« 2011年11月 | メイン | 2012年1月 »

2011年12月の18件の記事

2011年12月11日 (日)

最終の冬支度が完了しました

Pc112637  朝8時15分の森びと広場は凍えるような寒さでした。北西の風が強く、風には粉雪が混じっていました。気温は3.5度でしたが、顔に吹き付ける風が痛く感じました。

 今日は星野スタッフがカブトムシの幼虫を運んでくれますので、到着まではふかふかした黒土をカブトムシの寝室に追加しました。そうしているうちに星野スタッフ達が到着、星野さん宅で幼虫が越冬している土を軽トラ三台分運んでくれました。この土を加えてからその中に幼虫を23匹放しいやりました。

Pc112661  昼食後は、冬支度の最終チェックを行って後片づけをしました。サルの食害防止、新松木の腐葉土カバー強化、松木の杜ネットの支柱の補強そして散水用のホースの収納等を行いました。「みちくさ」では、道端側に棚を作ってもらいました。

 Pc112662 この寒い中で作業していると神奈川県に住むご夫妻がハイキングの帰りに「みちくさ」に寄ってくれました。お茶を飲みながらハイキングの話を伺い、帰りには大人の絵本『サルと人と森』などを買ってくれました。

 今日は冬支度の最終日なので暗くなるまで片づけをしました。星野スタッフ一行4人の皆さん、仁平、済賀事務局員、遅くまでありがとうございました。

Pc112664

2011年12月10日 (土)

小さないのちが羽ばたく過程には色々な支えがありました

Pc102622  今日は風も無く、12月らしい日でした。午前中は、カブトムシやクワガタを育てるための落ち葉を集めてくれた鎌田スタッフ宅を訪れました。鎌田スタッフは、肥料袋よりもひとまわり大きい袋に30袋集めてくれていました。落ち葉を運び出す前にお茶をご馳走になりました。風邪などをひかないようにと奥様お手製の柚子の蜂蜜漬けをいただきました。運び出しのは落ち葉だけでなく、鎌田さんが作っている腐葉土内にいたカブトムシの幼虫も預かり、カブトムシの里親になりました。

Pc102627  昼食後は、カブトムシの幼虫が越冬するふかふかの寝室を作り、明日、星野スタッフが持ってくる幼虫を待ってカブトムシたちの寝室は完成します。その後は、来春用の黒土を土のう袋に入れて「新松木の杜」に積み込みました。仁平事務局と二人で90袋の土のう作りました。まだ冬至には少し早いのですが、作業をしながら西空を見ると日が暮れるのが遅くなったような気がしました。

 鎌田スタッフそして奥様、美味しい自然の恵みをご馳走になりました。来年夏は元気なカブトムシに会いに来てください。

Pc102632

2011年12月 9日 (金)

少しの我慢ができると“初雪も楽しい”

Pc092589  初雪が私たちを迎えてくれました。時間が経つごとに透き通った空気の冷たくも爽やかな臭いが感じられた午前中でした。小川事務局、松村スタッフと筆者の3人は一昨日の食害情報をチェックしようと臼沢の森に入りましした。階段は写真のように初雪がうっすらと積もり、雪を踏むとシャク、シャクという音がしました。雪は乾燥していたいのちの森の土には湿り気を与えてくれました。

Pc092594  そんな感じで初雪を楽しんでいたら頭上でガサガサという音がして鹿が飛び跳ねていました。数頭の鹿が飛び跳ねていたので、即、鹿を柵外へ追い出すためにホイッスルや音と大声をだしました。一時間程で鹿を柵から追い出し、鹿が侵入して破れている柵を探し当てて補強しました。昼頃には西北の風が吹き、破れた穴をふさぐ作業をしているとその風が顔に当たって冬を感じました。

Pc092592  午後は、11日に運ばれてくるカブトムシの幼虫が越冬する枠内に金網を張りました。金網張りは、幼虫がモグラやネズミ、イノシシなど食べられないようにするためです。その後は、強風ではずれた「みちくさ」の煙突を針金で支え直しました。自然と共に暮らすには色々なことを学ばなくてはなりません。共に生きていくには“少しの我慢”が大切なようです。

Pc092606  明日は田中正造が明治天皇に直訴した日です。福島原発事故で郷土を追われ避難生活を強いられている福島県民、生産した農作物が出荷できない福島県民の生活保障実現に向けて、現代の私たちは少しでも正造さんの志に近づく努力をしたいですね。

2011年12月 7日 (水)

アフガンの中村哲さんに連帯して

Pc072569 都内のトウカエデも鈍い秋色に化粧替えをしていますが、足尾の木々は葉を落とし、厳しい西北の風に耐えていることでしょう。現地からの情報によると本格的に雪のシーズンですので鹿たちも越冬のために臼沢に集結しているようです。

今日、森戸スタッフが足尾現地に入って鹿たちの様子をチェックしてくれました。一昨日に鹿の侵入の情報がありましたので、森戸さんに臼沢の森をチェックしてもらった結果は2頭の鹿が侵入していたといことでした。一昨日は松木の杜のネットを支えているポールが折られていました。本格的に自然と共に生きていくシーズンが足尾にはやってきました。

 また、今日は東京で開かれた一流企業のフォーラムで岸井理事長が講演する機会がありました。東京事務所は少しでも『サルと人と森』の心を広めようと、講演会場で絵本のキャンペーンをしました。アフガニスタンで人類に自滅の道を歩むな、と警告している中村哲さんに少しでも連帯していければと思ってキャンペーンをさせていただきました。絵本のキャンペーンを提供してくれました皆さんありがとうございました。

Pc072570

2011年12月 6日 (火)

“ほどほど”に生きないと自滅の道を驀進するかも

Pb282517  今日は、先月届いた『ペシャワール会報』(NO109)を読みました。誌上では、現地代表の中村哲さんが現地で進めている河川工事と砂漠開拓の進捗状況を報告していました。現地での厳しく生々しい生活が報告されていました。その文で私たち人間に語りかけている人類の課題を紹介します。

Pc062567 現地で農業が営める土は沖積層ということですが、この層は「数十億年かけ、植物の光合成で大気の炭素が地下に収まって酸素が増え、生物が住める絶妙な環境が築かれた。近代の経済活動は、それを瞬時に打ち壊してしまった。自然が地下に眠らせたものを人工的に呼び覚まし、応分の報いを受けたということです。恐ろしい話ですが、科学が立証ずみなのに、何故か大きな倫理・自然観としての人の意識に反映されない。ここに問題があるような気がしてなりません。原子力に至っては、亡国的という以上に反生物的。他生物も巻き込む無理心中としか思えない。化石燃料から放射性物質に至るまで、組織された人の業欲は恐ろしいと思いました」。

Pb292520 この報告を呼んで、『サルと人と森』が脳に浮んできました。業欲が爆発すると戦争に発展します。アフガニスタンは毎日戦争の犠牲を聞かない日はない、と中村さんは述べています。戦争は傷つけ殺し合いながらひたすら人間社会も生物社会も自滅させます。自然の摂理から遊離して「組織された人の業欲」が原動力となった「近代文明」も自滅の道を進んでいることに警告している中村さんに、拍手をおくります。

2011年12月 5日 (月)

森と生きる時代をきり拓く扉をもっと広げよう

Pc052565  東京都内のイチョウが朝日に照らされて黄金色に輝いていました。木々の変化を見て四季の移り変わりを感じると心が和みます。足尾の朝を想いだしてみると、霜柱や水たまりの氷が朝日に当たってキラキラしているでしょう。

 昨日は第3回理事会が開催されました。会議は、今年後半の事業を振り返り、新年を向かえる考え方とその準備を審議しました。具体的には、8月に開催した「森と生きるキャンパスフォーラム」、9月の第23回足尾・ふるさとの森づくりそして10月10日の日本の森を元気にするいのちの森づくり等の成果と欠陥を審議しました。また、1月22日に開催する「2012年森びらき」の内容、3月20日には第7回通常総会を召集することを決めました。

Cimg0574  約4時間の会議の後は、事務局の皆さんの手作り料理で望年会を行いました。秋田県に住む森びとインストラクター・今村 博さんから送られてきた新鮮なハタハタを済賀事務局次長が調理してくれました。酒は理事や事務局が厳選した地酒が持ち込まれ、季節の新鮮な料理を食べながら1年間を振り返りました。会には私たちのイメージソングを歌っているチョージさんと中村マネージャー、衆議院議員の山崎誠さんも出席してくれました。今村さん、新鮮なハタハタを届けて頂きありがとうございました。

Cimg0632

2011年12月 4日 (日)

山形県の森を元気にする仲間たちが集いました

Pc032556 今月中には全国のナラ枯れ調査結果が発表されるかもしれません。何故なら、林野庁は9月から全国でナラ枯れ調査を進めてきたからです。これまでの調査ではその被害が大きい山形県山形市では昨日、「森と生きるフォーラム」が開催されました。主催したのは「森びと山形県ファンクラブ」の皆さんでした。

 フォーラム開催に当たってファンクラブ代表・近藤寿一さんからは、“ナラ枯れ被害の最大県に住む私たちは、いのちの源である森が衰弱していることに黙っていられない。森を元気にするために来春には戸沢村の民有地で炭をまいていきたい”と提案されました。

Pc032559  講演は、やまがた公益の森づくり支援センター・白壁洋子アドバイザー(写真)から「山形県における森づくりの現状」についてでした。続いて、東北カーボン㈱代表取締役・村山勝四郎さん(写真)から炭の話がありました。特に、注目されたことは、福島県南相馬市で採取した土に水を通した後の水に炭を入れた水と炭を入れない水を測定した結果、炭を入れた水からは放射性セシウム(Cs-134、137)が不検出、炭を入れない水からは検出されたことでした。

Pc032560  フリーディスカッションでは8名の方々から感想や意見が出され、森を生活に取り入れることの大切さや炭の効用の有り難さ等の意見交換がなされました。最後には、フォーラム宣言案が事務局(写真)から提案され、来春の雪が溶け出す頃に戸沢村で炭をまいて山形の森を元気にしていくことを誓い合いました。

Pc032564

2011年12月 1日 (木)

森と生きていく暮らしは”ほどほど”に

Pc012538  今日は天気予報通りに朝から昼にかけて冷えました。私たちは「みちくさ」に8時到着、JICA研修受講者は暖かい国出身ですので早速、ストーブに薪を入れて火をつけました。そして暖かいコーヒーと沖縄産の黒砂糖を用意して、現地説明の最終チェックをしました。

 一行は時間通りに現地着、マフラーを首に巻きつけた方、厚手の手袋をしたがバスから降りて人間の欲と政治で壊した自然環境を観てもらいました。松木の杜には未だ寒桜が咲いていましたので可憐な花も見てもらいました。現地説明は事務局の宮下君が英語で行い、生態系の移り変わり等の質問を受けていました。

Pc012543 あまりの寒さでしたので外での説明はそこそこにして、現地説明は「みちくさ」に移動して行いました。用意したホットコーヒーを飲みながら、足尾の負の遺産、緑回復と生態系の変化のDVDを観ました。その後は、生態系の移り変わりに関して討論を行いました。約2時半の現地研修はあっと言う間に終わり、世界の人々のこれからの暮らしは何事も”ほどほど”にして、いのちの源である森と生きていくためにふるさとの木によるいのちの森づくりを進めていこうと誓い合って別れました。

Pc012545

森びと検索

最近のトラックバック