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2012年6月の14件の記事

2012年6月 7日 (木)

人間の都合でなく現場の木々に合わせる地道な育樹・育苗・・その⑦

 

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 台風が去り、関西方面では真夏日であった今日。足尾は少し雨雲が残りましたが天気は曇りでした。スタッフの松村さんは今日、散水用のホースを再チェックし、苗床の苗に水を与えてくれました。気温が上がり、風が吹くとポットの土は乾燥を早めます。足尾のポットはすでに3年を過ぎたのでしっかりした苗木に育ちましたので水分の吸収は勢いが強い感じです。そのために週に2回は散水をしなければなりません。松村さん、エゾハルゼミの合唱を聴きながらの散水お疲れ様でした。

 

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ところで会員のEさんから以下のような森づくり感想が届いていますので紹介します。「今般、初めて植樹活動に参加させて頂きました。足尾銅山跡のことはメディア関連記事で聞いていましたが、実際に足を運んで見ると、公害で壊れた自然を取り戻すにはまだまだ大変な時間が必要であると実感させられました。貴
NPO法人の足尾での活動は通算27回目と知り、これまでの関係者各位のご苦労に頭が下がる想いで一杯です。小さいことをコツコツやっていく大切さを、植樹の山に掲げられた沢山の標識を見て痛感致しました。これからも機会があれば参加させて頂く所存ですので、よろしくお願い致します。ただ、還暦間近の自分には急な斜面を両手に苗木を持って登ることが大変しんどかったです。山への植樹は今回が最後と聞いて山を選びましたが、老体には応えました。しかし、植樹の後は、清々しい気持ちになれました。御礼申し上げます」。Eさんありがとうございました。

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2012年6月 5日 (火)

森づくりは多くの方々に支えられて・・・その⑥

Dscf0146  午前中は夏日、午後からは雷雨という日が続いている足尾・松木沢の森です。先月29日の植樹に持ってきてくれた比較的大きな苗木はぐったりしてしまいましたが、毎日のように雷雨が続くと少しずつ元気がでてきています。

Dscf0153Img_0666 Cimg2694   森づくりは多くの皆さんの支えがあっていのちの森に育まれています。今回は、植樹後の「森とも集い」の流れを写真で紹介します。歓迎と感謝のあいさつは岸井成格理事長に変わって宮下正次理事があいさつをしました。

Dscf0164 Img_0629  来賓は、参議院議員・田城郁さん、衆議院議員・山崎誠さんと柿沼正明さん(植樹して足尾銅山視察)、日光市副市長・湯沢光明さん、栃木県県西森林環境部・小島義明さん、(独法)水資源機構草木ダム管理所の皆さんでした。

Img_0624 Dscf0012  その後、福島県南相馬市市長・桜井勝延さんから挨拶を頂き、市の復興計画(森の防潮堤つくり)を応援する「目録」をさし上げました。

Cimg2796 Cimg2799 Dscf0057 Dscf0089 Dscf0090  参加者からの感想は、富士通栃木支店、NTTコムウェア・ビリングソリューション、タイの女学生2人、川崎市・「もんぺ座」の皆さん、旧松木村の子孫・星野さんからいただきました。

Cimg2791 Dscf0094  最後に、第27回足尾・ふるさとの森づくり報告を松井富夫理事が行いました。集いの進行役は、今年から事務局の一員となった水落一郎が務めました。

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2012年6月 3日 (日)

筑波山水源の森が着実に育っています

 

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 筑波山の杉、ヒノキ林が本物の木によるふるさとの森に育まれていました。まさしく水源の森が蘇っている感じがありました。(写真:上)

 

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 昨日から筑波山山麓で森づくりを行っているNPO法人地球の緑を育てる会の第9回森づくりに参加してきました。昨日は本番に向けた植樹会場の耕しや苗の運搬等を行ってきました。その後は参加者間の交流会が開かれ、この席には宮脇昭先生が出席しました。

 

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 本日は雨の心配がありましたが、宮脇先生が“晴れ”を筑波山へ連れてきてくれました。会場には約250名の参加者が集い、広葉照葉樹の苗(クスノキ、シロダモ、シラカシ、アカガシ、カクレミノ等)を植えました。植樹では森びとインストラクター4名が参加者にアドバイスしていました。

 

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 2007年に植えた森では、杉やヒノキを間伐した間からシロダモ、ユズリハ等が3㍍程に生長し、訪れた私に清々しい風を吹き付けてくれました。これも地元のシニアのボランティアが段取りをして、間伐・篠竹切り・石片付け・耕し等を3ケ月以上も手作業で行ってきた結果でした。地元シニアの皆さんに感謝です。

 

 

 

2012年6月 1日 (金)

程を知る暮らしで夏を乗り切る我慢!

P5291745  このところ東京事務所には『サルと人と森』を求める電話とメールが多くあります。千葉県柏市の方からは、「自然に対する考え方を、この童話のサルが言っています。野草を写して歩く私は、環境がその野草の世界で顕著に現れています」というメールがありました。

P5291743  自然の脅威に対して、何よりも大切ないのちよりも経済を優先した結果、原発事故が起こり、被災者は避難生活を強いられ郷土と生活の糧を奪われました。大震災と原発事故から1年が過ぎてしまうと、またしても“いのちよりも経済優先”が頭を持ち上げて原発再稼働のボタンが押されようとしています。

P5291732  マタギの「程を知る」という生活を見るとこれからの暮らしと社会のヒントがあるようです。マタギは、ほどほどの距離を保って自然と付き合い、持続可能な自然を活用すると言います。生活のための資源は使い尽くさない、それは自然の循環と再生を重んじる生き方として次世代に言い継がれているようです。そのためには、空の色と風から天候の変化を知り、獣の足跡からその行方を探り、森にある木々を柔軟に使いこなす技を磨き、安全と危険を見極める力を暮らしの中から育んでいると言われています。これが森と生きてきた日本人の“生業・しきたり”として護られていると言われています。(参照:『邂逅の森』・熊谷達也著)

P5211497  「私の責任で判断」と言われても、それは結局の所、何かが起こったならば金で解決する、ということに聞こえてきます。関西の皆さんも節電をしてこの夏を乗り切ろう!、ということを私の責任でやってもらいたいです。毛皮を付けているキツネ(写真)は暑ければ穴を掘って暑さを乗り切ります。時代は、“自然の恵みを暮らしと社会に活かす”ことを求めています。

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