Pc023784「どの植物も役割があります。森の大切さや貴重さ素晴らしさ、そして多様性。気づいた人から世界に発信していくことが必要です。」


この日は過去3回(1回は明治神宮外苑)と少しコースを変えて、「森の小道」まで足を延ばしました。そのおかげで時間切れとなり「水鳥の沼」には行けなかったのですが・・・。

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出発地点に戻り最後に皆さんから一言頂いて解散となりました。簡単ですがご紹介します。皆さん本当にありがとうございました。この後もまたエコ散歩、森びとの活動にぜひご参加頂けたらと思います。

・太森には陽の光が直接はいらないことに気づいた。
・素敵なコースでしかも色々な名前が覚えられてとても良かった。
・初めてだったが歩いていてからだが喜んでいるのがわかった。
・植物の動物へのサインがあることを知った。
・森が循環していることが理解できた。
・いろいろな時期を歩いていろいろな森の雰囲気の違いを味わえた。
・癒されていい気持ちになった。
・四季それぞれの森の姿を堪能できた。

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次は真冬ですが2月に開催を予定しております。詳細はまたご案内しますので奮ってご応募ください。森を歩くのが楽しくなりますよ。(運営委員 小黒)

Pc023810「人々にとってももっとも必要で、もっともなくなっているのが自然本来の森。」

この写真を見るとみどりが本当に貴重だということがわかりますね!

2023年12月 1日 (金)

100年先を見据えた森づくりを学ぼう

 先日、高橋アドバイザーから動画の紹介がありました。YouTubeで東京大学ホームカミングデイ2023「新作講談 × アフタートーク:GXの先駆者、本多静六の偉業」#1というものです。下記のアドレスを、クリックしていただくとYouTubeにアクセスができます。
 
 

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 現在、東京都にある明治神宮は、都民にも都民以外にも親しまれている憩いの場となっています。故・宮脇昭先生は著書『森の力』~植物生態学者の理論と実践~では「先人たちが知恵を絞ってつくった人工の森の世界最高傑作のひとつ」、「現在の日本で最も理想的な都市公園とし機能している鎮守の森の代表格」と絶賛されています。その中で日本の林学の創始者と言われる本多静六博士が、常緑樹を植えることで、100年先を見据えて長く生き続ける明治神宮の森をつくることに尽力されました。動画では講談師の神田伊織さんが本多静六博士について語っており、#2では、昨年3月に講演をしていただいた江守正多さん(東京大学未来ビジョン研究センター教授)などがアフタートークをされています。是非、ご覧下さい。

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https://youtu.be/f9tQlP1gZCE?feature=shared

(運営委員・小林敬)

2023年11月26日 (日)

みんなのブナにあってきた

一部の仲間内では「ぶなお」というニックネームで通っています。このごろでは時折「本名だと思ってました」(まさか!)と言われたりすることもあって、今ではとても自然な感じでブナになっていたりします。

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そんなぶなおが今年11月3日の「中倉山のブナを元気にする恩送り」に参加してきました。孤高のブナに会うのは実に3年ぶりとなります。久々の山歩きは少々堪えましたが、直接行く歩道が新しくできていたのには驚きでした。それだけこのブナに会いたいという人がいるのでしょうね。(ただ、、、初めて行かれるなら、ぜひ中倉山山頂からのコースをお勧めします!)。

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登ってみるとブナの根元の笹は青々として、その周辺をぐるっと道ができていました。ここを訪れる人たちの、ブナの木に負荷を与えないようにとの優しい気持ちが伝わってきます。以前のように抱きついたりできない寂しさは若干ありますが。また、保護活動をしている私たちの仲間(本当に頭が上がりません)の頑張りで、ブナの木の根が確実に土に隠れていたことは大きな喜びでした。確かに効果が出ているように見えます。そして少しづつ北側の斜面にもカラマツなどの木々が増えてきているように見られ、自然の回復力を感じることもできました。

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この日は、希望のブナ(私たちの会で植えた孤高のブナの実生苗)が1.5メートルぐらいに育っていたのも、また中倉山直下の兄弟ブナが元気だったのも確認することができ、参加してくださった皆さんの優しさと相まってとても気持ちがほっこりとした山歩きとなりました。

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いまでは時折新聞やテレビにも紹介され、土日にになると登山口の駐車場が満車になるほどの人気具合。グーグルの地図にまで表示されています。

個人的にはこのブナをそっとしておいたほうが良いのかなとも思っていました。ただ、このブナが教えてくれることを一人でも多くの人に知ってもらえたら、それはそれで良かったのかな、とも思うようになっています。山頂で、ブナから送られた詩を聞いて、このブナの「語り」を、より多くの人に伝えられたらと、ぶなの字を頂いた(笑)私も思うのでした。(運営委員 小黒)。

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冬本番を迎えた足尾・松木

 

Dscn0263 本日(11月26日)の足尾・松木は、晴天で風もなく0℃(8時30分)でした。作業小屋の水道が氷柱になっていました。11月末でみちくさがクローズになりますので、参加者でみちくさの大掃除をしました。これまで使用していた、テーブルと椅子を交換しました。Dscn0265軽トラに発電機を載せて電気を確保し古いテーブルを解体しました。

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Dscn0272 その後、窓ガラスふきを行ない、出会いをサポートしてくれた舎に感謝しながら一年間の汚れを落としました。

Dscn0271 昼食後は、作業小屋内の棚の解体・撤去作業を行ないました。棚を撤去すると広く感じました。Dscn0276 今年は、コロナが5類に分類されコロナ以前の生活に戻りつつあります。みちくさも不定期でオープンしてきました。以前ほど多くのみなさまとであいできませんでしたが、訪れた皆さんとは有意義な時間を共有できたと思います。来年は4月にオープンします。舎内と樹々のテラス等の装いを整え、今年以上に多くの皆さんとの出会いをお待ちしています。来年も宜しくお願いいたします。Dscn0274

Dscn0273 本日の舎人は、大野さんと筆者でした。サポートしてくれた方は、加賀さんと福原さんでした。

(報告者:済賀 正文)

2023年11月23日 (木)

集中作業日は、楽しい一日!

 「孤高のブナ」「希望のブナ」の故郷・中倉山、その上空には綺麗なすじ雲。朝の寒さは何処へやら、絶好の作業日よりです。今日は、15名のスタッフ、サポータが参加してくれました。嬉しかったのは、今年度新たに参加してくれている3人と、東京事務所から3人が参加したことです。

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 今日は料理担当(お昼に食べるカレー作り)の2人以外で、上の苗床跡周辺などに大きめの桜の苗20本と、シモツケ12本を植えることが出来ました。あらかじめ掘っておいた穴に培養土を混ぜる人、食害防止の幹ガードを巻く人、支え用鉄筋を打つ人、作業は瞬く間に進みました。

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Dscn9400  12時近くになると「ごはんだよー!」と加賀スタッフの声が届きます。山本さんと一緒に昼食作りに専念していました。作業小屋はカレーの香りでいっぱいです。ご飯を盛った皿を銘々が持ち、カレーをかけてもらいます。学校給食を思い出し、何とも楽しいひと時でした。カレーはもちろん大好評でした。

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後は、せっかくの機会なので、この一年の中で気が付いたことを出してもらって論議を行いました。特に、新たに活動に参加した皆さんや、なかなか現場に入れなかった事務所の皆さんから出してもらいました。

 その中で、来年の4月からの集中日を、毎月第2、第4木曜日に予定する。当面の1月は17と25日。2月は、7と22日、3月は6と21日を予定したい、との提案を受け了承しました。

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 その後、60歳代の皆さんは、広場にハルニレの記念植樹を行い、その前で今年最後のyoutube撮影(1分間スピーチ)を行いました。70歳代の皆さんは、作業詰め所脇の桐の切り株の整理を行いました。

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最後に、全員の記念写真を撮って、楽しい一日を終えることが出来ました。

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 本日の作業に参加したのは、鎌田、山本、本間、岩田、矢口、田村、武田、坂口、林子、松井、大野、加賀、済賀、清水の皆さんでした。お疲れさまでした。(報告は橋倉喜一)