2022年3月 5日 (土)

“春近し”ぬくもりのある風が吹く足尾・松木の里

 3月に入り最初の森作業日となった本日5日は、晴天に恵まれ9時の気温は3℃、昼は12℃になりました。作業小屋に到着し、ストーブに火を入れるほどの寒さではないため、お湯を沸かして橋倉さんと二人でコーヒーを飲みながら作業ミーティングを行いました。足尾に向かう途中の日光連山はうっすらと霞がかかっていました。それは春霞ではないかと話になり、季節の変化が感じられる時代はいつまで続くのだろうかと、3月26日に開催される「脱炭素社会を考えるシンポジウム」の呼びかけなどについて話し合いました。

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 今日のメイン作業は、新植樹地に土を搬入するため、渡良瀬商事様と一緒に現場を見ながら10tダンプが出入りできるかどうかを確かめながら、今後の搬入スケジュールを打ち合わせすることです。

 外は暖かいので渡良瀬商事様が来るまでの間、春探しを兼ねて松木の杜、絆の杜、みちくさの庭と各小屋の点検をしました。森を散策しているとシカやキジがエサを探し、耳を澄ませばシジュウカラの鳴き声が聞こえてきました。

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  松木川の清流も幾分ぬるんできたように見え、上流から吹く風にもぬくもりを感じ、春の兆しを感じました。雪が多い冬でしたが、地中にしみ込んだ雪解け水が森を豊かにしてくれることを感じることが出来ました。

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 11時過ぎから渡良瀬商事様と現地調査を行いました。雪はほとんど解けていましたが、大きな岩を除くために開墾したので「ダンプのタイヤがめり込んでしまう危険がある」という話になりました。もう一度来週中に、運転手に現場を見てもらい判断し、連絡を取り合いながら進めることにしました。

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本日の森作業は、橋倉喜一、筆者・大野昭彦でした。

(報告 大野昭彦)

ファンクラブ仲間との議論を深めて森づくり

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 今日(3/5)は、南からの暖かい風が春の気配を運んできてくれた一日でした。明日は一時的に冬型になるそうで、三寒四温の季節になってきました。今朝の朝焼けはきれいで、清々しい気分で一日が始まり、福島県FCの打ち合わせ会議へ向かう阿武隈急行に乗車しました。久々の電車利用で65歳以上のシニア割ワンコイン切符を買って、短い時間ですが楽しい鉄道の旅とシャレこみました。

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 会議には森とも7名が出席し、レジメに則り議事を進めていきました。主に論議を深めたのは、森びとプロジェクト主催の3・26シンポジウムの取り組みでした。視聴は当初予定した場所が使えなくなり、宮城県FCとの合同で行うことにしました。また、年次総会は4/23に南相馬市情報交流センターで開催することを確認しました。

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 森とも皆さんからは、今後も早めの事業計画を出してくれれば休みを入れて積極的に参加していけるとの意見があり、今後の活動が楽しみになりました。P5152429 本日の議論をきっかけにして、各自が今までよりも一歩前にすすみ、シニア世代の裾野を広げていく気持ちになれたことを確認し合い、本日は散会しました。(森びと福島県FC代表 東城敏男)

ウクライナ市民との心の連帯を考えて森づくり

 今年は寒く、雪が多いと感じていたら今日は啓蟄。全ての生き物たちが生存ための活動に動き出す。足尾・松木沢の森でも植物が無機物を有機物に変えて草食・肉食動物たちの命の営みを支え、廃棄された有機物を無機物に還元するバクテリア・菌類の循環(連帯)活動が始まる頃になる。食物連鎖の頂点にいる私たちの生存基盤を持続させている生物社会の循環(連帯)活動に感謝する。 Photo 一種類の木だけでは多様な生きものたちの営みが制限・排除されてしまうので、私たちはその土地に合った木を植えている。人間の都合で一種類の木だけを植えると、その場所はその木に占有される。この木が嫌がる菌や虫等が攻撃を仕掛けると、この地は裸地になりかねない。そんな現場を見てきた経験から、荒廃地以前に生えていた木を調べ、棲息地の標高も気にしながら12~13種の木々を植えている。生存を第一に考えると、多様な生物が社会を持続させていることを実感している。2 多様な価値観や文化を有する人間社会も同様だと思うが、ロシア・プーチン大統領は都合の良い言い訳を述べて、ウクライナに軍事侵攻し、市民の命を奪い、生活を脅かしている。プーチン大統領よ!侵攻中止・露軍の即時撤退!ゼレンスキー大統領も戦闘を即時中止!ウクライナ支援国もウクライナへの武器供与中止!と叫んでみても、悔しく悲しい気持ちは虚しくなる。5 世界の潮流は、「民主主義VS専制主義」という対立構図からウクライナ支援が叫ばれていると感じる。一部のテレビ報道を観て感じることは、ウクライナでは18歳から60歳男性の出国禁止を強いられている市民の自由とはどういうことか、火炎瓶や銃を持たされていることを考えると市民の拒否権はあっても良いのではないか、である。「民主主義」社会では当然な考えであり、多様な意見のひとつではないかと思っている。4

3 ウクライナでは、間もなく、温かい陽射しが射しこむ肥沃な地で、自然の恵みと共に生きていける日々が訪れるはずの季節を迎える。世界各国の市民に平和な生活が訪れることを願って、ウクライナ市民との心の連帯を胸に、足尾の地に鍬をいれていきたい。(顧問 高橋佳夫)

2022年2月27日 (日)

春を告げる風が吹くなかで森作業

 本日(27日)南相馬の天気は晴れ、気温12℃でした。昨日に続く暖かい日で春を告げる風が吹き、春がそこまで来ていることを感じる一日でした。1月10日以降、作業や総会を予定していましたが大雪や福島県のまん延防止法により47日ぶりの会員との対面でした。みんな元気そうで安心しました。集った10名は第5回役員会と森作業を行ないました。Photo
 雫育苗場に10時集合し、温かいコーヒーを飲みながら役員会、渡部代表からは、南相馬市長選挙では桜井勝延氏が惜敗となりましたが、桜井さんの選挙協力に労いの感謝の言葉ありました。またロシアによるウクライナの侵攻は、どんな理由があっても許すことはできない。国際社会が協力して早期に和平へと導いていくことを願いたいとのあいさつが述べられました。Photo_2  役員会は、延期していた第8回応援隊総会成功に向けたタイムスケジュールなどを中心に話し合いました。役員会終了後の作業は、越冬対策の屋根部の防風ネットの撤去、育苗場の草刈り、苗木への散水作業、鎮魂植樹の苗木の選定を行いました。Photo_3

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 次回の森作業は3月11日ですが、東日本大震災から11年目の日ですので、当時の気持ちを共有しあいながらの第1回植樹会場での鎮魂植樹を予定しています。また津波により亡くなった菅野副代表の家族のお墓参りを計画しています。Photo_5  本日の参加者は、渡部代表、松林副代表、菅野副代表、山田事務局、東城スタッフ、道中内スタッフ、松本スタッフ、原田スタッフ、岩橋恵美スタッフと筆者でした。(報告 岩橋事務局)

2022年2月24日 (木)

自然の厳しさと向き合い、氷点下での育樹作業

 昨日(2月23日)、車で森作業に向かう途中、日光連山を見ると男体山が見えません。吹雪いている様子が分かり、足尾も雪かと心配しながら向かいました。日足トンネルを超え足尾町に入ると晴れているので一安心しました。松木川上流の山を見ると、尾根筋だけではなく山の斜面が真っ白です。

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 森びと広場の作業小屋に到着し、寒暖計を見ると-3℃です。作業小屋北側の積雪を測ると33㎝ありました。先に到着した鎌田さんがストーブに火を入れ、大野さんがコーヒーを淹れてくれました。まずは体を温め、作業の打ち合わせを行いました。当初JRFU植樹地の獣害柵の補強を考えていましたが、尾根筋の積雪と寒さから安全を第一に、民集の杜2018年植樹地の枝払いをすることにしました。新型コロナウイルス感染対策でまん延防止等重点措置が3月6日まで延長されたことから、3月の森作業についても打ち合わせを行いました。

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 ホッカイロをポケットに忍ばせ寒さ対策をして民集の杜へ出発しました。民集の杜のゲートを開け、中に入ると雪の上に動物の足跡が付いていました。冬眠もせず走り回る小動物は何だろうと写真に収めました。

 

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 鎌田さんは獣害柵内側のススキ刈りと枝払い。大野さん、加賀さん、筆者は2018年の植樹地の枝払いです。16日に枝払いしたところから作業開始。地面に近いところの横枝を切るために腰をかがめ枝払いをしていきますが、雪が積もっているので長靴が埋まり、つま先が冷たくなってきます。気温も低く、剪定鋏を持つ手も力が入らなくなってきます。右手から左手に持ち替え、手入れを進めていきました。

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 コロナ感染予防のため、会話を控え黙々と枝払いを進めると、あっという間に12時です。「昼飯にしましょう!」と声を掛け、作業を中断し森びと広場に戻りました。小屋の寒暖計は-1℃でした。

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 昼食を済ませ、午後も民集の杜の枝払いです。日本海側の低気圧の影響か中倉山や臼沢の尾根筋に時折強風が吹き、雪が舞い上がっています。杜の中も風が通り抜け、自然の厳しさを体感しました。

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 2018年に桐生ローターアクトの皆さんが植えたエリアに入ると、1㎡あたりの植樹本数が少ないせいか、木々の間隔が若干広く、幹の太さと樹高が高く生長の違いが感じられました。植樹に参加してくれた子供たちよりも小さかった苗木が3年で背丈の倍に生長しています。雨にも負けず、風にも負けず、しっかりと根を張り、幹は太く、源流の杜の一員として生長することを願いました。

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 中倉山に陽が隠れると一段と冷え込みます。3時近くなったので作業に区切りを付け広場に戻り、道具の片付けをして本日の森作業を終了しました。

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本日の森作業は、大野さん、鎌田さん、加賀さん、筆者・清水でした。

(報告・清水卓)