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2014年8月の16件の記事

2014年8月29日 (金)

棟上げ作業の一日でした。

 森とものみなさん!

間もなく『東屋(あずまや)』が出来上がります。天気が良くない中ですが、みなさんの『がんばれ~!』の声が聞こえるような気がして汗を流しています。

P8290063_3 作業は、梁(はり)の設置に入りました。慣れない作業なので、緊張して頑張っていますが、『安全第一』を基本としています。先達の家づくりの知恵はいたるところで垣間見えます。「高さを均等に測るぞ」というのに、「水」を使うことなど、微塵も考えなかった、私は驚きの連続です。水位計を利用した計測は、ぴたりと治まり驚きの連続です。

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 森とものみなさん~一度、「東屋」を見に来てください。

 今日の応援団は、キツネのお母さんだけでした。朝の到着からお出迎えしてくれました。この頃、天候不順で晴れ間が見えない日が続いていますが、子供たちの夏休みが終わろうとしています。今年の夏休みは、自然について多くを学び、自然の驚異を考えさせられたのではないでしょうか。(スタッフ 仁平範義)

未来のいのちを守る森の防潮堤を育てる南相馬市民

 「未来の防潮林を守る」と言う見出しで、南相馬市・鎮魂の森植樹祭(昨年10月)で植えたいのちを守る森の防潮堤の草取りの様子が『福島民友』(8/27付)で紹介されました。

1408281 草刈りは27日の当会ブログで紹介してありますが、26日は、津波からいのちを守るために住民が逃げる時間を与えてくれる森の防潮堤の草取りを住民の皆さんが行いました。また、この森の未来は、生態系を豊かにし、陸側の農地の土は肥沃に育ち、その上、二酸化炭素の吸収をおこなってくれる機能をもつことでしょう。当会は、それまでには原発に頼らない暮らしができる地域社会もめざして、育樹と育苗活動を住民の皆さんと継続していきたいと願っています。(事務局長 小林敬)

 

2014年8月27日 (水)

“家”の形が見えてくると疲れが取れます!

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 今日も足尾松木沢は秋雨の一日でした。気温は20度以下で涼しいのですが、カッパを着ての作業ですのでカッパの中は蒸していました。

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 この時季、クヌギの枝は一気に上下左右に伸びているようです。

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 朝の作業はネットの補強でした。松木川近くのネット下に鹿が死んでいましたので、運び出そうとして現場に行くと死体はありませんでした。

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 思った通り、ツキノワグマに引きずられてどこかに運ばれていったようです。

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 その後は、昨日に続き東屋の屋根梁を取り付けました。丸太を柱にのせてからの刻みですので、足場をしっかり固めて取り付けました。

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 一休みしているとキツネが寄ってきて、“雨の日ぐらい静かにしてよ!”、と言いたいようでした。多分、死んだ鹿の肉をお裾わけしてもらったのでしょう。満足そうな顔をしていました。

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 午後3時過ぎには写真のような屋根の骨組みが取りつけられると東屋風に見えてきました。このように家の形が見えてくると、筋肉痛のスタッフも笑顔が戻ってきました。小雨の中の作業お疲れ様でした。(理事 髙橋佳夫)

南相馬市・森の防潮堤は未来へ向って元気に育っていますよ

Dscf1583  昨日(26日)は、昨年10月6日に開催された南相馬市鎮魂復興市民植樹祭会場の草刈りを行いました。

Dscf1572  朝から雨が降っていましたが、蒸し暑くなりませんでしたのでほどほどの草刈り日和でした。現地に立ってくれた皆さんが驚いていたのは草の力強い生長でした。

Dscf1569 しっかりマルチングをしたので草だらけにはなっていませんでしたが、苗木の倍以上の元気な草が苗木と競争していました。

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Dscf1577 草刈りに集まってくれたのは、植樹祭用苗木を育てている地元森びと苗木スタッフの皆さん、農業委員の渡部俊一さん、著書『野馬追を生きる・南相馬を生きる』に登場している相馬野馬追で北郷侍大将を務められた菅野長八さん、市議会議員の水井清光さんそして市役所市民生活課の皆さん、森びと福島県ファンクラブの皆さん達でした。

Dscf1578 参加者の皆さんからは、「植えることも大事だが、管理することは大変。今後も多くの市民が関われるようにしてほしい」(菅野さん)、「雨でも草は育ってしまうので来なくてはならないので来ました」(佐藤さん)、

Dscf1580「海が見えることに不安を感じる。いち早く防潮堤を作ることに興味を持って参加できて嬉しい」(渡部さん)、「自然を守ることが国も守ることだ」(水井さん)、「人の作業が必要なところだと思った。震災も災害も人の手が必要だ。次からは職場や家族にも声をかけていく。」(館内さん)、という感想をいただきました。

Dscf1574 昨日は、森の防潮堤の約三分の二の草刈りをすることができました。残りの草取りは市役所と相談して進めていくことにしました。

100年先の未来を生きる市民のいのちを守る森の防潮堤には若木が元気に育っています。私たちは、大震災とフクシマ原発事故で暮らしの基盤を奪われた市民の皆さんと原発に頼らない森と生きる暮らしを求めたいと思います。市民の皆さん、雨の中、大変お疲れ様でした。

 取材に来てくれたか「福島民友」が翌日の新聞で草刈りを報道してくれました。(事務局長 小林 敬)

2014年8月26日 (火)

秋雨の中、森びとスタッフ根性で東屋の棟上げ無事終了!

P1014541 やっと東屋の棟上ができました。

P1014548 棟上げしてから昼食を摂りましたので、雨が降っていましたので作業を15時頃に終了させました。明るいうちに風呂に入ると、窓から、「今年は雨の日ばかりで餌にあり付ける日が少なくて困るよ!」と、蜘蛛が語りかけているようでした。

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P1014527 今日は朝から雨でしたが、森びとスタッフの強者は昼飯抜きで棟上げをしてしまいました。

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P8260041 一緒に作業している様子を見ていると、声掛けや道具の動きからスタッフの情熱がズシ、ズシと伝わってきました。スタッフの皆さん!ありがとうございました。明日からは屋根葺きの始まりです。

P1014527_2 これからは雨が降っても、猛暑でも東屋の中で育苗作業ができるようになります。また、秋になると小中学生の環境学習が始まりますが、50数名であれば東屋で授業サポートができます。

P1014532 勿論、秋の感謝デー等の四季の森作業では東屋が有効に使用することができます。

P8260052 間伐材を提供してくれました柴田さん、ありがとうございました。事故・怪我も無く棟上げまでの建築作業をしてくれた仁平工務店の皆さん、お疲れ様でした。(理事 高橋佳夫)

2014年8月25日 (月)

足尾・新松木の杜に黄色い秋を見つけました

P1014506 朝9時の気温は20度でした。どんよりとした雲が垂れていましたが、雨は降りませんでした。

P8258527 猿の歓迎?を受けながら現場へ向かい、今日は新松木の杜の草刈りをしました。

P1014503 オオマツヨイグサが秋を感じさせている2011年9月に植樹した杜の草を刈り払い機で刈りました。

P1014492今日はスタッフ見習いの唐澤さんが刈り払い機の実習を行いました。

P1014508 フタモンアシナガバチに注意しながら、1m程に生長した苗木を覆っているススキ等の草を刈りました。

P1014496午前午後連続2時間の草刈りの疲れを癒してくれたのがオトコエシ?の白い小さな花でした。オトコエシはこの杜には生えていませんでしたが、今年は数本生えていました。

P1014512 3年前に植えた苗木は草に負けないほどに生長しましたが、ウサギ、猿、ハイイロネズミ等の食害に遭って補植した苗木にとっては爽やかな風が届いたのではないでしょうか。

P1014516 帰り際にスーッと現れた蝶がいましたのでカメラで追いかけましたが御覧の通りです。アゲハチョウの種でしょうが、元気がない舞い方でした。エンジンのスイッチを切ると、松木沢は沢から流れる風と蝉の鳴き声が涼しさを増していました。首都圏の暑さが嘘のようです。(理事 高橋佳夫)

2014年8月22日 (金)

自然の脅威と向き合う心を育むために

P8218519 関東地方は35度の残暑が続いていますが、九州北部、中国地方そして北海道では局地的集中的な豪雨に襲われています。犠牲になった方々にお悔やみ申し上げます。また、被災した方々にお見舞い申し上げます。

P8218491 森では小さないのちを繋ぐ羽ばたきや葉が色づき始めています。それにしても人間は何度も同じことを繰り返すものですね。

P8218512 秋田県仙北市での土砂流出が発生してからの避難勧告、東京都大島町もそのようなこと、そして今夏の広島県の大人達の異常気象に対する意識は、どうなっているのでしょうか。ゴルフ場から急きょ東京へ向かった安倍首相がその典型でしょうか?

Dscf1563 そんな中、大野理事と小林事務局長は20日、11月に実施する「森びと設立10年記念・感謝の集い」でご講演される志村史夫氏(静岡理工科大学教授)を訪問しました。

Photo 志村教授は、「すべての環境問題は、人間が地球上の物質とエネルギーを消費して文明を発達させ、物質的に豊かな生活を続けて来た結果の“ツケ”である。・・・物質的な“豊かさ”や“便利さ”とは裏腹に、精神的病魔に冒されつつあるように思われる。」(社団法人日本教育会・『日本教育』H23年1月号より)、と述べています。

Photo_2 同じことを繰り返し住民の尊いいのちを犠牲にしてしまったこの精神的病魔から抜け出さないといけないのですが、早急に気付いた方から“心に木を植えていかなくてはならない”と思います。

P8218522 “どんな木を植えていくのか”。ちなみに志村先生は、「たくさんの木を植えれば、さまざまな、たくさんの実を期待することができるのである。心の中のたくさんの木は、豊かな、充実した人生を送るための力、つまり“人生力”の源である。しかし、“心の中の木”を植えること、ましてやそれを育てることは簡単なことではない。社会の“砂漠化”が進めばなおさらである」と、述べています。志村先生のご講演をお楽しみに!(理事 高橋佳夫)

2014年8月18日 (月)

いのちの繋がりを狂わせている今年の夏?

P8148457 “久しぶりの青空じゃ。秋も早足でやってきそうなので天気の良い日は忙しい!”と、語りかけている様な気がします。

P1014430 足尾・森びと広場でも忙しい日が続いています。雨の日の作業ははかどりませんが、紅葉シーズンまでには東屋とビニールハウスを完成させねばとスタッフ一同が独学で頑張っています。東屋は基本骨格の柱と梁を接続し、後は26日に組み立てられるまでにしました。

P8188468 縄文時代の人間に戻ったような雰囲気で、真直ぐな木、ねじ曲がった木など自然の木々を見ながら刻んできましたが、いざ、組み立て段階になると簡単にはいかず、その度に先人の智慧の素晴らしさを実感しています。ウワミズザクラの葉が色づきはじめました。

P1014457 異常な豪雨によって足尾の生きものたちも生きていくためには大変らしく、金属製の柵をよじ登って侵入しているツキノワグマ、ネットを突き破り柵の下から侵入しているイノシシによって木のいのちである土が掘り起こされています。昨日はそんなことを話し合いながら草刈りと東屋作業をしました。マツムシソウの花がまだ咲きません。

P1014462 生物社会では無駄がありません。どんな小さな命でも全ての生きものと繋がっています。世界中の人々がこのような視点から暮らしを見つめなおすと、現代のように自然の猛威に恐れずに済むかもしれません。

P8188465 ヤマボウシの実が大きくなれません。日照時間が足りないのです。この実を餌としている生きものたちのいのちの連鎖が偏ってしまいます。森と共に生きていく暮らしって、どんな暮らしなのでしょうか。いのちよりも経済を優先する生活を強いている一部の人間たちの傲慢な姿勢を、自然界はいつまでも許してくれないでしょうね。(理事 高橋佳夫)

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2014年8月13日 (水)

漫然とした受け身の経験だけではいのちは守れない!?

Photo 台風11号が過ぎ去って台風一過がくると思ったら、青空は二日後に見えました。朝、森の中を歩いてみると、自然の“有り難い”が心に浸みました。

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Photo_4 葉の上では木々が滴を上空に蒸発させていました。やがて水蒸気が集まって雲となっていくことでしょう。

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Photo_5 その葉は太陽のエネルギーと二酸化炭素を吸収して私たちに欠かせない酸素をつくっています。

Photo_6 また同時に、木々は自分たちの栄養をつくり、これから全てのいのちの源に育っていくために努力をしています。

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Photo_8 立秋が過ぎたので木々たちは虫たちと協働して子孫を残しています。しかし、木々たちのためだけでなく、協働してくれている生きものたちにも栄養を配分しています。

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Photo_12 熟した実はやがて地面に落ちて虫、鳥、ツキノワグマ、ネズミなどへ栄養を分け与えています。人間のように独占はしません。

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Photo_14 地表では菌糸が働き、キノコを育てて、虫やねずみ、鹿たちに栄養を分けています。勿論、私たちもその恵みを頂いています。

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P1014363 11月に開催する「森びと設立10年感謝の集い」の記念講演にお呼びしている志村史夫先生は、「IT(インフォーメーションテクノロジー)は“感動どころ”を“あたりまえ”にしてしまうので、人間を感動、感激から遠のけてしまう。

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Photo_17 身の回りにあるものが何でも“あたりまえ”になってしまえば、“ありがとう”が影を潜めるのが道理。“あたりまえ”に思っているものの多くは、本当は“あたりまえ”でなく、“有り難い”ことを知らないだけのこと」(『一流の研究者に求められる資質』牧野出版)と述べています。

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Photo_19 森ともの皆さん!自然(森)からの感動、感激を体験していますか。これからが台風上陸の本番の季節になりますが、森の一員でしかない私たちの暮らし方は台風から学ばなければならないようです。いのちを大切にして守りぬくことを第一にして。

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Photo_22  “考える基本は、経験と知識である。誰でもそれなりの経験を持つが、漫然とした受け身だけの経験ではその基本にはならない”とも述べています。演題・「森に惚れる」と題した志村先生の記念講演をお楽しみに!(理事 高橋佳夫)

2014年8月 8日 (金)

会津調査<2回目>を行う。

 「炭による樹勢回復実証調査検討委員会」の現地調査を、8月7日~8日に掛けて行いました。台風11号の接近による天候を気にしながら調査メンバー3名で行いました。宿泊先は、会津金山町“朝日屋”さんに宿泊、翌日の作業打ち合わせを行ないました。 やはり話の中身はテレビでの台風情報でした。テレビの画面では、車が水没している映像や腰まで水につかりながら家路に急ぐ方々が映し出されていました。

P8070002_2朝起きて、民宿からの雨上がり水田の風景は霧が晴れる様子が素晴らしくカメラのシャッターを押しました。>夏の日差しをいっぱい浴びておいしいお米が豊作でありますようにと願いました。

P8080006 涼しいうちに、作業を片付けようと昨晩の打ち合わせ通り、早く現地に向かいました。日の作業内容は、各ブロックの樹木のプレートの修正(樹木にプレートの紐が成長したので食い込んでいる)を各ブロックの対象木すべてに対して行いました。調査で気が付いたのは、A・Bブロックでは、倒木が見受けられた事。樹種的には、クリの木が枯れている状態が見受けられました。作業的には、各ブロックの表示版を作成し、誰が見ても分かるようにしました。

樹液を出しているコナラなども今回の調査では見受けられました。

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P8080016 突然、大粒の雨が降りだしました。作業を中断して残りの作業は、次回行う事を話し合い駐車場にもどりました。駐車場の隣にあるキャンプ場には何組かの家族連れがテントを雨の中設営していました。雨が止んで楽しいキャンプになることを祈りながら帰路に着きました。

(スタッフ 仁平範義)

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