2024年5月 6日 (月)

新緑と花が咲き乱れる松木の郷

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Dsc00100 ゴールデンウイークの最終日(5月6日)の足尾・松木は曇り空です。風はありませんが肌寒く感じます。Dsc00098みちくさに着くと(8時30分)気温は17℃でした。二人で手分けしてオープン準備をして訪問者を迎えます。Dsc00104 みちくさの前を自転車に乗った男性二人が渓流つりに行くとの事です。次は、足尾漁業の監視委員の皆さんが通過していきました。みちくさの留守番を橋倉さんにお願いして筆者は、今月15日にJR貨物労組の皆さんが臼沢に植樹をしますのでその準備をしました。作業車に階段材の鉄筋60本と背負子を積んで臼沢の植樹地に向かいました。 

Dsc00118 薄っすらと汗をかきますが、新緑に癒されながら階段を登りました。

Dsc00119 途中、樹皮が食べられた木があり近づいて見るとカツラの木でした。冬の食糧の少ない時期に動物は木の皮を食べながら命を?いでいます。動物の生きることの必死さを感じました。Dsc00120 JR貨物労組の皆さんが植樹をする入口に到着し、資材を仮置きしました。Dsc00122 Dsc00124 下山時にも新緑に励まされながら足取りも軽く下ることができました。Dsc00126 Dsc00128 みちくさに到着すると古河市から来たHさんが「朝5時から登り始め中禅寺湖を見える稜線を踏査し、銅親水公園まで降り、ダムゲートからここまで来ました」と言っていました。そして「毎週末は山に行かないと筋肉が落ちるので行きたくは無いけど山に登っています」と笑顔で話されたことが心に残りました。

Dsc00129 本日の訪問者は一人様でしたが、貴重な話を聞くことが出来ました。

みちくさの庭では、野イチゴの花の蜜を蝶が一生懸命に吸っていました。Dsc00114 また、ユリは今年も競い合っている様に伸びています。Dsc00116 森びと広場の八重桜が満開です。Dsc00103 心の園では、モミジが鮮やかな赤色を出しています。Dsc00110 ユリも元気です。Dsc00117 サンシユユもしっかり根付いています。

Dsc00113 Dsc00112 午後4時になり小雨が降り始めましたので私たちは帰路に着きました。

 松木の郷の今は木々の若葉色が色々な化粧をしているようです。20年前は草地だらけであった松木村跡地の今を楽しんでみませんか。私たちは土曜日、日曜日に皆さまをお持ちしています。お気軽に声をおかけください。

 本日の舎人は、橋倉喜一さんと筆者(済賀正文)でした。

自然界と人との”つながり”を健全にしたい生活を求めて

20240506 自然界と人との“つながり”、人と人との“つながり”が様々な出会いによって身心に蓄積されるとそれは生活の糧となり、人間社会や自然界と向き合う視点が拡がり、やがてそれは森に寄り添う人の知恵になっている。「みちくさ」での出会いや足尾の森づくりではその体験ができとても嬉しく思う。20240506_2    2011年の「みちくさ」

 足尾松木沢では様々な原因で鹿の死骸が見つかる。悪臭がするので人は穴を掘って死骸を埋めるが、翌日にはその穴は掘り起こされ、死骸は動かされている。この地にはツキノワグマやキツネが棲息している。鹿の死骸は肉食動物の栄養源。食べ残された部位の骨や皮は土壌分解動物たちが分解し、土へ還元してくれる。少しの間、人は我慢すればよい。20240506_3 煙害後の松木村跡の荒廃地に植えられた苗木にとっては土が改良されると有難い。元気に生長する樹々は二酸化炭素を吸収して酸素を排出してくれる。若葉は虫たちの餌にもなり、森は野鳥の子育てや寝床になる。人は、若葉の輝きや野鳥の囀りに心が癒される。20240506_420240506_5 私たちの森作業はこの“つながり”を衰弱させないように、壊さないように心掛けている。森の手入れ方法をめぐっては真剣に話し合う。スタッフを気づかいながら、優しくも厳しい意見を出し合ってきた。森びとスタッフ間の“つながり”も大切に堅持している。文献で知り得たことを体験できることは素晴らしい。(森びとアドバイザー・高橋佳夫)

2024年5月 5日 (日)

目に優しく輝く、新緑の松木郷

 5/5こどもの日、松木郷の気温は9時で25℃もありました。天気は雲一つない快晴。今日も銅(あかがね)親水公園の駐車場は満杯で道路にも並んでいました。臼沢は、薄緑から少し濃い緑になってきたように感じます。様々な木を植えたことで、それぞれの木の葉のコントラストが綺麗です。まさにその森はメニューが豊富な大衆食堂です。Img_0004

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森びと広場の八重桜は満開です。昨年植えた、苗床と「心の園」の桜も咲き始めました。
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Img_0018 今日の「みちくさ」の最初の訪問者は中倉山に登ろうとして道を間違えた人でした。すぐに引き返していきました。

Img_0013 中倉山登山が目的の人が多いので、松木沢には来ないのかなと思っていると、埼玉県上尾からというFさん母子がハイキングの途中寄ってくださいました。お母様は80歳だと聞いて驚きました。若いころは谷川岳がホームグランドでかなり山登りをしたそうです。

Img_0023 次にお見えになったのは、ドーベルマンを連れて宇都宮からきたお二人でした。

Img_0024 10:30ごろになると、さいたま市から来たというTさんファミリーが立ち寄ってくれました。今日はこどもの日なので子供たちが来ないかなと思っていたので、私たちは大変うれしくなりました。ファミリーは鹿の角を見つけたと言って喜んでいました。Img_0025 橋倉さんと昼食をとっていると、5人組の方がやって来てベンチで休んでいます。話を聞くと、高崎から来た同級生とのことです。3・11の震災で東北の復興になればと宮城県の牡蠣小屋で同級会をやった時から集まって色々と楽しんでいるそうです。「カキ小屋」グループだと言っていました。大きな猿が道路を舐めている姿が見られて喜んでいました。

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Img_0037 最後に寄ってくださったのは、桐生から釣りに来たというSさんでした。今日の釣果は岩魚3匹だったそうです。Img_0031 今日は中倉山登山者ばかりで「みちくさ」への訪問は少ないだろうと思っていましたが、14名もの方と出会いました。うれしい悲鳴でした。訪問者の皆様、私たちは皆さんとの出会いを大切にし、またお会いできることを楽しみにしています。

 橋倉さんが合間を見て、先日植樹した「キバナフジ」に幹ガードを付けてくれました。「ウワミズザクラ」の花も大きくなってきました。今年もツキノワグマにとっては美味しいご馳走になりそうです。

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Img_0045 午後2時過ぎになると松木郷は、時折吹く風の音のみで鳥の声も聞こえません。静寂の中で椅子に腰かけ新緑を眺めてボーっとしていると眠くなります。今日は自然の息吹きで心が洗われた気分になれました。久しぶりの心地良いひと時でした。Img_0048本日の舎人は、橋倉さんと筆者・加賀でした。

自然界と人との”つながり”が見えてくると世界が拡がる

20240505_2 昨日(5/4)、松木川で釣りをしていた釣り人が「みちくさ」でひと休みしてくれた。この時季は松木川でフライを楽しむ釣人が多い。以前、私が出会った釣り人からは、「両岸に木の枝が少ないからポイントへフライしやすい」と訊いた。150年経った今でもハゲ山の跡が川の両岸は岩や石がゴロゴロしているから草木が少なく釣り糸が草木に絡まらないようだ。

20240505_3 20240505_4 以前、釣り人から見せてもらったイワナは天然ものの写真だった。そこで話になったのが、川面に落ちた枯葉が川虫の餌や寝床になって生きられる。その川虫を川魚が食べている。風で飛んできた枯葉は川虫と魚とって大切な森との”つながり”であることが解った。落葉広葉樹のふるさとの苗木を植えている私たちの森づくりが川虫や川魚につながっていることを釣り人から教わった。20240505_5 苗木を植えて来年は20年を迎えるが、小さな森は雪どけや雨水を溜めて、何年もかけてろ過して松木川に流しているだろう。その水はミネラル豊富な水となって米作りの水にもなり、やがては海に流れこみ動物プランクトンが海の魚の栄養源になる。それは私たちの栄養源でもある。Dscn8183 20240505_6 自然界と人間との“つながり”が頭に浮かぶようになると、ミネラル豊富な森の水は大切にしなければならないという意識が心に沁みとおる。「みちくさ」での出会いでは、釣り人やロッククライマーの皆さんから体験したことのない世界が見えてくる。それは狭い社会で生きている自分に気付かされる場面でもある。(森びとアドバイザー・高橋佳夫)

2024年5月 4日 (土)

春の紅葉が目に輝く松木郷の森

足尾・松木郷は、朝9時の気温22度、初夏とも思える雲一つない青空に一日。ウワミズザクラの花が咲き始めました。

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Dscn0789途中の足尾ダムの駐車場は、満車で駐車場に入る道路脇にも車がいっぱい止まっていました。橋倉さんと二人で、寄り道してくれる方のためにみちくさ室内のテーブルや椅子を雑巾で拭きセットしました。そこに清水さんが来たので、コーヒーを飲みながら打ち合わせを行いました。

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11時過ぎに、リックを背負った方が数人通り過ぎていきました。その後12時少し前でしたが、私たちが昼食を取っていると、リックを背負い鍋やフライパンを片手に持った4人組の方々がみちくさの前を通り過ぎようとしていた。

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大きな声で「お茶していかない」と声をかけると寄ってくれました。お茶を飲み、20分ほど交流しました。群馬県桐生市から来て、松木渓谷の奥の濁沢の河原で釣りなどをして一泊してきたとのことでした。鍋で何を作ったのかは教えてもらえませんでしたが、先日の中倉山ブナ保護の写真などを見ながら話が盛り上がりました。行って見たいと感想を言って帰りました。

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今日は舎人が3人、午後は橋倉さんに留守番を頼み、清水さんと私は、16日に来るJR貨物が植えた森の状況を見るため、臼沢の森に行きました。すると、ミズの白い花が満開で迎えてくれました。

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昨年植えた幼木のほとんどがウサギに幹の先端を食われていました。それでも根の付近から小さな芽を出していました。枯草の隙間から芽を出ているものを見逃さずチェックし、白いビニール紐で目印を付けました。全部で約80本ありました。今度のJR貨物の森作業では、金網の修理と幹ガードを設置していくことを下山しながら話し合いました。

みちくさに、15時ごろに帰ると、橋倉さんが大きなカメラを担いだ、千葉県柏から来た方と話していましたので、記念写真を撮りました。

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みちくさ室内に寄ってくれた方が一人居ました。その方は、「初夏の気温で外は暑く、日差しも強かったので大変助かりました。途中でニホンザル、アナグマを見かけました。カモシカも見たいな~と」感想をみちくさノートに記して帰りました。初夏を思わせる一日でしたが清々しい一日でした。

今日の舎人は、橋倉喜一、清水卓、大野昭彦でした。