2024年10月 4日 (金)

歓迎の想いが、秋雨にもめげずに森作業!

  アパートに帰り熱いシャワーを浴び、生き返った気分でした。その訳は、今日の足尾の天気は小雨が一日中降る生憎な天気でした。そんな中、済賀スタッフと一緒に「森番」の作業で、シャツは汗と雨で濡れてしまったからです。

Dscn2954  今日は、10月6日に見えるJREUのネーチャークラブの皆さんを迎えるための準備作業を行ないました。手始めは、旧ヘリポート広場の草刈りです。

Dscn2958  次には「森びと看板」前の草を刈ります。東日本の各地から臼沢の森や民集の杜を見学しに来る皆さんの足元が、雨露で濡れないようにするためです。

Dscn2960  その次には、9月の「森作業集中日」に刈った「民集の杜・北」の草の整理でした。入口前にあった枯草を軽トラダンプに載せヤシャブシの根元に運びました。午前と午後でやり切れるかと思いましたが、雨が強くなってきて3割程度残しました。

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 昼休みは、秋の足音が聞こえてきているので、記念樹エリアにあるクリの様子を見に行きました。沢山クリの実が落ちていましたので拾い集めました。よく見ると、既に食べられたものも落ちていました。多分、サルに食べられたのかもしれません。

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 足を延ばして「心の園」のコスモスも見てきました。心が洗われる様な可憐な花が沢山咲いていました。秋を迎えて元気になって花も大きくなり、驚くことに済賀スタッフの背を遥かに超える程でした。

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 松木沢の秋は駆け足でやってきています。10月下旬から11月にかけて美しい紅葉を見ることも出来ます。多くの皆さんのおいでをお待ちしています。

       今日の森作業は、済賀、橋倉。(報告・橋倉喜一) 

 

2024年10月 3日 (木)

安全のための・・・

近くのマンションの木々が皆伐された風景にようやく慣れてきたかと思ったら、銀行ATMの隣りの桝に植えられていたそこそこ大きなアオギリの木が根元からすとんとなくなっていた。そういえば、先日倒れてきた木に挟まれて亡くなった方がいたんだっけ。それが理由かはわからないけれど、たぶん、危険だから、倒れたら責任が取れないから、という理由で、これから、街路樹や公園・残っている緑の伐採圧が高まり、同じようなことが至る所で起こるのだろうな。と思う。

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そして、このところ毎日のように聞く、気候変動による想定外の天候を考慮すると、「安全のために」という錦の御旗に反旗を翻すことはなかなかに難しくなるに違いない。

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それにしてもこの錦の御旗、これを唱えられるとたいていの人は何も言えなくなるのではないか。さらに「子供たちの」がついたらもう絶対である。そうしているうちに、街がコンクリートだらけになっていく。

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本当に危険なものは対応が必要だが、そこで思考停止をしない方策が必要ではないか。目の前の些細な危険を排除しつくしたら、実はもっと恐ろしい別な危険が待っている可能性だってあるのだから。(運営委員・小黒伸也)

2024年10月 2日 (水)

松木郷にも実りの秋が到来!

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 10月1日(火)、足尾は秋晴れに恵まれ、8時30分の気温は17.5℃とさわやかです。

 今日は大野さんと清水が「森の番人」として森の手入れを行いました。6日(日)にJR東労組のサークル「ネイチャークラブ」が足尾の森の観察に来てくれます。働く者の視点から自然環境の大切を学び、暮らしや鉄道の安全を守る活動を行っている皆さんです。

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 足尾の植樹に参加された組合員もおりますので午前中は生長した森を観察しやすいように「民衆の杜北」の林内で草刈りを終えていない西側奥と通路の草刈りを行いました。

 暑い日と降雨が多い9月でしたので草やツルの伸びも早く、刈払い機の刃に絡みつくため、エンジンを止めてツルを取り除きながら慎重に草刈りを行いました。

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 気温も上がり、糺の森で休憩を取りながら水分補給。ジャンダルム方面を眺めると「古河会」の皆さんが植樹したサクラの葉が紅く色づいていました。彼岸を過ぎて少しずつ秋の装いへと変化しているようです。

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 休憩後は、先週草刈りを行なった通路の刈り残しと、宮脇さん、岸井さんの記念樹周り、柵入口外側の草を刈りました。草刈りを終えて杜の木々を眺めるとコナラが実をつけていました。クリやミズナラ、コナラなど動物たちにとっては貴重なたんぱく源です。

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 昼になり森びと広場に戻ると、カキの実が黄色く色づき、記念樹エリアの栗の木は実をたくさんつけています。イガが割れているものもありますが、地面を見ると実が見当たりません。食べた跡が見受けられるので人間が収穫する前にサルが食べたようです。イガが柔らかいうちに開いて食べるサルの知恵に感心します。

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 午後は「りんねの森」の赤土・湿地エリアの柵周りを覆うチカラシバを刈りました。木々や柵の点検で歩く際にチカラシバの実が衣服に付くと布地の中に入り込み、チクチクしてかゆくなり、実を外すのも容易ではありません。坂になっている場所もあるため足元を確認しながら草を刈りました。

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 果樹園では、イチジクが一個実をつけていました。まだ青く熟すまではもう少し時間がかかるようです。松木郷にも実りの秋が到来しはじめました。

 

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 足尾の荒廃地に小さいながらも多様な生物たちが暮らす森が育っています。世界各地で豪雨や干ばつ、山火事など気候変動による被害が発生し、多くの命が奪われている現実の中で、ネイチャークラブの皆さんと森を歩き、生物社会の一員として「今、何をなすべきか」を考えていきたいと思います。

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 本日の森作業は、大野さん、筆者清水でした。

(報告:清水 卓)

2024年9月29日 (日)

秋の気配

今日は、9月最後の日曜日です。天気予報によると一日中ぐずついた天気になるという事でした。暑い暑いと思っていましたが、秋の行楽シーズンに入ったようで、日光から足尾に向けて左折するまでの間にクラッシックカーが列をつくって走っていました。

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銅親水公園の駐車場の入りは少なめでした。「みちくさ」オープンの準備が終わり、橋倉さんが取水口の様子をチェック、帰りに訪問者を案内してきました。早朝、那須塩原から来たという事でした。何度か中倉山に登っている方で、松木沢の景色を見に来たとの事でした。

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話の中では、地元の秋の紅葉シーズンの那須岳は身動きができないとの事でした。先週行ってきた中禅寺湖も混雑し、ほとんどの駐車場が有料化されているのでトイレに行くにもお金がかかると嘆いていました。

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アキアカネもいつの間にか姿を消し、季節の移り変わりを強く感じた足尾・松木沢でした。間もなく始めなくてはならない冬支度内容を相談しながら本日の「みちくさ」を閉じました。

本日の舎人は橋倉、坂口でした。(報告は坂口)

2024年9月28日 (土)

思いもしない来訪者に、驚きと喜び!

 今日(9/28)の足尾は曇り空。昨日降った雨のせいか山々には幻想的な霧が横たわっていました。 「みちくさ」の気温は22℃と涼しく、風もありません。ただ、このところ毎日のように降る雨が気になります。

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 今日の相方・大野舎人は着くより早く、「みちくさの庭」が気になっているようで、庭の中に入るなりコオニユリの種が実っている有無を確かめ、採取していました。多分、自宅で種を蒔き、その苗をの庭に植えるつもりではないと思いました。人の気持ちを動かすにはこのようなことから始まっているのかと思いました。

 私も庭に入ってみると、ピンク色した可憐な花が6本点在して咲いていました。スマホで撮影して調べてみると、イヌサフランらしいことが分かりました。とても愛らしく感じましたが、このような気持ちになれるのは見えない所での何かがあることを忘れてはならないと改めさせられました。

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 その後、大野舎人は「心の園」の草刈り作業を行っていました。私は「みちくさの庭」に咲く草花のに”竹串”を刺し、草花が冬を越せる土の耕し用の目印にしました。その後は、庭の外周の草を刈りました。Dscn2940

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 昼食を食べ終える頃、大きな声で「郡山から東京に来ていた増子です!」と言いながら、男女2人がやってきました。私たちは少々ビックリしましたが話を聞くと、増子さんは郡山から東京へ出向して労働組合の役員をしたり、福島県・金山町で森びとが取り組んだ「ナラ枯れ」防止の炭蒔き等を五年間も手伝っていた方で、森びとインストラクター3期生でした。Dscn2944

 足尾に来たのは「孤高のブナ」に会うためと言っていました。森びとの会員でもあるので、森びとから送られてくる情報や資料を奥様と見て、奥様はブナに「会ってみたい」と思っていたそうです。いかんせん午後から中倉山を登るには時間が足りない。私たちと話し合って今回は諦めることにしました。

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 増子さんは第3期インストラクターを修了する時、ある約束を守らなかったことに関して宮脇先生から厳しく𠮟られたことを話をしてくれました。その反省は忘れず、一緒に生活している妻や家族に森びとの活動を話し、その結果のひとつが今日の「みちくさ」訪問であることを言っていました。同じインストラクターの私としては身に沁みる話を聞かされました。森びとインストラクター修了生は全国に約120名いますが、人間が壊した地に木を植えて森の再生を願って始めている”山と心に木を植える”活動の20年を振り返ってほしいと願います。当初の志を想いだし、家族・友人・知人たちへ森と生きることの大切さを広げてほしいと思いました。

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 樹高10㍍程に生長している樹々を観た増子ご夫妻は、自分たちの今を見つめることが出来たのでしょうか?二人は、「またきっと来ます」とノートに書いてくれました。明るい二人との出会いができたことを嬉しく感じました。来年の森づくり20年にお会いできることを楽しみにしています。今度はお子様と一緒にお出で下さい。

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「松木郷」の一本のカキノキの実は日に日に色ずいています。草原の一角のコスモスの花にも心が癒されます。

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 「森びと広場」のカツラ、サクラ、カキノキの葉の色が足尾ジャンダルムを飾り付けているようです。間もなく、秋の色鮮やかな季節を迎える「松木郷」です。そのままの煙害地と人が少しばかり手入れした森の秋の賑わいを見に来てください。多くの皆様のお出でを「みちくさ」でお待ちしています。

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 帰り道、足尾ダムゲートで松木沢方面を振り返りると、また雨が降り出しそうでした。

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 今日の舎人は、大野、橋倉でした。(報告・橋倉喜一)