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2016年2月26日 (金)

“いのち”を粗末にする「原子力村」は廃村にしたい!

Photo 東京から日光まで電車で2時半、読書や森作業の計画を練る時間に丁度良い。今日は新聞と雑誌『自然と人間』を読んできた。東京ではキンカンが美味しそうに実を膨らましていたが、足尾の気温は2度、周囲の山は霞がかかっている様だ。

Photo_2 この地もフクシマ原発事故以降、放射能線量はμSvで0.2~3である。新聞の社説(毎日新聞)には、「不審募らす東電の『発見』」という見出しの記事が載っていた。1と3号機がメルトダウンしていたことを2カ月後の5月に東電は認めたが、実は、「3月14日の時点で1と3号機はメルトダウンと判断できていた」という。

Photo_3 『自然と人間』(3月号)では、京大教授の今中哲二さんの講演を紹介している。今中さんはそこで、3月28日と29日に飯館村に入って線量を測ってみると、「長泥曲田地区で測ると1時間あたり30マイクロシーベルトでした」ということを述べている。これは労基法で作業を禁止している放射線管理区域の約50倍。村人や現場作業員はそんな放射能汚染の中で2カ月も生活していたのである。

1 東電は今になって、このようなことを「発見」されたという。当時は、政府機関もメルトダウンという言葉を避けていた、という。原発事故から5年が経とうとしているが、私たちの暮らしの中には、再稼働の波が押し寄せ、40年ルールが骨抜きにされようとしている。電力自由化での収益重視策によって、私たちの命が粗末にされようとしている。

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7 原発に頼らない暮らしを願う私たちにとっては許されないことだ。そんなことを考えた車中であった。明日は、スタッフたちと話し合い、その後は、来月13日の第11回通常総会で議論し、月末には南相馬市民とスクラムを組んでいきたい。何もしないと、鹿に怒られそうである。

(理事 高橋佳夫)

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