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2012年10月の20件の記事

2012年10月14日 (日)

ナラ枯れ・炭による樹勢回復1年後調査終了!

 

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 会津金山町国有林の一部を森林管理署から借りて調査しているナラ枯れの誘因解明。昨年の10月11日にこの国有林内に炭を蒔いて1年が経ちました。昨日から今日にかけて私たちは、炭による樹勢回復実証調査の1年後調査をしました。

 

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 青木淳一委員は土壌動物、小川眞委員と栗栖敏浩委員は根と菌根、大森禎子委員は土壌汚染、そして今回は岡田直紀氏(農学博士・京都大学准教授)のキノコと炭の放射性物質調査を行いました。調査は主にサンプリングでしたが、筆者と宮下理事は調査木の樹勢を観察しました。

 

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1年前との違いは、非常にキノコが増えていたことでした。それも炭を蒔いたところにキノコは生えていました。

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また、今年8月以降カシナガが穿孔した跡が50本程ありました。7月の観察会では樹液を出していたコナラが多くありましたが、今夏の調査では樹液が止まっていました。

 

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 本日の朝のミーティングでは、1年間報告を年内にまとめ、情報を公開していくことにしました。また、来月には林野庁へ中間報告をしていくことを決め、来年以降の活動の骨格を意思統一しました。

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2012年10月11日 (木)

足尾・松木沢(みちくさ)は携帯電話が通じるようになりました

 

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 今日は朝から秋晴れで松木の杜の寒桜が眩しく輝いていました。昨夜雨が降らなかったので、南相馬市へ嫁ぐコナラの苗木が心配となったスタッフ・松村さんが朝早くから撒水をしてくれました。

 

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 筆者は、11月23日に松木の杜と新松木の杜に植える大きなヤマザクラ用穴の周囲の草を刈りました。いつものことですがススキ、イネ、アワの仲間を刈っているとカマキリたちを驚かしてしまいます。京都議定書を守るべき条約国がその約束を守れないなかで、少しでも二酸化炭素を削減しようと誓うヤマザクラ植樹。その杜の草を刈りました。

 

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 午後は、NNTドコモ栃木テクノセンターとドコモショップ日光店の方が遊働楽舎(愛称名:みちくさ)を訪れ、電波チェックと増幅器設置を行ってくれました。年間多くの方々が訪れる松木沢渓谷。緊急事態の時には携帯電話が通じない現地では、一か所でも電話が通じる場所があれば安心です。

 

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 ドコモショップの川村さん、テクノセンターの鵜川さん、山本さん本日はありがとうございました。紅葉時季を迎えて松木沢渓谷を訪れる皆さんへ、“みちくさ”は携帯電話が通じることをお知らせします。

 

 

 

2012年10月10日 (水)

初挑戦の広葉常緑樹の育苗へ着手

Pa102171  タブノキやスダジイ等の広葉常緑樹の苗づくりに挑戦していくために、寒風や食害対策として防護柵からビニールハウスの設置を試行的に実施してきました。本格的に挑戦していくためには助成金の使途変更をイオン環境財団にお願いしてきました。即刻、快諾をいただきましたので今日からその準備作業を行いました。

Pa102173  8月から蒔いてきたタブノキはポットに苗を分けるまでに芽を大きくし、可愛い葉を4枚から5枚広げてきました。先月から苗分けをしていますが、本日も苗分けを行いました。今日の朝は“寒い”、と感じました。これに風が吹き荒れると小さな苗木は震え上がります。冬を迎える動物達は柔らかい葉が大好物ですから、ビニールハウスに入れて食べられないようにします。秋が深まる足尾での常緑樹の育苗ではビニールハウスが欠かせないようです。快く変更願いを判断してくれましたイオン環境財団の皆さん、有り難うございました。

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2012年10月 9日 (火)

足元の小さな発見はいのちの宝物

Pa092573  今日の足尾・松木沢は静かな一日でした。時々、中倉山頂方面から雄鹿の雌を呼ぶ鳴き声が聞こえたくらいで、猫じゃらしに似ているアワの仲間・アキノエノコログサの穂も真っ直ぐ立っていました。

Pa092160  南相馬市へ嫁ぐコナラの苗床も黄色くなってきました。アキアカネも静かな秋の陽射しを浴びていました。

Pa092560  アワの仲間のキンエノコロにはヤマトシジミが留まって羽を休めていました。筆者も今日は身体を休めて、事務所に送られてきた『このは・NO1』(文一総合出版)を読みました。この本では、私たちが“森から生かされている”ことが分かり、未来の暮らしを描くヒントになりました。

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2012年10月 8日 (月)

チカラシバの黒っぽい穂が増えてくると秋が深い?

Pa082520  秋晴れの今日は、各地で運動会やスポーツ祭典が行われた体育の日でした。足尾・松木沢でも秋晴れで清々しい一日でした。

Pa082532  足尾では桜の葉の色も日毎に紅く染まり、下草ではチカラシバ(イネ科)が名のごとく力強く生きています。

Pa082535  新松木の杜ではコスモスが沢風に揺れ、十五夜を迎えて黄色い花(名前が思い出せません)も色づきました。

Pa082524  力強いのはチカラシバばかりでなく、スズメバチも低音の羽の音を鳴らして忙しそうにしています。報道では、このスズメバチに刺されて救急車で運ばれたニュースが続いていますが、松木沢ヘリポート前の森びと看板にもスズメバチが飛び回っています。

Pa082139  今日は図メバチに刺されないように「注意」看板を設置しました。足尾には間もなく冬鳥達が飛来します。

2012年10月 7日 (日)

中倉山山頂に生きる木々に触れたい!

Pa062108  ビニールハウスを試行的に設置し、イノシシや猿、鹿などの動物達の動きを見ていますが今日までは何もないようです。昨日の午前中は、中倉山山頂に50数年前に植えた木々を調査するための登山口を探しました。仁田元川添いの林道を走り、林道の突き当たりまで行ってきました。

Pa062116  川添いにはウダイカンバが大きく育ち、リョウブの葉が黄色く色づいていました。登山口を発見して、途中まで登ってみました。足場は小さな石がザラザラして歩きづらく、山頂まで登るには3時間ほどかかるな、と同行した松村スタッフと話ました。明日(8日)は、中倉山に25名が登山する予定のようです。登山口に登山計画書が吊してありました。明日、登山する皆さんを森びと広場から双眼鏡で確認してみたいと思います。

Pa062126  午後は、ビニールハウスに入れたタブノキの撒水、その後は松木の杜に植えたクリが実を付けたのでそのクリの実を蒔きました。松木の杜の二世の発芽に期待したいものです。

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2012年10月 5日 (金)

口には出さぬが心はいのちを守る森づくり

Pa052092  秋晴れの今日は、ネズミや猿たちの食害防止と寒風対策を兼ねたビニールハウスを建てました。これまでの育苗はミズナラ、コナラ等の落葉広葉樹でした。秋に蒔いたドングリは餌の少ない冬には、ネズミや猿たちの餌となってしまいます。そのための食害防止は100%できませんでした。少しは仕方ないか、ということでした。

Pa052084 今年からは常緑樹育苗に挑戦です。タブノキやカシ類等の苗木も育て始めます。南相馬市がすすめるいのちを守る森の防潮堤づくりにはタブノキやカシ類が植栽種として指定されていますので、その苗木を育てることにしました。

Pa052085 今日は、栃木県足利市の松場さんと岩野さんが、とにかく現場に立ってビニールハウスを作ってみせる、と言ってくれました。スタッフはその手伝いをしました。10時頃から始まったハウス作りは暗くなってしまった18時頃までかかりました。完成後、試行的に作ってくれたビニールハウスに芽を出したばかりのタブノキを入れ、その前で素晴らしい笑顔をつくって記念写真をとりました。フラッシュで光った皆さんの心はにこやかな顔に表れていました。

 Pa052501 松場さん、岩野さんそして手伝ってくれた星野さん、松村さん、小井土さん、白井さん、柳澤さん遅くまでお疲れ様でした。

2012年10月 4日 (木)

忙しそうな?アナグマとホンドキツネさん

Pa042066  尻上がりにキーキーと鳴くモズの囀りが聞こえるようになりました。午前中は雲がありましたが、午後には台風が雲を引き連れて青空になりました。今日はみちくさ掲示板に「第5回森と生きるキャンパスフォーラム2012in東大」のポスターを貼り付けました。掲示が終わると、アナグマが2匹現れてビックリしました。池の水を飲みに来たようでした。

Pa042481 今年はアキグミの実が付かないのかと心配していましたが、みちくさの側にあるアキグミをチェックすると紅く熟した実がなっていました。ツキノワグマやホンドキツネの少しばかりの餌になるようです。

 Pa042080 夕方になるとホンドキツネが姿を見せてくれました。キジの雌を狙っていましたが、逃げられましたのでキツネの顔は残念そうでした。今日の午後は執務室の移動を行い、明日の東屋工事の準備に備えました。雄鹿の遠吠えも聞こえるようになり、松木沢は秋深くなっています。

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2012年10月 3日 (水)

足尾・松木の杜に桜が咲きました!

Pa032058  今年も寒桜が咲きました。9時頃に森びと広場へ向かう途中、車の中から松木の杜を見ると桜の木々に白い点がいくつか付いていました。スピードを緩めて見ると、寒桜が開花していました。

Pa032464  今年は少し早く咲いた気がしましたが、桜は灰色と茶色の背景に浮かんだしっとりとした淡い桃色がなんともいえませんでした。

Pa032052  松木渓谷の岩山にへばり付いている草も頂上付近から秋色に変わりつつあります。松木の杜のカツラの葉はいち早く鮮やかな秋色に染まっていました。

Pa032471 今日は南相馬に運び出すコナラをまとめました。一回目は10,320本のコナラを運び出すことにしました。コナラは22日早朝、足尾を出発し、南相馬市の森びと苗床へ嫁ぎます。

鎌田さん、松村さんお疲れ様でした。

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2012年10月 2日 (火)

気温、海水温が1度上がることは大変なことなんだ?!

Pa022041  10月に入り秋本番を向かえました。台風17号が日本を直撃し、被害と恵みをおいて縦断していきました。同日、野田政権も第3次改造内閣を発足させ、試練を向かえたようです。

Pa022043  ところで昨年は、自然の脅威(畏れ)に人間は無力であったことを思い知らされました。気象庁は昨日、9月の日本平均気温が104年前に開始した統計以降、最高だったと報じました。平年を1.92度上回ったそうです。今までは1.80度(1999年)が最高だったと言います。

Pa022044  また、報道機関は「原発再稼働なくても停電なし」(毎日新聞)と見出しで、「大飯原発3、4号が再稼働しなくても電力不足による停電は起きなかった」(関西広域連合発)と報じ、節電効果のおがげだと言っていました。

Pa022045  「原発再稼働なくても停電なし」という素晴らしい結果は、関西市民の原発に頼らない暮らしと社会を求める皆さんの運動と実戦の結晶です。当時、野田内閣はこの市民の声に応えられず一部経済界の声を第一にしました。野田第3次改造内閣の試練は、“いのちが第一なのか、経済第一なのか”が問われるところから始まるような気がします。

Photo  『サルと人と森』を読んだ三條ご夫妻からハガキが届きました。新潟県の三條さんありがとうございました。

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