2021年4月 4日 (日)

地道に木を育て、小さな森の恵みに寄り添いたい

 毎年、大雨の被害や巨大台風の接近を目の当たりにしていると、後輩や孫たちのこれからの暮らしが気になります。

1  言うまでもありませんが、地球温暖化は、主に人為的に排出される温室効果ガスの増加が原因です。更に、森林破壊によって自然の適応能力が衰退し、持続可能な生態系が崩れつつあります。地球温暖化に少しでもブレーキをかけるため、想いを共有する仲間に呼び掛け、一本でも多く山に木を植え育てる活動に共感し、これまで実践してきました。 

Dsc00979  一方、で自然の厳しさも実感しています。ポット苗や補植した苗木が枯れてしまうこともあり、なかなか思い通りに進まない現実があります。また、猛暑の中での除草作業や補植作業は辛いものがあります。しかし、猛暑だろうと、大寒波だろうともその場でじっと耐えている苗木の姿を見ると、森に寄生することでしか生きていくことができない人間として、今できること地道に取り組んでいきたいと思います。

Dsc00977

Dsc00976  森の防潮堤の木々たちは、毎年、私たちの活動を加勢してくれています。(宮城県FC・林 雄一)

2021年4月 3日 (土)

遊働樂舎(みちくさ)本日オープンしました。

 コロナ禍が収束どころか拡大する中でありますが、みちくさ開設10年目をスタートしました、Cimg0026_dsc7454本日の松木沢渓谷の朝は、気温10℃でくもり空でしたが時より日差しがありました。肌寒いさわかぜが吹き抜けるみちくさで、ストーブに火をつけ感染防止を徹底して森ともの皆さんをお待ちしました。_dsc7444訪問者を待つ間、舎人としてのスキルや心構えについて話し合いました。あわせてみちくさ庭園を散策すると花々が10年目のオープンを歓迎してくれました。Cimg0054シャクナゲCimg0045アセビCimg0089カタクリ

午後は、二手に分かれて4月29日の中倉山ブナ保護の準備と松木、新松木、民集の杜の獣害柵の点検を行いました。

心待ちしていた「森とも」の訪問者は残念ながら今日はおりませんでしたが、自然豊かな足尾松木沢渓谷で歴史や環境について感じていただけることを願っています。休日・土日は「みちくさ」を開舎しておりますのでお立ち寄り下さい。Cimg0034

ウワミズザクラ

舎人の塚崎さんから沢山のお菓子を頂きました、有難うございました。

本日の線量:0,090μSV/h  舎人:小川・大野・塚崎・松井

2021年4月 1日 (木)

足尾・松木沢の桜は最速の開花宣言です

 毎週木曜日は散水の日なのだが、日曜日に雨が降ったので撒水の予定をしなかった。ただ、観測史上初の暖かさという日が続いているので、苗木が水を欲していると思い、苗床に向かった。

2_2

Photo  現場に向かう途中、足尾ダムゲート近くの桜が咲き始めていたので、松木沢の桜はいかがなものかと思っていたら、桜は咲きはじめていた。足尾・松木沢の開花宣言です。最速の開花です。

Photo_2

Photo_3    ミツマタは満開です

Photo_4  彼岸を過ぎてからの足尾・松木沢は異様な温かさが続き、シニアの私は月末にモモヒキを脱いでしまった。那須烏山市に住む妹からは、タケノコを掘った写真が送られてきた。これまでに体験したことのない天気が続いている、とみんなが言っているという話が聞こえている。

Photo_5 足尾駅の桜は満開(上・下)

Photo_6  ポット苗の上部の土は乾いていたが、ポットの中は湿っていたのでホッとした。それにしても「複合災害」(ウイルス感染と気候変動による災害)への向き合い方が試されている私たちのようだ。(森づくりサポーター・橋倉喜一)

2021年3月29日 (月)

何気なく使っている水の有難さを忘れない生活をいつまでも

 10年前の3・11を忘れないようにしよう、と思い、地震で倒れ傷ついた洋服ダンスと食器戸棚を今でもそのまま使い続けている。それを見ると当時の事を思いだす。Dscn4564 当時、一番困ったことは停電、断水だった。コンビニに駆けつけた時には、水や食料品は殆ど無かった。電気ポットに残っていたお湯とカセットコンロでインスタントラーメンを作り、息子と一緒に食べたことは今でも鮮明に覚えている。トイレは、ふろの残り湯を利用できた。翌日から、人生初の給水車待ちの生活となった。            

Dscn4554_2 当時のニュースでは、湧き水で多くの人々が救われたことを報道していた。子供の頃は、各家庭には井戸や湧水があって、「水神様」を大事にしていた。正月には、お供え餅を井戸に飾り拝んでいた。Dscn7176 以前、「森びとさん達が植樹をしてくれたお陰で松木川の水が綺麗になり、魚が増えて、釣り好きの私は大喜びです。」、という言葉を聞いて嬉しくなった。15年間、森づくりをしてきたことが釣り人に分かってもらえた気がした。そういえば、これまで松木川では見たことのないカワウ、シラサギが現れるようになった。Dscn7249

Dscn4586  これまでは、雨が降ると、岩に僅かに積もっていた土砂が一気に松木川まで流されていた。しかし、草木が増えると、葉と落ち葉のクッションで雨の勢いが弱まり、地表には柔らかに落ちる。浅い土もしっかりと水を溜め、土砂の流出を弱めます。地中にしみ込んだ雨は、ミネラル豊富な水になって沢から川に流れ込む。松木川も自然の循環が甦りつつあるのかもしれない。カワウ、シラサギはそのような自然の循環を感じとっているのかもしれない。命の営みに欠かせない水。これからも森と水の有難さを忘れないようにしたい。(栃木県FC・橋倉喜一)

2021年3月28日 (日)

土を運んで、意見を交わして

今日は臼沢西での集中作業と意見交換会を行いました。曇り空からぽつりぽつりと冷たい雨があたる空模様で、午後からは本格的な雨に見舞われました。春はもう少し先のようです。そんな中でも、あかちゃんキジと、寝ぼけたシカと、賑やかなサルが出迎えてくれました。

Img_4138

午前のメンバーが集まると、冒頭は、運営委員である大野さんと清水さんの挨拶で開始です。仁平さんの奥様からの差し入れ(焼き菓子)を頂きながら今日の作業を確認しました(美味しかったです。ありがとうございました!)。

Img_4141

午前中は、集まった13人で、森びとで今年から始める「里親植樹」の会場となる、臼沢西の植樹地に腐葉土を運びあげる作業を行いました。「里親植樹」は足尾にくることのできない方々の代わりに木を植える活動で、1000円の寄付を頂いて森びとが1本の木を植える、というものです。

Img_4149

Img_4150

Img_4151

雨で重くなった腐葉土は、お店の売り場にあるものに比べて倍はありそうな重さです(私の脳内比)。それでも黙々と、最終的には1時間半をかけ、13人で243袋を上げ終えました。いつものスタッフは平気な顔をして軽々と作業をしていましたが、久々のメンバー(私とか)はかなりヘビーなトレーニングとなりました。

Img_4152

臼沢西は、以前は大きな岩が散らばるガレ場で、木が植えられるような場所ではありませんでした。足尾のあたりもそうですが、荒地での植樹はたいてい重機を使って整地したところに木を植えることが多いのですが、森びとは基本手づくりで地球にやさしい森づくりをしています。長い時間をかけて植樹ができる環境に作りかえることができました。

Img_4154

このような大変な準備と手間をかけて「里親植樹」事業の準備を進めています。たくさんの皆さんが間接的にでも木を植えてくれることができたら本当にうれしいですね。

午後からは足尾のスタッフと担当の運営委員が集まって、来年度の森びと事業について意見交換を行いました。外のうんしゅう亭で行う予定でしたが、気温が低く、雨も強くなってきたので、部屋の中で換気に注意しながら薪ストーブを囲んでの会議となりました。森づくり代行「里親植樹」、植えた木々のブラッシュアップについて、4/29の中倉山ブナ保護登山などがテーマで、皆それぞれの意見を出し合い、充実した時間を過ごすことができました。

Img_4162

本日の参加者:弘永、小川、加賀、鎌田、山本、済賀、仁平、高橋、清水、宮原、大野、橋本、福原、橋倉、井上(報告:小黒)

Img_4163