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2017年9月20日 (水)

足尾・深沢の森を探索・巨木のカツラとヤマグルマに感動!

ツクツクボウシが鳴く足尾の初秋、天高く青空が見える朝、昨日(19日)は足尾・深沢の探索をした。「どくだみ荘」駐車場に9時集合、即、車に乗り合わせて深沢入口約10分。

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2  車高の低い車では底を傷つけるほどの悪路を進み、台風18号が降らせた雨で水量が多くなった深沢を渡る。流木などで足場を安定させて、対岸の道へ。

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4  深沢の脇道は日光・半月峠まで続き、昔、足尾と日光男体山を結んでいた生活道路。探索の目的は、この沢も煙害に遭った以降、どんな森に変わりつつあるのかを観察する「生態観察チーム」が現地入りする前の下見、また、足尾の森で唯一生きている常緑樹・ヤマグルマの生息地確認であった。

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7  爽やかな秋風に清々しさを感じ、気持ちを静めてくれる沢水の流れの中を10分程歩くと深沢ダム5号に到着。道は緩やかな登りだが、登山という感じの登りではない。

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10  30分程歩くと道の両側は石が並べてある生活道路となった。左手には杉の経済林となり、熊剥ぎ防止がされていた。

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 そこを過ぎると森には杉が無くなり、ミズナラ、リョウブ、カツラ、イヌシデ、ヤマザクラ、ホウノキ、ヤマハンノキ等の高木、中木ではチドリノキが目立つようになった。

13  目と心に優しい森を60分程歩くと、左手に檜の経済林が現れる。ここまで来ると巨木のカツラは近い。

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17  10分程で直径610㌢、樹高は目視で20m、太い幹を20本程の細い幹が支えている巨木のカツラに到着。ここには神社跡がある。私たちは幹に触れ、てっぺんを眺めてため息が出た。

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 さらに緩い登りの道を歩くこと10分程、滝の音がする。この滝を私たちは「アカマツの滝」と呼んでいる。滝の右上には、樹皮が綺麗な赤松が生えているのでそのように呼んでいる。この手前の崖斜面にヤマグルマが数本生えている。

20170919  滝つぼに降り、ヤマグルマが生えている場所を確認、実を付けていることも確認できた。煙害などで森が痛めつけられてきた足尾の森で生き続けているヤマグルマを、私たちは松木村跡地にも生きてほしいと願っている。19日、そのヤマグルマがしっかり実を付けて、命をつないでいる様子を見ることができて嬉しかった。

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21  石を座布団にして生長しているカエデの仲間、その後を追って石にへばりついている幼木のカエデを見ながら、昼食を食べて下山した。

Photo  途中、地面にはドングリが沢山落ちていたので、熊や鹿、リスやネズミたちもこれでひと安心だね!と思いました。探索者は、鎌田、松村、橋倉、仁平、小川、福田哲夫、高橋でした。(報告 高橋佳夫)

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