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2020年3月の20件の記事

2020年3月15日 (日)

森づくりを共にすすめる心をひとつにするホワイトデー

 昨日の足尾は草地一面が真っ白なホワイトデーだった。お菓子屋さんの宣伝ではない春雪で、凍った土が緩んで草木へのプレゼントだったろう。人間社会では男性から女性にお返しをする日がホワイトデーらしい。私にとってはお菓子屋の宣伝マンではないと粋がっているのだが、カミさんから初めてもらったチョコの嬉しかったことは今でも忘れない。

Photo  お菓子屋の宣伝に流されることはないが、カミさんと話をする時の私の気持ちの表し方のひとつとして御菓子を用意することは良いのかもしれない。自分(人間の)の都合を押し付けるだけでは森は育てられないように、気ままな自然界と向き合ってきたからこそ今の森はある。

Photo_2  地球温暖化にブレーキをかけいくための森づくりを社会に広げていくためには、この運動に共鳴してくれる方とその心をひとつにしなければ森づくりは始まらない。

Photo_3  入院で世話になったカミさんに自分の気持ちを伝えるためには、その手段は色々あってもよいと思った。昨日は、そんなことを足尾から教えられた私のホワイトデーだった。(事務局員:加賀春吾)

“新松木の杜”の枝伐り作業、雪の花が咲きました。

 低気圧の影響で寒の戻りとなった本日3月14日は、朝から雨が降り寒暖計は1℃です。
鎌田さんがナラの薪を持って来てくれたので、ストーブの火力もいつもより強く感じます。暖をとり、コーヒーを飲みながら作業打ち合わせを行いました。午前中参加の加賀さんにポット苗の撒水をお願いし、他のスタッフは“新松木の杜”の枝切りを行うことにしました。

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 雨に雪が混じるようになり、カッパを着て、ノコギリ、ナタを準備して新松木の杜に向かいました。
“新松木の杜”は東日本大震災が発生した2011年の秋から植樹を開始した場所です。大津波の被害を受けた太平洋沿岸に、「森の防潮堤」づくりを計画していた福島県南相馬市の桜井市長(当時)が植樹に参加していただいた杜です。
 足尾での「その土地本来の木による本物の森づくり」は、「南相馬市鎮魂復興市民植樹」へと繋げられ、「いのちを守る森の防潮堤」を目指し南相馬市民の皆さんの育樹活動が行われています。

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 “新松木の杜”は植えた幼木が7mほどに生長し、葉が茂ると林床に陽が当たりません。草本層が元気になるように、木々の横枝を伐りました。
徐々に雨から雪に変わり、手袋も濡れて冷たくなり、身体も冷えてきます。
枝に雪が積もり、樹氷のようです。紅く色づいたモミジの枝には雪の花が咲き、私たちの目を楽しませてくれます。

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 昼食休憩で作業小屋に戻り、冷えた身体を温めました。

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 午後も引き続き新松木の杜の枝切りを行いました。鎌田さんは草刈機で枯れ草払いをしてくれました。
水分を多く含んだ雪のため、積もった雪はシャーベットのようです。
雪の降り続く中での枝切りは“モミジ平”まで進んだところで3時を過ぎ、作業を終了しました。道路を挟んだ北側のカラミの斜面が雪に覆われスキー場のようです。

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 小屋に戻り道具の後片付けをし、本日の作業を終了しました。
本日の森作業参加者は、鎌田さん、橋倉さん、小川さん、弘永さん、加賀さん(AM)、筆者・清水でした。

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(報告:清水 卓)

2020年3月12日 (木)

 “本当の春はまだまたかな”と思う南相馬市

 東日本大震災と東京電力福島第1原子力事故から9年が経ちました。安倍首相は、復興は着実に進んでいると言っていますが、地元住民の筆者からすれば道半ばだと思っています。何故なら、社会インフラは復旧してきましたが、避難者が4万8000人もいるということは故郷に戻れない訳があるからではないでしょうか。富岡町から浪江町の沿線人口はまだ10%程度であり、大熊町のアンケート調査によると約60%の住民が帰還しないとのことでした。

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P1050180  そんな中、JR常磐線は原発事故により不通だった浪江駅~富岡駅が開通(3/14)します。東京圏からの仙台駅までが線路によって繋がりますが、心の復興が進んでいない中では今後の常磐線の運行が心配です。

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P1050169  今年で8回目を迎える森の防潮堤づくりの市民植樹祭の準備も始めなければなりません。市民植樹祭を応援している「応援隊」の事務局の一人として、筆者は昨年応援してくれた助成金の活動報告書と収支決算書作成に追われました。いただいた助成金では刈込鋏や培養土を購入することができました。助成金には心から感謝しています。

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P1030265  第8回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭は原町区北泉地区で開催される予定です。6月7日の本番には県内外からのボランティアと森びと会員の参加をお待ちしています。大震災と原発事故の被災地に立っていただき、命を育む営みの基盤となる森を皆様でつくっていただければ幸いです。(理事 岩橋 孝)

2020年3月11日 (水)

9年前の悲しみを分かち合い、“脱原発都市宣言”の市民の誓い

2020311  今日は、東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から9年目を迎えました。

2020311_2  私たち応援隊は、10時に南相馬市育苗場に集合しました。今年は、鎮魂と復興に向けて祈念の補植作業と黙とう、家族が被災された菅野応援隊副代表宅へお焼香にうかがうことを提起し作業に入りました。

2020311_3  苗木(タブノキ、ヤブツバキ、シャリンバイ)40本を育苗場の海岸近くに祈念補植を行いました。その後、今年6月7日に開催する第8回南相馬市鎮魂復興市民植樹祭会場の原町区北泉地区内を見て回りました。すでにマウンドもきれいに整備されており植樹祭当日が待ちどおしくなりました。私たちはこの海岸線で黙とうをささげました。

2020311_4  その後、菅野副代表宅にうかがい、亡くなられたご家族に線香をあげ、悲しみを分かち合いました。菅野さんからは、被災後の苦労話や野馬追の話などをお聞きし、菅野さんからは「これからも応援隊の一員として頑張っていく」という決意を受け、胸が熱くなりました。

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2020311_6  世の中、気候変動による地球温暖化や新型コロナ感染等と生存が大変な状況ですが、私たち応援隊は市民に寄り添って、「脱原発都市宣言」の市民として再び悲しい別れがないことを誓いあって散会しました。 

2020311_7 今日の作業スタッフは渡部、松林、筆者でした。(報告 東城敏男)

2020年3月 9日 (月)

春の足音が聴こえだした足尾・旧松木村

 快晴の足尾・松木沢の朝、中倉山は写真(下)の通りで、気温は9度ありました。

Photo  鹿も気分が良さそうで、ひとつの群れがのんびりと草を食べていました。猿も温かい春の陽ざしを浴びて毛づくろいをしていました。

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Photo_3  今日は一人なので無理しない作業で、ペンキ塗りをしました。先月、岩を削った「民集の杜」にペンキを塗り、春の松木村跡地を訪れる皆さんを待つことにしました。

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Photo_4  午後は、「みちくさ」室内の雑巾がけをして、静かで穏やかなひと時を過ごしました。

2 (報告 高橋佳夫)

2020年3月 8日 (日)

雨上がりの森の中での作業は気分が最高!

 足尾の天気は天気予報通りで10時には小雨が止みました。気温は7度で雨上がりの湿気は気持ちがよかったです。

Photo  朝方は雨が降っていたので森作業を変更、エノキとクヌギの移植を行いました。

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Photo_4  午前中に移植を終えようと、手際よく根の周りを伐り取り、一輪車に載せて「オオムラサキ園」(仮称)へ移動。

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Photo_6  培養土をたっぷり入れて、根が風で動かないように支柱で幹を支えました。移植は予定通りに終わりました。

Photo_7  この園にはミシガン大学生たちの想いが詰まった桜を植えました。ところが若木の樹皮は猿に食べられてしまった箇所があるため、朝の布を包帯代わりにして幹をガードしてやりました。

Photo_8  昼食休みは、通常総会ではどんな議論をつくっていこうか等を話し合いました。午後は、昨日の「松木の杜」の枯れ草刈りと枝の片づけをしました。杜の半分の枯草を15時まで刈りました。

Photo_9  後は、刈り払い機の点検をして作業終了です。雨上がりのしっとりした春陽はとても身体に良い感じがしました。今日の作業は、鎌田、加賀、小川そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2020年3月 7日 (土)

植樹10年を迎えた足尾・松木村跡地の「松木の杜」の若葉が待ち遠しい

 2009年に植樹した「松木の杜」の木々はクヌギ、コナラ、コブシ、ナツツバキ、シラカンバが樹高では3㍍から5㍍、幹はコナラ、クヌギ、シラカンバが径20㌢程です。生長が遅いブナ、ナツツバキ、コブシ、ヤマモミジは背が高い木陰によって太陽エネルギーの吸収が弱くなっています。今日の作業は、植樹から10年を迎えた「民集の杜」の枝を伐り、太陽エネルギーが吸収できる環境をつくりました。

Photo        アセビの花が眩しい

 朝のミーティングでは新型コロナウイルス感染予防に向き合う政府と私たちの姿勢を巡って話し合いをした後に本日の作業開始。各自の身長程の高さまでの枝を伐りました。様々な思いをもって枝を伐りました。

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Photo_4  昼食後は、春の温かさと静けさを満喫するかのように、しだれ桜の下でのんびりしていたスタッフ。

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Photo_6  午後も作業を続け、3時過ぎに枝伐りは終わりました。若葉が輝く頃には、大地にしっかり根を張っている幹が見える今までにない森の様子が見られるでしょう。

1  今日の森作業は、山本、橋倉、弘永、清水、塚崎そして筆者でした。(報告 高橋佳夫)

2020年3月 6日 (金)

足尾町民の心が宿った野バラを「みちくさ庭園」に植えました

 昨日の午後の天気は吹雪でした。啓蟄ということで足尾の虫たちの動きは見られませんでした。

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Photo_14       ホオジロが凍えている様でした

 今日の朝は写真(下)のように青空に雪の薄化粧した山並みが鮮やかでした。

Photo_3  今日から森作業の集合時間はたさ9時になり、今日は足尾赤倉ロータリーで待ち合わせ。いつもお世話になっている塚原さん宅の野バラ2本を「みちくさ庭園」へ移植する作業が9時から始めました。

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Photo_5  塚原さんからは、「大きくなってしまったのでトサミズキも移植してください」ということで、根を掘りました。ところが根はしっかりと桜の根と絡み付き、作業は1時間以上かかりました。

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Photo_7  森びと広場に着き、早目の昼食を食べて移植作業にかかりました。鹿に食べられないかと いう心配をしながら、バラは「みちくさ庭園」の入口の両側に植え、枝を柵に這っていくようにしました。小さな葉が開いていますで、元気な葉で柵を覆ってくれることが楽しみです。

Photo_9  その後は、春分の日以降に移植するエノキ4本とクヌギ1本に目印を付けました。森びと広場横の「オオムラムラサキ園」に植えて、オオムラサキが乱舞する園を目指します。

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Photo_11         天然繭が数個みつかりました

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Photo_13  「松木の杜」では、梅の蕾が膨らみ、足元では“林平スイセン”が顔を出していました。今日は静かな草木の息吹を聴きながら、清々しい青空の下で作業できたことに感謝しています。本日は、松村宗雄、福原そして筆者で作業しました。(報告 高橋佳夫)

2020年3月 3日 (火)

桃の節句日、快晴の中での森作業

足尾に向かう途中の日光連山

Photo 今日の足尾は、ご覧の通り快晴、気温9℃(9:00)でした。

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Photo_4 今日は、桃の節句の甘酒はありませんが、コーヒーを飲みながの作業打ち合わせ。培養土(4月29日、無言の語り木“孤高のブナ”を元気にする恩送り用)移動、蝶の庭に移植するエノキ用の穴掘り、草刈り機整備点検、草刈りを決めて作業開始。

Photo_5 培養土置場から70袋を軽トラに積み込み、下のビニールハウス内に移植しました。

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70 蝶の庭では、大きな石と悪戦苦闘して4つの穴を掘り起り、いつでも移植できるように培養土を運びこみました。

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Photo_10 四台の草刈り機を整備点検、ガソリンを入れて起動を確認して、道路脇の「松木の杜・新松木の杜」草刈りをしました。

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Photo_12 鎌田さん、加賀さんお疲れ様でした。報告小川

2020年3月 2日 (月)

孫と祝うひな祭りに木を植えよう

 明日は桃の節句・ひな祭りです。草木が芽生える3月、外を歩くと色彩をまとった植物が目に留まります。何故か心がうきうきします。子供のころは、こし餡たっぷりの草もちを食べられることで早春を感じていました。間もなく啓蟄ですので、私の田舎では真っ白なコブシや桜の蕾が膨らみ、農家の方は種まき準備がはじまります。

P2243181  孫には、「ひな祭りは“永茉ちゃん”が今年も健康でいられるように」とお願いする祝い事だと伝えています。各地では、神社の石段や温泉街の旅館にひな人形を飾り、街おこしに役立っているようです。私の家の近くにも雛飾りが見える商店街があります。

P2243180  今年は冬をスキップして春が来てしまったので、桃の節句の季節感は薄く感じます。子や孫の季節感を育んでもらうことが心配になります。素晴らしく有難い日本の四季と共に、緑豊かで安心して暮らせる地球の未来に危機感をもっているのは私だけでしょうか。

P2243199 「パリ協定」で約束された二酸化炭素削減目標が達成したとしても、世界の気温は2030年までに1.5℃以上も上昇すると言われています。政府は、二酸化炭素削減の技術開発を進めています。その可能性に期待しますが、それは温暖防止の本質的解決にはなりません。     世界の多くの科学者は、「2050年までに排出を実質ゼロにするためには今後10年間が大事だ。このまま温室効果ガスを排出し続けるならば、100年に一度と言われている大災害が毎年のように発生する」と警告しています。

P2243184  最良の方法は、空気中の二酸化炭素を“増やさない、排出しない”こと、その上、より多くの木を植えて吸収力を高めていくことだと信じています。今月下旬は通常総会が開かれますので、いのち優先の技術開発と森づくりを融合させた温暖化防止策の意見交換ができればと願っています。気候変動による貧困者を生む加害者という視点が大事ではないかと思います。(理事 大野昭彦)

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