2021年11月 3日 (水)

秋晴れの下で、足尾『中倉山のブナを元気にする恩送り』を開催!

 本日11月3日(水)、足尾『中倉山のブナを元気にする恩送り』を開催し、森びとスタッフと森ともの皆さん28名で「無言の語り木」“孤高のブナ”に元気を届ける活動を行いました。新型コロナウイルス感染者数が減少傾向にありますが、感染予防に努め取り組みました。

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 足尾ダムゲートに7時に集合。久蔵川にかかる橋を渡り、「足尾に緑を育てる会」にお借りした広場に参加者の車を駐車させていただきました。

 そこから、登山口を目指し、仁田元川沿いの道路を1時間ほど歩くと登山口に到着。森びとスタッフが出迎えてくれました。天候は秋晴れとなり、絶好の登山日和となりました。

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 登山口でブナの根を保護するための黒土10ℓ1袋と植生袋2枚を参加者に持っていただき、コロナ感染予防のため、少人数のグループに分けて距離を保ちながら中倉山山頂を目指しました。地上スタッフを除く24名でブナを目指しました。

 

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  つづら折りの登山道を登ると木々の葉も色づき、足もとには落ち葉が積もり始めています。枯葉で足を滑らせないように注意しながら登りました。こまめに休憩を取り、水分補給をしながら登りました。

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 登りはじめて1時間、最初の尾根に到着し小休憩をとりました。南の山々の斜面は紅葉のピークは過ぎたようですが、黄や赤が点在し、遠くには頂が雪で真っ白な富士山を眺めることができました。木々の彩を楽しみながら登り続けて2時間。10時に中倉山の尾根に到着しました。煙害に耐え、現在は気候変動に耐え生きる「無言の語り木」“孤高のブナ“が私たちを待っていました。

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 24名の参加者が全員到着し、リュックから黒土の袋を取り出してもらい、済賀スタッフ、鎌田サポーター、矢野さんが植生袋づくりのデモンストレーションを行った後、2人一組となり植生袋に黒土を詰めました。30枚の植生袋をブナの北斜面の土壌がむき出しとなっている場所に張り付けました。

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 2018年から張り付けた植生袋は周りの笹や草と一体化しており、根で土壌を押さえています。

 ブナの根を守るため登山ルートに張っている麻ロープが劣化し、所々切れており、大塚さんと小川さんが張り替えてくれました。

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 ブナを見ると葉を落とし始め、冬に備えているようです。枯れた枝も見受けられ、厳しい環境下で耐えるブナの「叫び」が聞こえてくるようです。

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 遠目にブナを眺めると、ブナの生える北側に草のエリアが広がっていますが、東西の北斜面は崩壊が止まらないようです。日光森林管理署の徳川署長、伊藤森林官に斜面の状況を見ていただきましたが、まだまだ崩壊地は広く、市民やボランティアの努力には限界があり、国有林を管理する林野庁や自治体など行政が「本気」になり、崩壊地の土砂の流失を止め、緑化していかなければならないと感じました。

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 作業終了後、全員で集合写真を撮影しました。その後、徳川署長からご挨拶、参加者から感想をいただき、森びとを代表して副代表の清水からお礼を述べました。

 

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  早めの昼食をとり、11時に下山を開始しました。尾根伝いを戻り、ツツジのトンネルをくぐり抜けていきます。

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 北側の松木川沿いに目を向けると、森びとプロジェクトの植栽地、臼沢の森や松木の杜、民集の杜の木々が色づき、一幅の絵画を見るようです。森の中では落ち葉を食べ分解する土壌動物が忙しく働き始め、冬に備え木の実を食べ、命をつなぐ動物たちの営みもおこなわれていることでしょう。

まだまだ荒廃地は広く、温室効果ガスの吸収源であり、いのちの源でもある森づくりは世界的な取り組み課題です。英国グラスゴーに各国の首脳が集まり「国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)」が開催されました。(10月31日~11月2日)温室効果ガス排出削減と同時に、吸収源である森と海を元気にする政策目標も一致させて欲しいと願います。

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 12時30分に登山口に到着。登山口に待機している加賀さんから参加者の皆さんに冷やした紙パックのジュースが配られ、乾いた喉を潤しました。

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 本日の「中倉山のブナを元気にする恩送り」参加者の車を止める駐車スペースを提供していただきました「足尾に緑を育てる会」の皆さま、横断幕作成に協力をいただきましたJREU大宮の皆さま、同行していただきました日光森林管理署・徳川署長様、伊藤様、共同通信社・鰍澤様、大変ありがとうございました。本日参加していただいた皆さま大変お疲れ様でした。

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 本日の参加者は、徳川さん、伊藤伸さん、鰍澤さん、野澤さん、福田さん、伊藤典さん、木村邦さん、目黒さん、鎌田順さん、荒川さん、ザイさん、カエルさん、矢野さん、木村有さん、鈴木さん、山田さん、山内さん、大川さん、鎌田さん、大塚さん、橋倉さん、加賀さん、小川さん、弘永さん、坂口さん、済賀さん、そして筆者でした。(報告・清水)

 

緊急事態宣言解除、賑わいが戻り始めた?足尾・松木沢

   今朝9時30分の足尾の天気は晴れ、気温は17℃でした。日光ICから渋滞となり、ノロノロ運転となりましたが、紅葉を楽しみながら足尾に向かいました。

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   足尾に着くと、中倉山ブナ保護のお手伝いをされていた加賀さん、橋倉さん、坂口さんがみちくさを開いてくれていました。

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 最初の訪問者は、日光市から来られた女性。「いい天気に恵まれ、ひとりで松木に来てみた。途中で「みちくさ」さんで一休み。いろいろなお話を聞くことができました。荒れた山に木を植えてくださっていると。頭がさがります」とノートに書いて下さいました。ぜひまたお越し下さい。

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 加賀さん、橋倉さん、坂口さんは松木の森にあるサクラに獣害防止のための幹ガードを捲きました。

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 松木の森の様子です。

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 みちくさ広場にも赤や黄色に染まった紅葉と緑の木々がキレイです。20211103_110613

 今日は陽気が良いため、松木沢を目指すハイカーが目立ちました。トイレを利用される方は多かったのですが、訪問者は少なかったです。また、ベンチでランチをされる方が2組いらっしゃいました。みちくさの庭には猿がひなたぼっこに訪れていました。20211103_131641

 2組目は茨城県牛久市から来られた榎本夫妻。同郷のスタッフ・済賀さん曰く、ご主人は森づくりに携われている方だということでした。ぜひまたお越し下さい。

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 その後、林子さん、そして中倉山から下山された大塚さん、清水さん、済賀さん、共同通信の記者さんが来てくれました。お疲れのところありがとうございます。

 緊急事態宣言が解除され、外出する機会も増えることと思います。今週いっぱいは紅葉が楽しめそうです。みちくさも今年は11月で閉舎します。感染症対策をされて、足尾・松木沢にお越し下さい。

20211103_093703_2 本日の舎人は加賀、小林。放射線量は0.103μSv/hでした。

2021年11月 2日 (火)

足尾の森は紅葉真っ盛り

 足尾に向かい、日足トンネルを抜けると「わぁ~、キレイ!!]と声が出るほどの紅葉が目に飛び込んできました。先月27日に来た時には「まだまだだなぁ」と思っていたのですが、赤や黄色、緑のコントラストが見事に朝日に映えていました。Img_2508Img_2506 Img_2510今日の作業は、17日から始まる臼沢の森の階段の修理のための横杭200本、縦杭400本の搬入があり、荷卸しと明日の中倉山「無言の語り木」(孤高のブナ)を元気にする恩送りの準備をすることです。運搬の車が予定より早く到着したので打ち合わせも無く直ぐに作業に入りました。濟賀さんの提案で臼沢に運ぶのに便利なように、直接軽トラックに降ろして貰いました。

Img_2516 Img_2518 軽トラに積めない残りの杭は、黒土置き場の横に置きました。その後、軽トラの分を臼沢の入り口まで運び、パレットを敷き、杭を手作業で降ろしました。

Img_2523 Img_2528 Img_2530 午後は坂口さんも合流し、明日の中倉山ブナ保護の準備です。10ℓの土と植生袋2袋をビニール袋に入れたもの11セット、土を半分にしたものに植生袋1袋を入れたもの8セットを作りました。その他、植生袋を打ち付けるペグ、ゴムトンカチ、駐車場と登山口の目印となる「森びと旗」、背負子などを濟賀さんの車に積み込みました。

Img_2539 Img_2543 本日の作業はこれで終了ですが、杭が思ったより太く、臼沢への荷揚げには苦労しそうだなと濟賀さんと顔を見合わせ、臼沢の森を見上げました。

Img_2544 Img_2547 本日の作業スタッフは、濟賀さん、坂口さん、筆者でした。(報告:加賀春吾)


名取市の小さな「森の防潮堤」の機能を実感したい

 東日本大震災から10年の今年、津波被害から少しでも命や生活が助かる森をつくろうと始まった名取市の森の防潮堤づくり。私たちは「いのちの森」と称して苗木を植えて、育樹活動を継続しています。Dsc01082 その樹木は二酸化炭素を吸収しながら生長していますが、新緑や紅葉の時季には私たちの目や心を癒してくれています。今は、落葉樹の葉が色づき始めました。

Dsc01086 やがて葉を落として、寒風吹くこの地で厳しい冬に耐えていかなければなりません。落ち葉は土壌分解動物に分解され、砂と塩分が混じる土に栄養を恵んでいます。Dsc01084 今年は初めてヤマグリが実を付けてくれましたが、最近、森に入ってみるとその実は無くなっていました。食物連鎖が始まっていることを実感できていることを実感できました。12月1日には、当ファンクラブの仲間達とこの森の観察会を予定しています。改めて、森と生きる私たちの生存を考えてみようと思っています。(宮城県FC・林雄一)

2021年10月31日 (日)

曇天の秋の一日を味わいました

 本日の足尾・松木の9時の温度は10℃でした。天気は曇りで大変寒い朝でした。早速、薪ストーブに火を付けて遠赤外線の暖かさでホットした気持ちになりました。天気予報ではでしたが、現地は雨が降りそうな雲行きでした。Dsc05971 午前中の作業は、「臼沢の森」の階段補修用資材の置き場にパレットを敷きまとた。「臼沢の森」のヤマモミジの色が悪い」と橋倉さんが心配していました。今日から英国グラスゴーで始まるCOP26の野心的な対策に合意し、私たちの生存の危機を回避できることを望むばかりです。Dsc05975
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その後、橋倉さんは車の通行が見づらい場所の道の草刈りをしてくれました。松木渓谷入口を散策する方々の安全を考えての草刈りでした。続いて、みちくさの庭のドウダンツツジの周りの草刈りも行ってくれました。鮮やかな赤色のドウダンツツジの輝きが増した感じです。Dsc05978  みちくさの前を9時過ぎに5名のロッククライマーの皆さんが通過するときにお声掛けをしましたら「帰りに寄ります」と返事を頂きました。その後、若い男性が大きなリックを背負っていましたので声をかけると「4泊5日で尾瀬まで行きます」と元気な声がかえってきました。熊が出るので注意してくださいと伝えると熊防止スプレーを見せてくれました。準備万端で安心しました。Dsc05979
 昼になると小雨が降り始めました。朝に御声掛けをした5名のロッククライマーが寄ってくれました。皆さんたちは、山岳ガイドの佐藤博さん指導でロッククライミング練習ということでした。天候悪で不十分な訓練でしたと残念がっていました。佐藤さんは、50年前にこの地でロッククライミングをはじめていた大ベテランでした。冬にはアイスクライミングもされているらくし、「近年は、上まで凍らなくなっている。明らかに地球温暖化の影響で困っています」と言っていました。Dsc05981Dsc05977
松木の木々も色好き始め、本日は曇天の一日でしたが小さい秋を感じることが出来ました。夕方、雨が上がりましたので帰路に着きました。Dsc05982 本日の舎人は、橋倉さんと済賀でした。本日の線量:0,103μ?でした。(報告・済賀正文)