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2015年8月の17件の記事

2015年8月18日 (火)

地域の人々が寄り添う森づくりを描く山形県ファンクラブ

P8180875_640x480 来年で5年目を迎える山形県ファンクラブの森づくり。そのための学習会に筆者は参加してきました。

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P8180870_640x480 新庄市内にある苗床には、シロダモ、ヒサカキ、ヤブツバキ、ケヤキ等が元気な姿を見せていました。この苗木は、南相馬市が実施している「鎮魂復興市民植樹祭」用の苗木です。冬の厳しい場所での苗づくりに挑戦していました。

P8180880_640x480 また、市内から車で40分程の戸沢村での森づくり会場では、3年前から植えてきたコナラ、ミズナラ、ブナ、クリ等が3㍍も積もる雪に耐えながら生きていました。

P8180887_640x480 現地では、学習会で学んだことを基本にした森づくりを設計することにしました。この森は近くにある廃校になってしまった小学校と森とのかかわり、地域の人々と森とのかかわりを地主の廣際院住職から聞いたことを設計の基本的なコンセプトにすることにしました。

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P8180879_640x480 3年前の森は地表を一面篠竹が覆っていましたが、篠竹を刈って木を植えてみると、キノコや多くの実生が生えてきました。

P8180889_640x480 約5㌶の森は、未来を生きる地域の方々がこの森に寄り添って暮らしていけるように作っていきたいと願っています、とファンクラブの皆さんが語っていました。来月からその設計に挑戦するファンクラブの皆さんの顔がとても素敵でした。(理事 髙橋佳夫)

2015年8月13日 (木)

旧松木村のご先祖様に笑われないように、草むしり!

Dscn1544_640x5262015_0812_133823dscn1563_640x473 旧盆を前にして昨日は、旧松木村のお墓石と祠に花をお供えしました。今から113年前、銅の精錬過程に発生する亜硫酸ガスによって、村を追われた松木村の皆さん。その無念さと愚かな行為を繰り返さない決意を込めて、手を合わせました。

2015_0812_133743dscn1562_640x532 昨日の天気は曇り空ながら気温が30度近くなり、ポット苗たちは水が欲しくて喘いでいました。松村スタッフと筆者は、“もういいよ”という位タップリと水を飲ませてあげました。暑い日が続く時期の撒水は、直径10㌢程のポットで生きる苗木たちにとっての生命線なのです。

2015_0812_095429dscn1540_640x480 その後、私たちは、「民集の杜」に向かい、今年の5月24日に植樹をした7、000本の苗木が草に覆われている様子に驚き、早速、作業を始めました。苗木たちにとって良い土壌は、草にとっても住みやすいので予想以上に草が伸びていました。
 午後には金子スタッフ、柳沢スタッフが応援に駆け付けてくれ、その姿が隠れるほどの草と格闘をしました。

2015_0812_104020dscn1545_640x480 お盆で帰ってくる旧松木村のご先祖様から、“こんなに草だらけにして”と笑われないようにしなければと草を取りました。後しばらくは草と向き合わないといけないようです。

2015_0812_101618dscn1543_640x492 上の苗床の一角にあるクリの木に沢山の毬が付いています。暦の上では秋を迎えたようですが、毬を見れば秋が近付いているようです。今年の暑さは各国でも観測史上にない記録になっているようです。それでも草木は私たちに恵みを与えてくれそうです。(スタッフ 橋倉喜一)

2015年8月12日 (水)

“繁栄”とは、“幸せ”とは何か、を問う敗戦70年の夏

Photo 森の草木たちはすべての生きものの命を育むために猛暑に耐えながら秋の準備をしています。   

Photo_2 暦の上では立秋を迎えましたので、高山の森では恵みの季節を迎える準備をしているようです。

Photo_3 偉大な自然の恵みに寄り添っていかなければ生きられない私たちですが、一部の政治家や一部企業は原発に寄り添って生きていく選択をしました。

1 昨日(11日)、川内原発1号機が再稼働しました。国民の半数以上が「再稼働反対」の声を無視して、九州電力が政府の後押しを受けて、永久的に市民の命と暮らしを奪うことに繋がる「原発回帰」の社会へ一歩を踏み出してしまいました。

Photo_4 国会では、“国民の命と暮らしを守る”、と繰り返し答弁している安倍首相ですが、想像つかない自然の脅威には技術力で、周囲の国々からの「脅威」には軍事力で、そこに貫かれていることは、“日本国の繁栄のためには、市民の犠牲は想定内”ということでしょうか。

Photo_5 敗戦70年を迎えようとしている今、人間社会は生物社会の小さなコミュニティーに過ぎないことを基底に据えて、“繁栄”とは何なのか、“幸せ”とは何なのかをはっきりさせたい。

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Photo_7 そして、「自然の力と人間の力を信じて」“原発に頼らない森と生きる暮らし”が最高の幸せなのだ、という社会を考えていきたい。(理事 高橋佳夫)

2015年8月10日 (月)

足利市内で森びと栃木県ファンクラブが総会開く

Photo 昨日(9日)は栃木県ファンクラブ第3回総会を開催しました。総会の前段は自生タブノキの北限と言われている両崖山のタブノキを見学、実が落ちていれば拾いたいと登山しました。

Photo_6Photo_2 登りは1時間程で、到着して筆者が持参した缶ビールで乾杯。頂上では地元のシニアの方々が散策を楽しんでいました。途中、地元足利市のシニア山ガールと山の話が盛り上がりました。

Photo_3 私たちがタブノキの実を探していると、「何をしているのですか」と登山者から尋ねられました。「タブの実から苗木を育て、森の防潮堤づくり用の苗木として南相馬市へ送ります」と、説明すると、「私たちは何度もここに登っているから、来年は実を拾って事務所に送ってあげる」と言ってくれました。

Photo_4 また、足尾での活動の話をすると、足尾・松木沢での再会を約束できました。前段の活動では多くの栃木県“森とも”の皆さんと出会うことができました。(写真上:一世紀以上も生きているスダジイ)

Photo_5 昼食後は、森びとプロジェクトから高橋副理事長を迎えて、3時間かけて総会を行いました。今年度も足尾での森づくりの中心になって、多くの方々との出会いを求め、森の有難さを広めていくことにしました。(スタッフ 小川 薫)

 

2015年8月 9日 (日)

南会津の森も夏の暑さで元気がないようでした

P8080024  連日の猛暑は南会津にも暑夏となっていました。昨日は南会津の国有林内で、炭による樹勢回復8月調査(ナラ枯れ調査)をしました。斉藤さんや増子さんから、「雨が降らないので、畑の作物が悲鳴をあげている~」、という話を聞きながら調査を行いました。

P8080032  最初の調査では、Dブロック標準木のカワラタケの群生を目視しました。カワラタケが群生している標準木は、枯れたまま立っている状態です。

P8080036  Eブロック、Fブロックでは土壌採取作業を行いました。カシナガの穿孔は、Dブロック、Eブロック、Fブロックともありませんでした。採取した土壌分析は後日行います。(調査員 仁平範義)

2015年8月 5日 (水)

日本人の心のふるさとは森の中でしょうか

Photo 足尾・松木沢8時50分の気温は25度。昨日は多分夕立があったということと、連日の猛暑が身体に焼き付いていたので本日は涼しく感じられる朝でした。

Photo_2 私たちの足尾の森づくりは旧松木村跡地です。約113年前に廃村になりましたが、故郷を追われた村人の祠が現在も残っています。

Photo_3 森づくり範囲には祠と墓石があります。本日の作業は間もなくお盆を迎えますので、祠と墓石の周りの草刈りをしました。

Photo_4 鎌田、松村スタッフと筆者の三人で梅雨明け後に一気に伸びている草をかりました。草を刈っている二人の様子を見ていると、廃村になる前の村人の想いに寄り添っている感じがしました。

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Photo_6 足尾ダムから一番遠くにある墓石での草刈後の休憩では、先祖を故郷に迎えられるもてなしをやり終え身体が沢風に癒され、心も洗われる気がしました。

Photo_7 午後は、柳澤スッタフが加わり南相馬市の「鎮魂復興市民植樹祭」用のタブノキの苗分け作業を行い、15トレイ・360ポットに苗を移し替えました。

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Photo_9 その後、たっぷりと散水しました。森の防潮堤の力で震災と原発事故で被災した方々の故郷を蘇らせたいと、タブノキの幼木を移し替えました。

Photo_10 苗床に生えている栗が今年も実を付けてくれました。秋が楽しみです。皆さん、本日はお疲れ様でした。 (スタッフ・小川薫)

 

2015年8月 2日 (日)

“うだるような暑さ”の中で、未来のいのちを託す森作業

Dsc_0538 「うだるような暑さ」とは、ここ数日間の天気を言うのでしょうか。これも地球温暖化・人間の暮らしの影響なのでしょうか?そのピークとも言える8月を迎えました。

Dsc_0500 そんな昨日、JREU東京の組合員・家族の皆さん21名が、足尾森作業の応援に来てくれました。「3・11」以降、被災地の復興支援をサポートしているメンバーと初めて足尾を訪れた若者が手伝ってくれました。

Dsc_0526 作業始めの前に、小黒事務局次長の歓迎と御礼の挨拶があり、鎌田スタッフから作業内容と注意事項を話して、臼沢の森草刈りチームと苗床整理チームに分かれ作業に就きました。

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Dsc_0499 足尾初デビューの若者4人とどうしても臼沢の森に登ってみたいと言う10人が、鎌田、小川両スタッフの案内で涼しげな臼沢の森のトンネルをくぐって草刈りに向かいました。

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Dsc_0530 苗床整備チーム11人は、岡安スタッフと筆者と共に落葉広葉樹専用の苗床で草と生きる競争をしている苗を整理しました。この苗床整備が終了すると南相馬市へ提供する苗木が運ばれてきますので、この作業は重要なことです。

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Dsc_0508 昼食後、残っていた作業を「やっちゃおう!」という号令のもと、臼沢の森チームにも手伝っていただき、アッと言う間に、苗床の整備を終わることができました。

Dsc_0540 炎天下の中での森作業を終了させてからは、涼しい「うんしゅう亭」(東屋)の中で岡安スタッフから「足尾の森づくりの歴史」の話を聞きました。その後、冷たい飲み物で疲れを癒し、これからの森づくり活動の話を盛り上げました。若者からは、「これほど大きく育っているとは思わなかった」との驚きの感想が述べられ、また、「疲れたけど良かった」という笑顔をいただきました。

Dsc_0511 森づくり推進委員長・小口さんがつぶやいた「みんなに10年間で育った森づくりを見てもらいたい!」、という思いが印象的でした。JREU東京の皆さん!炎天下の森作業にご協力していただき、本当にお疲れ様でした。(スタッフ:橋倉喜一、写真:塚崎将幸)

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