2021年6月 2日 (水)

苗を育て、本を読み、自然に寄り添う生活を考える

202162  6月の森作業が今日(6/2)からスタートしました。10時の集合時には、雨がポツリポツリと降ってきたため、すぐさま簡易テントを設営し打ち合わせを行いました。岩橋恵美スタッフが準備したコーヒーをご馳走になって、直ぐ、作業にとりかかりました。

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202162_2  今日の作業は先月に引き続きポット内の草取り、苗場周辺の草刈り、防風ネットの取り外し、苗木への撒水を行うことにしました。ポット内の草取りをしていた道中内スタッフは、一つのポット内に2種類の苗木が育っていることに気付き、不思議なこともあるものだと話をしていました。

Photo  苗床では淡いピンクの虫取り撫子の花(上の花の写真)が咲いていますが、私たちが種を蒔いたわけではないので風や生きものたちの贈り物だと思いつつ、可憐な花を見つめ癒されていた山田スタッフ(写真上)。

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  休憩タイムでは、森びとプロジェクト代表・中村幸人さんの著『植生からの見る里山』を皆さんに紹介しました。今日も、甘いものに目がない高齢者向けのお菓子と団子を差し入れてくれまして有難うございました。

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202162_4  苗場はかなり乾燥していましたので撒水は時間をかけて、水がポットの底まで浸透していることを確認しながら行いました。また、周りの防風ネットは暖かい潮風を遮断する働きがあり、苗場の苗は暑さで参っている様子でしたので風通しを良くしました。

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202162_6  仮農園場では菊芋、キュウリ、エンドウ、カボチャ、スイカの5種類の野菜が日一日と大きく生長しています。森作業の楽しみとしての家庭菜園にも力が入ります。次回の森作業までには、中村代表の本を読んだ感想や農園場のネーミングを持ち寄ることにしました。本日の作業スタッフは、松林、山田、岩橋、道中内、岩橋(恵)、筆者でした。(報告 東城敏男)

2021年6月 1日 (火)

出会いから新しい知恵を生み出すきっかけづくり

 エゾハルゼミの大合唱で足尾・松木沢の森が賑わっている。「みちくさ」は松木渓谷を訪れる皆さんとの出会いが1年以上もない。命を守ることが第一だから、見えないウイルスへの防御の正しい知識などありえないので接触を無くす他ない。

Photo_15  訪問者といつ会えるのか分からないので、出会った時の話題と自然の素晴らしさを感じる環境をつくりたいと、舎人はその準備を整えている。

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Photo_17  和凧作りの竹ひごと和紙などは用意した。秋には西風に舞う凧あげで子供心を愉しんでみたい。15年間に育てた森(杜)に触れてもらいたいと、散策路を整備し、草刈りを行う計画を立てている。

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Photo_19  「みちくさ庭園」では、草花が咲き、虫たちが蜜を舐め、葉を食べている。野イチゴは白い花を付け、今年も甘酸っぱいイチゴを恵んでくれる。今年は、庭園の中央に野鳥観察の餌台(写真上)を作った。「みちくさ」内の望遠鏡で野鳥の動きを観察してほしい。

 夏が来るとオオムラサキを飼育ハウスで見られるかもしれない。その時には舎人がハウスへ案内する。先日、舎人の松村宗雄さんが、オオムラサキを飼育・観察・保護している阿部蝶吉さんにお会いし、アドバイスをいただいた。その時の幼虫が下の写真。 

20210530     オオムラサキの幼虫

 画一化された大量生産大量消費ライン上の暮らしのリズムで満足させられている生活の「知識」を、森に触れ合うことによって知恵に変換できれば、新しい暮らしが生まれるかもしれない。

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Photo_21  そんな出会いをつくりだしたい「みちくさ」と舎人たち。(広報・高橋佳夫)

2021年5月31日 (月)

“世界を、森に!”の志を持って、足尾・松木沢の森作業

Photo  昨日(5/30)朝9時の気温は17℃、天気は晴れでした。涼やかな風でしたが、雲の流れが速い朝でした。遊動楽舎(みちくさ)の当番はコロナ感染拡大防止のために無し。そのため、森作業に変更しました。途中の足尾ダム駐車場の周辺の道路には車が溢れていました。多分、中倉山登山者の車でしょう。足尾の自然を愛する人々が多い事に感謝です。

Photo_2  加賀さんが煎れてくれたくれたコーヒーを飲みながらミーティング。県ファンクラブ毎に気候変動対策が重要なこと等の話をしながら、森作業は昨日に続き「臼沢西の森」の土留め柵造り。午後は、撒水と甲羅板を「臼沢西の森」の土留め造り場所まで担ぎ揚げることにしました。

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Photo_8  現場は、雑草と石だらけの斜面。ここを耕し、整地します。シニアの二人からすれば、重い甲羅板運び揚げは重労働です。その疲れを癒してくれるのは対岸の景色です。ハゲ山になっている斜面を眺めながらの森づくりの夢を語っていました。

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Photo_10  午後は、早く大地に植えてほしいと語り掛けているようなポット苗に何度も散水しました。中には暑さに参って弱っている苗がありましたので、「臼沢西の森」に植えることにしました。ヤマモミジ、ハウチワカエデ、ウワミズザクラ、クリ、カツラを補植(20本)しました。甲羅板は全て荷揚げすることができました。

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Photo_12  動物たちと遇えることを期待していた動物は姿を見せてくれず、残念でした。

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Photo_14  本日の森作業は、加賀、山本、筆者・弘永でした。私は、下山中に、“世界を、森に!”という言葉の意味を噛みしめました。昨日の森作業は、山本、加賀そして筆者でした。(報告・弘永祐介)

2021年5月30日 (日)

シニアの本気度が発揮された「里親植樹」地づくり

本日は5月29日(土)、足尾の天候は晴れです。午前9時の気温は19℃、暑い1日になりました。

足尾ダムで福原さんと森作業に参加するスタッフを待っていると、リュックを背負った登山者の団体が通り過ぎました。中倉山の「孤高のブナ」に会いに行くようです。 

作業小屋に着き、本日の森作業についてミーティング行いました。本日は、臼沢西の森「里親植樹」の植樹地づくりを行うことにしました。

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軽トラに唐グワ、スコップ、鉄筋、ハンマー、背負子などを積み込み、臼沢西の森に向かい整地作業を開始しました。

 臼沢の森の前に保管してある甲羅板を背負子に積みます。運び上げる作業は、甲羅板が長いので入口ゲートに入るときや金網沿いを歩くときは体勢を横向きにして運ばなければなりません。岩が多く足元に注意しながら運びました。黒土は、20リットル入りの袋を25袋運び上げました。

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臼沢の森入り口に保管されてあった甲羅板をすべて運び上げました。筆者も含めて、4人の高齢スタッフでやりきってしまったことに驚きました。

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 昼食後の休憩時間に、先日26日に鎌田、福原両スッタフが、アオキやヤマザクラ、モミジなど26本を補植した壬生北小学校の子供たちの植樹地を見に行きました。その後、「みちくさの庭」に小鳥たちの“ミーティング台”をクマや猿に壊されないようなものを作ったというので福原スタッフに案内してもらい見に行きました。

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 午後の作業は、階段左側の急斜面に横列の配置を決めて、甲羅板2枚を鉄筋で支え、土留めづくり作業を行いました。臼沢西の森の新たな植樹地は17段つくれることが分かり、最上段の列は甲羅板13枚分の長さがあることがわかりました。作業を終え、スタッフからは「やりきったことに感動した」と感想が出されました。

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「みちくさの庭」の草花たちとキジの夫婦に癒され、森作業の疲れも吹き飛ぶ一日になりました。参加された森びとスタッフ・サポーターの皆さんお疲れ様でした。 

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本日の森作業は、加賀、福原、済賀、筆者・大野でした。

2021年5月29日 (土)

精一杯の背伸びをした温暖化対策を突き付けられました

 足尾町・銀山平を流れる庚申川。その水辺にひっそりと佇む九輪草(クリンソウ)が今満開となって、赤やピンクの輝きを放っている。しかも、昨年よりも群生地を広げ、力強く生きています。

Dsc_0918  他方、人間は、コロナ・コロナと右往左往して政治も経済もガタガタになってしまっています。収束の展望は見えず、その上、温暖化が進めば、永久凍土の中から未知のウイルスが出現してくるのではないかと心配です。

Dsc_0930  森びと栃木県ファンクラブは先月、異常気象の元凶となっている地球温暖化の危機を、もっと広く地域へ拡げられないかと思い、森びとプロジェクトが作成したアンケートを取り組むことにしました。

Dsc_0910  私は、アルバイト先の皆さんに協力してもらいました。狭い行間に自分の考えを沢山書いてくれた方がいましたので、それを読んで私はとても嬉しく思いました。アンケート結果では、殆どの人が自然環境の変化、気候変動を気になっていました。しかし、生活の中ではその対策は皆無であり、税金の使われ方や行政の施策に関しても把握していないようでした。

Dsc_0911  意見を伺って感じたことは、温暖化は気になってはいますが、何をすればよいのか分からないようで、結局は政治家任せになっていることでした。改めてアンケートの意味を噛みしめ、精いっぱいの背伸びをして、友人知人に木を植えることを呼びかけていくことにつなげていくことの大切さを思い知らされました。(栃木県FC・橋倉喜一)