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2010年9月22日 (水)

木は自力で鎮守の森をつくりだす

 昨日は真夏に戻りました。外気温は30度を超し蒸し暑い日でしたが、明治神宮の森の中では爽やかな感じでした。コンクリートジャングルと森の中では気温が10度以上の差があるようです。昨日はこんな森の大切な機能がある話を明治神宮林緑部主幹・沖沢(おきさわ)幸治さんから拝聴しました。

 昨日と一昨日は森づくりで大変お世話になっているJREU・ネイチャークラブから講演依頼を受け、5年間にわたり育てあげている足尾いのち森づくり報告をさせていただきました。総会には東日本管内の各県から100名もの会員が参集し、年1回の総会と例会が開かれました。2日目の例会は明治神宮の森講演と散策でしたので、私たち森びと事務局員も同行させていただきました。

 P9211519 森の歴史と神宮の森を案内してくれたのは森を管理している沖沢さん。麦わら帽子に長靴そして腰には鋏をかけて林内を案内してくれました。沖沢さんは、「神宮の森づくりを始めて90年の今年は天然更新できる森のスタート年だ」と言っていました。そして天然更新ができるようになったのは「林内は掃き清めないのがよい」という考えの基に森を見守ってきたからだと言っていました。話しを聞いて感じたことは、天然更新できる森ができたのは密植・混植そして樹木の競争があったということでした。また、森づくりを始めた90年も前から生きていアカマツ、御神木のクスノキの命をしっかり守っていましたが、やはり大切なことは土壌であり、粉炭で土壌を元気にさせていました。散策途中、今年の夏に枯れた木がありましたが、その木には穿孔跡がりました。沖沢さんに虫が木を枯らしたのですかと質問すると、「虫は枯れてから入った」と言っていました。

 神宮の森は現代社会を生きる私たちに失っている大切な森の役割を教えてくれていました。

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