2021年10月 2日 (土)

台風一過の青空のもと、久々に「みちくさ」を再開!  

 大型の台風16号が過ぎ去った2日、足尾・松木沢は快晴の天気になりました。9時の気温は18℃、空気が澄み切ってとても気分が良い朝でした。昨夜の風雨は思っていたよりも軽微でしたので、久々の「みちくさ」オープンが本当に楽しみでした。コロナ禍で閉舎を余儀なくされていた間、皆様にご迷惑をおかけしましたが、どうぞ松木沢の秋を見つけにお出でください。Dscn7695 オープンの本日、日光市在住の森とも・小野塚さんが駆けつけてくれ、オープン準備を手伝ってくれました。床やテーブルの拭き掃除、湯沸かし等を行いながら、午前中の森作業中の留守番役を担ってくれました。Dscn7724 Dscn7711 森作業は、培養土運び10袋、松木、新松木、民集のネット点検、民集の杜通路・みちくさ駐車場の草刈りを行いました。

Dscn7715 Dscn7723 午後、嬉しい訪問者が来てくれました。山形県から来て、足尾のグランドキャニオンをアタックしての帰りに寄ってくれました。リーダーらしき男性は松木渓谷を何度か訪れている方ですが、「みちくさ」に寄ったのは初めてとのことでした。「ブログを楽しみにしています」と、笑顔でカメラに収まっていました。Dscn7709 本日の来舎は2人だけでしたが、松木渓谷に向かっていた方は3組の皆さんでした。足尾・松木沢の秋はこれからが本番になります。Dscn7702 Dscn7697 自粛・我慢をしてきた皆さん、これからもコロナ感染防止の気持ちを緩めず、深まる秋を感じながらこれまでの日常を振り返ってください。そんなひと時を過ごせますように、私たち「みちくさ」の舎人は皆様をお待ちしています。本日の放射線線量は、0,103μ?、舎人は鎌田、橋倉でした。小野塚さん、手伝いありがとうございました。

近所の散歩で考えたこと

 気が付くと秋を迎え、朝晩肌寒くなることも多くなりました。いつもの年であれば月に1度は東京から足尾に入り、森作業で気分転換を図ったりもできるのですが、今年も昨年に続きコロナが落ち着かず、なんとも窮屈な日々が続いています。

 足尾に入る機会も限られているうえ、不要不急はできるだけ避けるとなると必然近所の散歩の比率が上がります。比較的緑が多いところで、近所の緑で四季も感じることができますが、いろいろと考えさせられるできごとがいくつか重なりました。

 都市の中で400年、農業を続けている古いお屋敷があります。大きなケヤキに守られた美しい屋敷林ですが、初めてそのケヤキが伐採されていました。400年続くお屋敷は広く知られていて、DVDでもその近況を知ることができます。それを見ると、本当に仕方なく伐採したということが伺えます。愛着のあるその木を何故切らなければならなかったか。お年を召した家主の、切株を触りながら寂しそうに話をするシーンを見て、何とかならなかったものかなぁと思ったのは僕だけではないと思います。願わくばこの屋敷も林もこのままずっと残して欲しい。。。


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 すでに住む人の居ない大きな古い屋敷がありました。何やら噂には、昔オオカミ博士が住んでいたとか。大きな森に見えるその場所を久しぶりに通るとすでに跡かたなくマンション建設工事が始まっていて・・・。こちらも後で調べると自治体に寄贈する案が出ていたにもかかわらず、費用等の問題で転売が決まったのだとか。数本だけ残された樹を、マンション側は”ウリ”にしていると噂では聞きました。大方、「私たちはSDG'sに貢献しています。」なんてことを謳うんだろうな(勝手な想像です)。

 毎年見事に花を咲かせる緑道のサクラもあっという間に伐採されました。気候変動の影響も伐採圧に傾いているようです。ソメイヨシノって弱いって聞かされてますし、倒れたら危険、って言われると誰も文句を言えません。近頃の嵐は想定外ですからね。

 枯葉が邪魔だから、虫が嫌いだから、暗闇が危険だから、〇〇を作るから・・・。大きな木も、ゆっくりと時間をかけた緑の循環とそこにある多様性も、壊すのはあっという間。こういうことの積み重ねが、今の人為的な気候変動につながっている気がしてなりません。さてどうしたものか、と立ち止まりつつ、ひとつひとつの命を大切にしていくしかないのだろうな、と改めて思った秋の入り口でした。(運営委員 小黒)

「名取・いのちの森」のヤマグリの恩返し?

 先月29日の天気は秋晴れのもと、私たちは今年4回目の「名取・いのちの森」での育樹作業を行いました。作業は仮払い機による草刈り、つる植物刈りと下枝払い、その後は、30本の補植を行いました。この森作業は今年最後になりますが、締めくくりとしては心地よい汗をかくことができました。Dsc01072

Dsc01066 小さな森の防潮堤に生えている木々で樹高があるのは大人の背の2倍ほどになり、ヤマグリが初めて実を付けてくれました。仲間達からは、「来年は栗拾いができるのではないか」という声が出され、来年は仲間たちと栗拾いを計画したいと思いました。Dsc01069 Dsc01074 10年前の東日本大震災の津波で塩分がしみ込んだ荒れ地になった被害地。そこにふるさとの落葉広葉樹の幼木を植え、毎年、草を刈り、枯れてしまった後には補植し、育てている小さな「いのちの森」。木々の恩返しと思えるヤマグリの恵みを味わえることは、森づくりをすすめてきた私たちにとっては最高の贈り物。来年は、その味を噛みしめながら、私たちは森に支えられて生きていることを改めて実感していきたいと思っています。Dsc01075草刈りと補植をしてくれた宮城県森ともの皆さん、大変ありがとうございました。(宮城県・林 雄一)

2021年9月28日 (火)

里の生きものから養い育てられた豊かな感性

Photo_2  住んでいる近くの里山を歩いていると、小さい時の体験や風景が頭をよぎることがある。低地に田畑が広がり、丘陵に二次林があって同じ風景なのだけれども、何か違和感がある。Photo それで一生懸命思い出してみると、小さいころは虫取り、魚取りが中心の日常があった。裏の防火用水で釣りをするとクチボソ、マブナなどが釣れ、水面近くをミズカマキリが泳いでいく。汚れた川にはユスリカの幼虫、アカムシと呼んで釣ってきた魚の餌にしていた。小さな山の麓には湧水があってアカハライモリがたくさん棲んでいた。そこにいろいろなトンボが卵を産みに来ていた。夏休みは猪苗代湖の湖畔に行き、オイカワ、モロコ、タナゴ、ドジョウ、ナマズ、スジエビなどを網ですくった。カブトムシやトノサマバッタ、オケラは捕まえられたが、タガメ、タイコウチ、コオイムシなどは気持ちの悪い存在であった。オケラは学校帰りの田んぼに普通にいて、「〇〇ちゃんのはどのくらい?」と聞くと、捕まえられたオケラは、手のような前足を広げて教えてくれた。初夏のカエルの大合唱と水田一面のヘイケボタルの乱舞、ヒグラシは夏休みの終わりを告げる寂しい鳴き声であった。3 あの頃は生き物の登場で季節を感じていたように思える。もちろん、ワクワクドキドキ感は色々な感性と空想を僕に与えてくれた。それを感じられる歳ではもうないが、仲間がいなくなってしまった寂しさを違和感として感じられたのだと思う。あのワクワクドキドキ感を今の子供たちにも味わって欲しい。便利な世の中の代償として失ったものは大きいと痛感している。(代表 中村幸人)

2021年9月26日 (日)

森ともの心が宿る「城山の森」の草刈り

 「暑さ寒さも彼岸まで」とよく言われますが、今日の日光市の城山は涼しく、小雨降る生憎の天気でした。 

Dscn7685「城山の草が伸びてるよ!」との連絡を小川サポーターから受け、足尾での森作業を変更しての「城山の森」作業を本日、行いました。いつもより早い現地に8時30分集合。予想通りに全員が早着、待ち合せ時間には作業現場に到着しました。Dscn7692Dscn7688 最初に目に入ったのはサポーター・松村宗さんが植えてくれた彼岸花でした。すでに盛りは過ぎていましたが、登山道沿いに点々と、しかも自然に植えられていて、センスの良さに感心をしました。さらに感心したことは、かなりの広さの草が刈られていたことでした。昨日、福原サポーターから「明日城山の森に行けないので、自分の分の草を刈っておいたから!」との連絡があり、その広さに驚きました。彼の森づくりへの強い思いを感じました。Dscn7682

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Dscn7684 現場は、滑る足元でしたがケガもなく昼頃には作業が終了しました。Dscn7691 気がかりだったことは、あまりにも苗の生長が遅いのではないか感じた事でした。杉やヒノキ林だった場所でしたので、土の栄養分が偏っていたのかもしれません?時間をかけて見守っていきたいと思いました。今日の森作業は、鎌田、山本、小川、加賀、報告・橋倉でした。Dscn7689(報告・橋倉喜一)