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2016年5月の15件の記事

2016年5月11日 (水)

支え合うことの嬉しさを感じる暮らしが“幸せ”  

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2 獣と距離を保って人間が生きていくためには“心くばりと我慢”が必要な気がします。獣はいのちを維持するために、餌を求めて必死になって柵やネットに何度も体当たりします。反面、人間と獣との距離を一定程度保っていると、獣は自然界の中で生きている様です。

P5114104_640x571 “心くばり”とは距離を保つということあり、そこには優しさと厳しさが同居しています。“我慢”とは、生き物たちの生息環境を人間の都合で犯さない、ということではないでしょうか。

P5104022_640x473 人工飼育で育ったトキが野生に放たれて30数年が経ち、そのトキが野生で子育てをしています。そこには人間の“心くばりと我慢”による、トキが生息できる環境づくりの努力があるではないかと思います。

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Photo_3 人間の一時的な欲の追及・利益優先による乱開発の反省、農薬散布の見直し等によって、自然環境の循環が回復しつつあります。その結果、野生に放ったトキが野生で子育てをしている、という嬉しいニュース。

Photo_4 自然の生き物たちとの距離を保った“心くばりと我慢”を暮らしに取り入れている地元の方々は、多分、本ものの”幸せ”を実感しているのではないでしょうか。

Photo_5 「心くばり」は優しさだけではなく、時には“厳しさ”も必要です。そうでないと生き物との距離が保たれません。フクシマ原発事故によって自宅で暮らしができない方々の一部は、自宅がイノシシに占拠されているところがあります。これも人間の傲慢な暮らし方が原因であるような気がします。

2_2 椅子に座って森を観ていると、カモシカやリス、鳥のイカルたちから、そんなメッセージが人間に送られている気がします。21日の足尾・ふるさとの森づくりでは、参加者の皆さんとそんな事を語り合いたい。(理事 髙橋佳夫)

 

2016年5月10日 (火)

獣と距離を保ちながら生きていく難しさを実感!  

Dsc03151_640x480 足尾森びと広場の気温は20度、雨を心配していましたが晴天で時折爽やかな風が吹き抜けて爽やでした。臼沢の森も新緑が目に鮮やかに写ります。森びと広場の桜がさくらんぼをつけ始めました。

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2_640x463コーヒーを飲みながら作業打合せ、松村さんから「うんしゅう亭の竹を縛った紐が食い荒らされた」、と報告がありました。また、上の苗床入口付近に保管しておいた培養土が、獣によって荒らされていた、という報告もあり、それらの作業内容を話し合いました。

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640x480 午前中は、21日の植樹会場に運搬車と軽トラックで約2トンの炭を運び、撒きました。いつも作業をしている各スタッフは、息の合った作業が素早く、炭撒きは約1時間で終了しました。

Dsc03174_640x480 昼食時、足尾町在住の塚原さんが、手料理を持って来てくれました。食事は、塚原さんと一緒に摂り、塚原さんから「今、足尾の新緑が一番良いとき」と言われ、一同うなずきました。塚原さんいつも美味しい手料理をありがとうございました。

640x482 その後、鎌田さんは、友人の田岸さんのお友達から頂いたクヌギを植樹しました。私たち4名は、獣に食い荒らされた培養土の後片付けに汗を流しました。作業が終わり足尾松木の作業小屋を出る時間は16時30分になっていました。鎌田スタッフ、松村(宗)スタッフ、橋倉スタッフ、 小川スタッフの皆さん遅くまでお疲れ様でした(報告 済賀正文、小川薫) 

 

南相馬市森の防潮堤用苗木の若葉に心が和む

Img_0142_640x479 南相馬市の苗床も若葉が映えて黄緑色に目が癒されます。昨日は、11時から市内にある雫浄化センター横の苗木置き場で撒水講習を行いました。

Img_0146_640x492_640x492 集まったのは、応援隊渡部代表をはじめ事務局員が中心でした。暦の上では立夏になりましたので、本格的に乾燥が早まる時季前に撒水道具の操作方法を修得しました。

Img_0143_640x478 岩橋リーダーより浄化センターから貯水タンクへの給水方法、エンジン付き撒水機の扱い、ポットへの撒水や草取りについて教えていただきました。ポット苗木に散水すると、苗木は一段と若葉が元気になってきそうな雰囲気でした。講習に参加された役員のみなさん、お疲れ様でした。

Img_0147_640x478 南相馬市から伊達市に帰る途中、飯館村のある牧場ではポニー親子が疲れをとってくれました。(報告 東城敏男)

2016年5月 7日 (土)

“宝の山”は独り占めできない  

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1_640x499 春の森(山)は“宝の山”の息吹が聴こえてきます。タラノキは間もなく天ぷらで食し、一週間ほど待つとコシアブラの若葉の胡麻和えを食することができます。

640x575 足元の花にはミヤマカラスアゲハが蜜を吸っています。なんと美しい羽根を羽ばたいているのでしょう。春の森は、美術館で心を休められるような雰囲気です。初夏にはアサギマダラが羽を休め、シジミ等は秋の終わりまで美術館を華やかにしてくれます。

640x481 ヤマボウシは白い花を帽子の形のように咲き、真夏には真っ赤な実を付けて、熟すと美味しいジャムという食材になります。

640x560 ブナの若葉はやがて艶のある葉になって輝き、実を付けて生き物たちの餌になり、やがては稲穂のような黄金色に輝き、心に森の感動を伝えてくれます。

640x550 その時季には、ナナカマドも赤い紫色の化粧をして、赤い実を小鳥たちに与えています。

640x481_2 ところで日光市では小水力発電で年間1000万kWhを超える電力を供給できる、と言います。この量は、総世帯数(約3万3千世帯)の10分の1以上をカバーできる発電量です。  

640x542 このエネルギー源は水ですが、森が元気である限り、森は持続的に安定した水を流してくれます。再生可能エネルギーに頼った暮らしをするには、森が元気で、森の力を発揮してくれることが前提なようです。(写真はホウノキ)

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 “宝の山”の森には、人間の力が及ばない未知の力が秘められている気がします。この力に感謝し、力を発揮できる努力と我慢が人間の責務ではないでしょうか。(写真はハリキリ:理事 髙橋佳夫)

2016年5月 6日 (金)

リスや鳥たちが元気に棲める森を願って植樹祭  

P5063765_613x510 熊本地震で避難生活を強いられている皆さんには申し訳ないが、鯉のぼりが透き通った青空を泳いでいる景色を見ると、「平和」って有り難いと思います。暦の上では立夏となり、森の中では鳥たちが水浴びをしたり、巣作りに一生懸命なようです。

P5063781_640x523 キビタキの雄とオオルリの雌は器に溜った水で水浴びをしていました。

Photoコガラは、小さいシダの羽毛みたいな糸を集めて、巣作りに励んでいました。

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Photo_2足元では、アカハラが餌を探し回っていました。アカゲラはエサ台のヒマワリの種を摘まんでいました。

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Photo_4 モズとオオルリは遠くから、エサ台の様子をうかがっているようでした。

P5043677_611x510 リスが餌台に現われると、鳥たちは一斉に飛び立ちますが、5分~6分もするとエサ台に戻ってくる鳥たち。こんな様子を見ていると人間以外の生き物たちは餌を分かち合っているようです。

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 標高1200㍍付近では若葉が顔を出し切っていませんが、鳥たちは子孫を残すために体力をつけ、巣作りに一生懸命な様子です。

Photo_5 足尾の森も鳥たちやリスが棲めるような環境に早くなってほしいと思います。今年は、栃木県在住の森びとインストラクターの協力を得て、足尾・松木沢周辺の生態系調査を行います。来月にはメンバーが松木沢に集って、生態系調査の計画案を話し合います。

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 そのためにも今月21日の第35回足尾・ふるさとの森づくりを成功させたいと願っています。全国の森ともの皆さん、植樹祭でお会いしましょう。(理事 髙橋佳夫)

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