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2019年10月17日 (木)

自然の恵みと災いに寄り添って生きていかなければならない私たち!

 台風19号の大雨に被害が拡大している。そして犠牲者も増えている状況が新聞を読む度に分かる。被災した皆様にお見舞い申し上げ、犠牲となった方々に謹んで哀悼の意を表します。

Dscn6483   足尾ダムの増水(10/13)

 新聞やTVの報道は「なぜ(河川が)決壊、氾濫したのか」、その原因と対策が中心となっている。「過去最大の水量による水圧と越水が重なった」、「水がたまり易い決壊地点」(国交省)等と報道し、国は堤防の強化策を考えているようだ。まずは住民の暮らし優先の応急的な修復工事を進めてほしい。

Dscn6479 渡良瀬川上流(10/13)

 ところで私たちは、巨大化する自然の猛威と向き合うスタンスが問われていると思う。「国土強靭」を訴えている政治家、電柱や鉄塔が倒されて電力契約者に長期にわたる停電生活を強いた電力会社経営者など、同時に、私たち市民が想定外の異常気象と向き合うスタンスが問われている。

Dscn6481 足尾ダム・三河合流地点(10/13)

 自然の恵みと災いに寄り添って生きていかなければならないという冷厳な事実を見失い、人間は特別であり、生物社会は人間社会がコントロールできるというスタンスが問われている気がする。世界一のコンクリート堤防が津波で破壊された事実、関西空港の機能が台風で麻痺されてしまった人間の技術力、そして決壊、氾濫した河川も優れた技術者の設計が被害を拡大させ、犠牲者を出した。その技術力を信じてその地域で生活してきた私たち。今、その技術力とその信頼性を奪っているのが想定外の異常気象なのではないか。

Dscn6491  “自然の恵みと災いに寄り添って生きていかなければならい”というスタンスに起って、政府は、未来を生きる若者達の命を育む基盤を衰弱させないために、地球温暖化にブレーキをかけていく政策(2050年度までに温室効果ガス排出ゼロ政策など)の実行、自然の恵みを活かした堤防造り、土砂流出に強い森づくり等の英知を国民から集め、その英知を地域に広げてほしい。その財は、沖縄米軍基地工事の中止、戦闘機の爆買い中止等の防衛費から捻出してほしい。

P9237572  最終的には、私たちの命は自分で守らなければならない。政治家や企業家を批判しているだけでは命を守る政策は実現しない。当会は、その流れを細い沢水から流し続けたい。(理事 髙橋佳夫)

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