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2016年4月19日 (火)

大地震が絶対起こらない、科学的根拠はあるのでしょうか

P4183804 熊本では昨夜も震度5強の地震があった。5年前には東京でも震度5強を経験した私だか、避難を強いられている熊本地震被災者の皆さんの恐怖と不安が分かるような気がする。しかし、今回の地震は震度7、6強、5強の地震、震度4度以上の地震が続き、震度1度以上の地震が590回を超えているから、5年前の恐怖と不安は想像がつかない。

P4183817 ところが原子力規制委員会田中俊一委員長は、記者会見で「科学的根拠がなければ、国民や政治家が止めてほしいと言ってもそうするつもりはない」(毎日新聞)と述べたという。

 それでは、“大地震が起きない、科学的根拠はどこにあるのか”を、示してほしい。ここには住民の命や暮らしを守る、という人間性が見えない。

Photo 先日のフォーラムでは、命と暮らしを第一にすれば原発には頼らない、ということを参加者で誓い合った。新緑の黄緑色のパステルカラーが心を癒す気持ちになれない被災者の皆さんの命と暮らしを、遠い所から気持ちで支えたい。

 以下に、フォーラムでの主催者あいさつを紹介する。(理事 髙橋佳夫)

■主催者あいさつ

Photo_2 大変お忙しいところ、桜井勝延市長をはじめ、多くの皆さんにお集まり頂き誠にありがとうございます。桜井市長からは、後ほどご挨拶をいただきます。

「原発に頼らない暮らしを考える市民フォーラムin南相馬」を開催するにあたり、実行委員会を代表して一言ご挨拶申し上げます。

 この実行委員会は、南相馬市の市民でつくる「鎮魂復興市民植樹祭」の応援隊とNPO法人森びとプロジェクト委員会でつくり、素人ながらフォーラムの準備を進めてきました。

森びとプロジェクト委員会は、3.11東日本大震災とフクシマ原発事故直後、岩手県、宮城県そして福島県の被災地で少しばかりの救援活動をしました。その経験から、津波から命を守る森の力を発揮する森の防潮堤づくりを、ここ南相馬市の復興支援として市民植樹祭を応援してきました。

応援する中で被災した方々から学んだことは、復興の主役である市民との絆を強く、太くしていくことでした。その結晶が「市民植樹祭応援隊」となりました。今では、市民植樹祭に集う何千人の植林ボランティアをサポートできるようになりました。

東日本大震災から5年が経ちましたが、豊かな自然に囲まれ、南相馬市で生まれ育ったふるさとから避難させられ、家族バラバラ生活を余儀なくされています。遠いチェルノブイリでは、原発事故から30年経とうとしても30㎞圏内には立ち入ることができません。

福島原発事故から5年が過ぎましたが、廃炉作業の展望は見えませんし、除染や汚染物質の処理など問題は山積みです。さらに、原発回帰の動きを見ていると暮らしの不安と、原発の恐怖が募るばかりです。

フォーラムのテーマは、「原発に頼らない暮らしを考える」ということです。「生存が不安定」な社会のなかで、少子高齢化という初めて経験する社会のなかで、子や孫の未来のために大人は何をなすべきなのでしょうか。

南相馬市は、昨年、全国で初めての「脱原発都市宣言」を世界に向けて発信してきました。原子力に依存しない街づくりを進めるために、再生可能エネルギーによる電力自給率を2020年までに、64%にしようとしています。しかし、自然の恵みは簡単にいただけないようです。地球は人類に警告しています。これ以上、“地球を暖めるな”と。

世界各地では、地球温暖化による気候変動が想定外の自然災害を巻き起こしています。気候難民が2千万人もいると言われています。この問題にも向き合っていかないと、再生可能エネルギーも安定供給できないと言われています。

暮らしに欠かせない電力。その電力と命を育む森。今日は、50年先、100年先の暮らしを描き、今からどんな暮らしをしていくのかを、パネラーの皆さんと討論していただきたいと思います。「新しいふるさと」を子度たちに手渡すために、震災から5年を区切りに、新たなる第一歩が踏み出せる場になれば幸いです。

「沈黙は善」ではありません。まだまだ乗り越えなければならない多くの問題がありますが、市民の力は無限です。この力を信じて、そして森(自然)の力も取り入れて、若者たちの笑顔と声が弾む“新しいふるさとづくり”へ、歩んでいただきたいと願っています。

最後に、フォーラムを開催するにあたり、南相馬市、市教育委員会、会津電力㈱、福島民報社、福島民友新聞社、NPO法人つながっぺ南相馬、原町地区連合様から後援をいただきましたことに対し感謝申し上げます。また、実行委員、スタッフの方々にも、心から御礼申し上げます。(実行委員長 大野昭彦)

 

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