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2019年4月28日 (日)

第3回目の“ブナ恩送り事業”の準備が整いました。

本日28日は、足尾森作業集中日です。
快晴の下で、第3回目となる中倉山の“孤高のブナ”を保護する“恩送り事業の準備を行いました。
 ブナが根を張る中倉山の北斜面の土壌が流出し、昨年4月29日に開催した第2回恩送り事業では、倒木を利用した土留めをつくり、背負いあげた黒土を土留めの中に入れ根の保護を行いました。その後に中倉山のブナの様子を確認してくれた森びとインストラクターから「土留めの土が雨で流失している」と報告があり、どのように根を保護するか現場で森作業に汗を流す森びとスタッフの皆さんと話し合いを繰り返し、検討を進めてきました。

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 たどり着いたのは、“先人の知恵に学ぼう”と言うことでした。表土を失った足尾の山に植生帯を張り付け、草を生やすことから緑化活動を始めた足尾の先人に学び、草の種の入った土のう袋をブナの根の周辺に張り付けていくこととしました。
この、“草を生やし土の流出を抑える”というところにたどり着くまでには半年以上の時間がかかりました。「登山者の皆さんにペットボトル程度の土を上げて根に撒いてもらおう」「土のう袋に土を入れて、定期的に山に登り根の周りに置こう」などなど、さまざま森びとスタッフの皆さんから知恵が出されました。
 そして、いよいよ明日の“春の感謝デー・ブナの恩送り事業”にたどり着くことができました。

 打ち合わせの後、早速準備に取り掛かりました。種の入った土のう袋に土を入れてしまうと持ち運び中に土がこぼれてしまうことが分かり、10リットルの培養土を袋のまま荷揚げし、山頂で土のう袋に詰めることとしました。10リットルの培養土15袋、土のう袋30袋、鉄筋6本、土のう袋を留める金具、背負子13個など必要な道具類を準備しました。

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 今日も中倉山には多くの登山者が“孤高のブナ”に会いに行っているようです。明日は、15名の森びとスタッフ、森ともの皆さんと一緒に、ブナを元気にしてきたいと思います。

 準備作業が終わると、明日の交流会場づくりです。大谷石をくみ上げたテーブルづくりは、重さがあるので気を抜くと怪我をします。土台の足がぐらつかないように深く穴を掘り、高さと幅の調整を行う神経をつかつ細かい作業です。さすがベテランスタッフです。息の合った作業で大谷石のテーブルをくみ上げました。

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 舎人当番の済賀さんが、中倉山の登山口に立てる看板に防腐剤を塗ってくれました。ブナの保護活動へのご理解やゴミの持ち帰りへの協力をお願いする看板を立てたいと考えています。

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 そして、森びと広場のサクラの木の周りをテーブルで囲み、昼食・交流会の会場づくりを行い、準備は整いました。

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 昼食後は、臼沢西の森の土留めづくりを行いました。急斜面で足場が滑りやすいので、足元に注意し、鉄筋を打ち込む大ハンマーの扱いにも注意しながら、2mほどの甲羅板を二段に14柵つくりました。

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 ベテランスタッフも、午前のベンチつくり、午後の土留め柵つくりの甲羅板運び、土留めづくりでへとへとになりました。

 臼沢の森からウグイスの鳴き声が響くのどかな松木でしたが、15時で作業を切り上げ、みちくさでコーヒータイムを取り、本日の森作業を終了しました。

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本日の森作業参加スタッフは、高橋、鎌田、松村、加賀、福原、済賀、筆者・清水の7名でした。スタッフのみなさんお疲れ様でした。

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明日は、中倉山です。多くの森ともの皆さんと一緒にブナを元気にしてきます。
(筆者・清水 卓)

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